【獣医師監修】犬同士の喧嘩(多頭飼い)は下手に仲裁しない!?喧嘩を止めさせる方法は?
犬の多頭飼いで起きやすい、犬同士の喧嘩(先住犬との喧嘩)。特に、多頭飼育を始めたばかりの方は、どうしていいか分からずに戸惑うことが多いようです。飼い主としては、愛犬同士が仲良く過ごしてほしいものです。しかし、それってそもそも本当に喧嘩なのでしょうか?
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目次
犬同士の喧嘩(多頭飼い)①【遊びの延長が多い】遊んでいるだけ

万福 / PIXTA(ピクスタ)
犬同士の遊び方はとても激しく、特に、若い犬の場合は顕著です。
まるでプロレスをするかのようにもみくちゃになったり、歯をあてたり、唸ったり。
飼い主が初めて見るとびっくりしてしまうかもしれませんが、基本的には思う存分遊んでいるだけです。
犬は無駄な争いは望みません。
相手に怪我(けが)をさせるようなことにはならないことがほとんどです。
犬同士の喧嘩(多頭飼い)②【下手に仲裁に入らない!】子犬の社会化のため

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犬の喧嘩の際に、よく聞くのが、「先住犬は気が弱く優しいタイプで、家に迎えたばかりの子犬にしつこく噛まれてかわいそう」といった内容です。
しかし、ここで飼い主が間に入って子犬を引き離すことに意味はありません。
犬同士の喧嘩に、飼い主が下手に仲裁にはいると、優しい先住犬はいつまで経っても「反撃」することを覚えません。
堪忍袋の尾が切れた先住犬に一喝されることで子犬も「やりすぎたら怒られる」ということを覚えるので、子犬の「社会化」にもとても必要なことです。

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また、もしも、喧嘩の際に、先住犬が一切「反撃」をせずに逃げ続けるようであれば、二匹の力関係は子犬の方が上になるかもしれません。
ただ、人のように年功序列なわけではありませんので、それも全く問題のないことです。
犬同士の喧嘩(多頭飼い)③【犬を混乱させない!】信頼関係に影響を及ぼす

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犬の喧嘩に対して、飼い主が、
「この子は喧嘩を先に吹っ掛けたから悪い」
「こっちの子はされた側だから悪くない」
と勝手に判断し、片方の犬を怒り、片方に優しくする。
これは、犬からすると全く理解できない行動です。

serkucher / PIXTA(ピクスタ)
怒られた犬は、なぜ怒られたのかが理解できず、混乱します。
そのようなことが続くと飼い主への安心感や信頼感にまで影響を与える可能性も否定できません。
犬同士の喧嘩(多頭飼い)④【喧嘩を防ぐには?】ご飯を並べて置かない!

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犬を多頭飼いしている場合、並べてご飯を与えたりすることも多いのではないでしょうか?
通常はそれで何も問題ありません。
ただし、食事を食べるスピードに違いがありすぎる場合、早食いしたほうが、まだ食べている犬のフードを食べようとしたりして小競り合いが起こることがあります。

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そのようなときは、それぞれのハウスで扉を閉めた状態で食事を摂らせると、落ち着いて食べることができ、無駄な争いは生じません。
また、自由に広い空間を使えるようにしてあげることで、犬同士が距離を取りたいときの環境を整えてあげることも必要です。
犬同士の喧嘩(多頭飼い)⑤【激しい喧嘩】怪我の恐れがある場合

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通常、犬は無駄な争いを好まないため、怪我をするような喧嘩に発展することはあまりありません。
犬を多頭飼育している際も同様に、犬同士が急に怪我をするような喧嘩になることは少ないです。
しかし、犬の社会化が十分にされておらず、不安から攻撃性が強くなってしまっている場合は注意が必要です。
さらに、闘犬などの歴史を持つ犬や、そもそも多頭飼育に向いていないような犬種を先住犬として飼育していて、初めて新しくきた犬と対面させた場合も、怪我をするような喧嘩が勃発することがあります。

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そのようなときは、残念ですが、同じ家でも飼育場所を完全に分けるなどの決断が必要になるかもしれません。
もし、そのような喧嘩が発生したときには、人間が手で押さえたり引き離したりするのは、大変危険です。
犬の顎(あご)の力は強靭(きょうじん)なので、決して素手で仲裁に入ってはいけません。

Dimid- stock.adobe.com
犬は興奮状態にあり、飼い主を認識できていないので、最悪の場合、思い切り噛まれることもあります。
初めて新しい犬をあわせるときには、万が一のときに備えて、制止できるよう、先住犬にリードをつけておくというのも1つの方法です。
犬同士の喧嘩(多頭飼い)⑥【喧嘩の制止】ストレス発散が大事!

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喧嘩をしているときの犬は興奮状態にあります。
どんなときでも飼い主の呼び戻しに従えるように訓練しておくことは、喧嘩を制止させる際に有効です。
まずは、「おいで」に反応できるように日頃からご褒美を使って学習させましょう。

万福 / PIXTA(ピクスタ)
また、運動不足などのストレスもよくありません。
ストレスによって犬同士の喧嘩にならないように、常日頃から十分に運動し、ストレスを発散させてあげることも重要です。

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