【愛犬の性質と性格を知る vol.2】犬種10のグループから犬の性質に迫ろう!

【君をもっと知りたい!】うちのコのことをより深くわかってあげたい……と思うのは飼い主さん共通の思い。もう一歩深くうちのコを理解するためには、犬のルーツ、性質と性格を知ることが鍵なのです。(MY♡DOG Spring 2020 Vol.2より)

【愛犬の性質と性格を知る vol.2】犬種10のグループから犬の性質に迫ろう!
先生にお聞きしました
鹿野 正顕(かのまさあき) 先生
「スタディ・ドッグ・スクール」(神奈川県相模原市)代表。
麻布大学介在動物学研究室(旧動物人間関係学研究室)で、人と犬の関係学を研究。
この分野では日本で初めての博士号を取得。
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犬種10のグループから犬の性質に迫ろう!

ここでは国際畜犬連盟(FCI)による10のグループを紹介。グループごとに代表犬種をピックアップしました。うちのコは何グループに分類されているのかを改めて知ることも、うちのコを理解する一助になります。

※ここに掲載されている犬種は一部です。そのほかの犬種はFCI などのサイトを参照ください。

国際畜犬連盟(こくさいちくけんれんめい)(FCI)による、犬種の10のグループ

【犬のルーツを知ろう!】国際畜犬連盟(こくさいちくけんれんめい)(FCI)による、犬種の10のグループ

【1 グループ】牧羊犬・牧畜犬

羊や牛などの群れを誘導して、害獣から守る役割をしていた犬たちが属するグループ。家畜を誘導するため、長距離を速く走る高い身体能力を持つ。また聴覚や視力も優れているので、1km先の人のハンドサインも見分けられるといわれています

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

牧蓄犬として活躍していたコーギーは牛のかかとにかみつきながら群れをまとめていたそう。「性質を知ると、コーギーの体高が低いことやかむことが大好きな理由もわかります」

シェットランド・シープドッグ

シェットランド・シープドッグ

飼い主さんにとても従順で身体能力も高い犬種。人では気がつかない刺激に気づいたり、違いを見極められる高い感覚能力を持っているため、神経質と思われることも

ジャーマン・シェパード・ドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグ

能力の高さから昔から世界中で最も活躍していた犬種。現在も愛犬としてだけでなく、警察犬、災害救助犬などとして活躍しています

ボーダー・コリー

ボーダー・コリー

身体能力だけでなく学習能力も非常に高い犬種で、1022個の単語を記憶した犬もいます

鹿野先生からひとこと

「身体能力や作業能力に優れているため、散歩だけの運動ではストレスになることも。十分に遊ぶ時間をつくり、ドッグスポーツなどにチャレンジすることでキズナを深めましょう」

【2 グループ】使役犬

「そり犬」「救助犬」「護衛犬」など、人のためにさまざまな仕事をしてきた犬種が属するグループ。番犬、護衛犬として活躍していた犬種は、警戒心が強く、臆(おく)することなく果敢に吠えて飼い主を守ろうとすることも特徴のひとつです

セント・バーナード

セント・バーナード

山岳救助犬として活躍している犬種ですが、元は軍用犬から交配された犬種。普段はおとなしく飼い主さんに対して従順な性格ですが、警戒心や縄張り意識が強い一面も

ドーベルマン

ドーベルマン

警備犬として交配されたため、訓練性能が高く飼い主さんに従順。一方で警戒心や縄張り意識は強い。現在でも番犬、警察犬として活躍

ミニチュア・シュナウザー

ミニチュア・シュナウザー

普段はおっとりしていますが、いったん興奮のスイッチが入るとなかなか落ち着くことができず吠えやまなくなることも。飼い主さんにはとても従順でトレーニング能力も非常に高い犬種

ミニチュア・ピンシャー

ミニチュア・ピンシャー

害獣駆除を行っていた犬種から誕生した犬種。小型犬ながら番犬としても有能で、好奇心が強く活発な性格。勇敢で警戒心が強いため、ほかの犬に吠えるなどの問題行動に発展することも

鹿野先生からひとこと

「使役犬は飼い主さんに対してはすごく従順です。その一方で番犬や護衛犬で活躍していた犬種は、飼い主さん以外の人やほかの犬などに警戒心を持った際、群れを守るために興奮が高まり吠えが止まらなくなることも」

【3 グループ】テリア

主に地中に生息する小動物を狩るために交配された犬種が属するグループ。果敢で活動性が高い。このあとに出てくる人の指示に従うグループ7、8とは違い、人の指示を待たず自ら狩りに行く活発な性質です

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

スコットランド原産の小型のテリア犬種。人懐っこく遊び好き。警戒心や縄張り意識が強く、自立心も強いためトレーニングを行う際には飼い主さんに高い技術が求められます

ヨークシャー・テリア

ヨークシャー・テリア

愛玩犬として飼われることが多く、元は作物や人の食べ物を荒らすネズミを捕るための犬として誕生した犬種。見た目のかわいらしさとは裏腹に活発で警戒心も強い

ノーフォーク・テリア

ノーフォーク・テリア

小型で丈夫な狩猟犬として誕生した犬種。飼い主さんに対して従順ですが、典型的なテリア気質といわれているため、独立心が強く頑固で人見知りの一面も

ジャック・ラッセル・テリア

ジャック・ラッセル・テリア

キツネ狩りのために誕生した犬種。巣穴に潜った小型動物に対して一頭でも立ち向かっていく勇敢さと強い独立心を持ち合わせています。獲物を追いかけ続ける持久力があるため、小型犬ながら多くの運動量が必要です

鹿野先生からひとこと

「体が小さいため愛玩犬として飼いやすいと思われがちですが、狩猟を目的に交配されたため、狩猟欲や運動欲を十分に満たしてあげる必要があります。かわいがるだけでなく、日頃から遊びを通して十分にエネルギーを発散させてあげましょう」

【4 グループ】ダックスフンド

4グループはダックスフンドのみが属しているグループ。穴の中に入って獲物を捕まえる獣猟犬。気が強く、果敢である一方で見知らぬ人、見知らぬ犬への恐怖心は強い。また飼い主さんがそばにいないと不安が高まりやすい傾向もあるようです

ダックスフンド

ダックスフンド

日本ではポピュラーな犬種ですが、 とは裏腹に活発で警戒心も強い集合住宅など、人が多く過密した環境では飼いづらい一面も

鹿野先生からひとこと

「アナグマ猟に適した犬種で、勇敢に獲物に立ち向かう気質を持っています。飼い主さんへは従順で愛着が強いですが、ほかの人や犬への恐怖心や攻撃性が高いことも特徴のひとつです」

【5 グループ】原始的な犬 スピッツ

口元がとがり、耳が立った犬の系統であるスピッツと、日本犬のグループ。遺伝的にオオカミに近いため、他のグループに比べて人に対する愛着行動が低い傾向にあります。番犬や獣猟犬として活躍した犬、荷車などを引いて人の仕事をサポートしてきた犬などが含まれます

柴



もとは日本の各地で飼われていた土着犬(その土地に生息している犬)。飼い主に対して忠実。警戒心、縄張り意識も強く、過度に干渉したり、べたべた触られたりすることをあまり好みません。適度な距離を保つことが大事

秋田

秋田

秋田県原産の日本犬の一種。奥羽(おうう)山脈一帯で狩猟犬として飼育されていました。秋田は飼い主に忠実。見知らぬ人やほかの犬に対する攻撃性は強い傾向

甲斐(かい)

甲斐

山梨県原産の日本犬の一種。毛の色は山野で狩りをするときの保護色となる虎毛(とらげ)。警戒心が強く飼い主さん以外の人にはあまり懐かない傾向

シベリアン・ハスキー

シベリアン・ハスキー

極寒の中でそりを引く作業でも活躍。寒さに強く持久力があるため、運動不足になるとストレスが溜まりさまざまなものを破壊したり、過剰に吠えたりしやすくなる問題行動が起きやすい

ポメラニアン

ポメラニアン

トナカイの番やカモシカ狩り、そり引きをする、ロシアのシベリアの原産であるサモエドが祖先といわれています。愛玩犬として飼う人が多いですが、警戒心が強く過敏な一面も

鹿野先生からひとこと

「グループ5の犬は他のグループに比べて『愛着行動』が低いので、望んでいないとき過度に触られるのが嫌い。縄張りを守ろうとし、家の中でも自分の居心地のよい場所を確保したがる犬が多いのも特徴です」

【6 グループ】嗅覚ハウンド

ニオイをたどって獲物を追跡する獣猟犬が属するグループ。優れた嗅覚を持ち、ニオイで見つけた獲物の場所を吠えてハンターに知らせたり、ハンターのいる場所付近まで獲物を追い詰めたりする作業が得意

ビーグル

ビーグル

人気キャラクターのモデルとなったことで有名な犬種。優れた嗅覚を用いてウサギ狩の猟犬として活躍。獲物を追いながら延々鳴き続ける「追い鳴き」と呼ばれる習性があるため、吠えなどの問題行動に発展しやすいことも

ダルメシアン

ダルメシアン

犬の映画のモデルとしても有名な犬種。猟犬としても活躍するほか、馬車を引く馬と歩調を合わせて伴走し、盗賊から馬車を守る護衛犬の役割も果たしていたため、非常に活発で体力や持久力があります

鹿野先生からひとこと

「嗅覚が優れていて自分の意思で獲物を追いかける独立心も強いため、過度な引っ張りや拾い食いなど、散歩中の問題が多く見受けられます。優れた嗅覚を発揮させるゲームなどを取り入れてあげると非常に喜ぶので発散させてあげましょう」

【7 グループ】ポインター・セター

獲物がいることを人に知らせる鳥猟犬が属しているグループ。片足を上げる「ポインティング」というポーズで知らせる「ポインター」と、獲物を見つけて構える姿勢をとる「セター」が属します

アイリッシュ・セター

アイリッシュ・セター

最も古いセター種とされている犬種。アイルランド原産で、その土地にいた猟犬やテリアを交配し誕生したといわれています。猟犬の性質を持っているため猫などの小動物に出会うと追いかけようとすることも

ブリタニー・スパニエル

ブリタニー・スパニエル

フランス原産の鳥猟犬種のなかで最も頭数の多いとされる犬種。機敏で熱心な狩猟犬。さまざまな環境に適応する能力が高く、社交的でやさしく、人に対して友好的な性格

鹿野先生からひとこと

「体力があり人と共同で行う作業が好きなので、飼い主さんと一緒にアクティブな運動をすることを好みます。やさしく朗らかで素直な性格の犬種が多いことから家庭犬としても迎えられることが多いですが、十分な運動が必要です」

【8 グループ】7グループ以外の鳥猟犬

グループ7と同じく、鳥猟犬が属しているグループ。このグループの犬種は、藪(やぶ)に潜んでいる鳥を追い出して飛び立たせたり、打ち落とした獲物を回収しに行ったりするのが役目。人懐っこく、人との共同作業を好む犬種が多いことも特徴です

ゴールデン・レトリーバー

ゴールデン・レトリーバー

イギリス原産の鳥猟犬。レトリーバーとは「回収する」という意味で、人が撃ち落とした鳥を回収する仕事をしていました。人に対して友好的で訓練性能も高い。介助犬や盲導犬、警察犬などさまざまな使役犬としても活躍

ラブラドール・レトリーバー

ラブラドール・レトリーバー

カナダで発見され、イギリスで交配された鳥猟犬。もともとは漁で魚を回収するときに活躍していたため、足に水かきが見られます。人に対して友好的で訓練性能が高く、介助犬や盲導犬、警察犬などで活躍

アメリカン・コッカー・スパニエル

アメリカン・コッカー・スパニエル

犬の映画で有名な犬種。猟犬のコッカー・スパニエルが祖先といわれています。明るく人が好きな性質で、鳥猟犬の名残から活発で遊び好き

鹿野先生からひとこと

「活発で明るく、人と遊んだりトレーニングしたりすることが大好きな犬種が多いため、犬と何かに取り組みたい人には魅力的な犬種。一方で退屈な生活はストレスにつながりやすいので、インドア派の方には不向きかもしれません」

【9 グループ】愛玩犬

家庭犬、伴侶や愛玩(ペット)目的に交配された犬種が属するグループ。多くの犬種が小型犬で、愛らしい姿形を持ち、家族の一員として迎え入れられています

マルチーズ

マルチーズ

ヨーロッパで愛玩犬として飼われた犬種として最も古いといわれている犬種。遊び好きで友好的な面がある一方で、神経質な面もあり、飼い主以外の人やほかの犬を怖がる傾向も

パグ

パグ

チベットの仏教僧にペットとして飼われていて、チベタン・スパニエルやペキニーズなどから誕生した犬種といわれています。人懐っこく陽気。飼い主との遊びが大好き

シー・ズー

シー・ズー

穏やかで落ち着いた性質で吠えることも少ない犬種、遊び好きで、人やほかの犬にも友好的。神経質なコが少ないため飼いやすいといわれていますが、頑固でマイペースな一面も

フレンチ・ブルドッグ

フレンチ・ブルドッグ

闘犬だったブルドッグをもとに、パグやテリアとの交配で誕生した犬種。穏やかであまり吠えることはありませんが、闘犬の血を引くことから同居犬とはトラブルになりやすいことも

チワワ

チワワ

メキシコ原産で世界的に公認された犬の中でも最も小さな犬種。体が小さいことから飼いやすいと思われがちですが、活発で警戒心も強く吠えやすいため、子犬の頃から社会化やしつけ、日頃の十分な運動が必要

鹿野先生からひとこと

「体が小さく目線が低いので怖がりやすい傾向があります。怖さからくるストレスを抱えないためにも、子犬の頃からしっかりと社会経験をさせてあげましょう。また『人混みや車が行き交う道を避ける』『過剰に叱らない』など、日頃から犬の気持ちに寄り添った対応を」

【10 グループ】視覚ハウンド

走っている獲物を目で追い、走って捕まえる獣猟犬が属するグループ。目がよく、動体視力もいい。遠くの獲物を見つけて、素早く駆け寄りハンターに知らせます。犬種のなかでは断トツに足が速く、走るのが好きです

アフガン・ハウンド

アフガン・ハウンド

アフガニスタン原産。古代の原始的な狩猟犬の姿を残す犬種といわれています。独立心が非常に強く束縛や強制を嫌う一面があるため、しつけをするときは根気よく行う必要があります

ボルゾイ

ボルゾイ

ロシア原産の大型の視覚ハウンド。オオカミ狩りの猟犬としてロシア帝国の貴族に飼われていました。飼い主さんに対しては従順ですが、自らの判断で狩猟を行う犬種のため、独立心が強くしつけには根気が必要

イタリアン・グレーハウンド

イタリアン・グレーハウンド

最も小さな視覚ハウンド。繊細で感受性が強く、気性は穏やかでやさしい性格。飼い主さんに対しては従順。寂しがりの一面も

鹿野先生からひとこと

「運動量がとても多い犬種グループ。リードをつけた散歩だけでなく、ドッグランなどで思いきり走れるような運動を十分にさせてあげたい犬種グループです」

※画像はShutterstock.com のライセンスに基づいて使用しています。

企画・構成/ SOULWORK 撮影/秋馬ユタカ 編集・文/鈴木珠美 モデル/慎之介くん(オス・9才/ミックス)

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