【獣医師監修】犬にマスカットは食べさせてはダメ!少量でも中毒に!?危険な量と対処法は?

「チョコレート」や「ネギ類」は犬に食べさせてはいけない食べ物として有名ですが、「ぶどう」にも犬にとって危険な成分が含まれています。「ぶどう」の一種であるマスカットも犬が食べてはいけない果物のひとつ。今回は、犬がマスカットを食べてはいけない理由や誤って食べたときの症状、対処法を解説します。

先生にお聞きしました
徳本 一義 先生
ペット栄養学会理事。小動物の臨床栄養学に関するスペシャリスト。
獣医師 MBA(経営学修士)

ヘリックス株式会社 代表取締役社長

【所属】
ペット栄養学会 理事
一般社団法人ペットフード協会 新資格検定制度実行委員会 委員長
日本獣医生命科学大学 非常勤講師
帝京科学大学 非常勤講師
など

大学卒業後、小動物臨床に従事。

その後、ペットフードメーカーに入社し、小動物臨床栄養学に関する研究、情報発信を中心とした活動を行う。

現在は、獣医療・教育関連のコンサルタントとしての活動。ペットの栄養に関する団体の要職を務める。

自宅で9頭の猫と暮らす愛猫家。
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犬にマスカットを食べさせてはダメ! 命の危険あり!!

犬にマスカットを食べさせてはダメ!!(命の危険あり!)

青山華 / PIXTA(ピクスタ)

犬にマスカットを与えてはいけません!

マスカットなどの「ぶどう」は、「ネギ」類や「チョコレート」などと同様に、犬に食べさせてはいけない危険な食べ物のひとつです。

日本で犬のぶどうによる中毒が注目されるようになったのは、2001年頃からと言われています。

ぶどうには、巨峰やピオーネ、デラウェア、甲州、マスカットなどさまざまな品種がありますが、品種による危険度の違いは確認されていません。

そのため、マスカットも犬に食べさせてはいけない危険な果物として認識してください。

【参照元】日本小動物獣医学会誌「ブドウ摂取後に急性腎不全を発症して死亡した犬の1例」

犬がマスカットを食べると「中毒」「腎不全」を起こし、死亡することも!

犬がマスカットを食べると「中毒」「腎不全」を起こし、死亡することも!

Kunio- stock.adobe.com

犬がマスカットを食べると、ぶどう中毒を起こします。

この中毒症状が酷くなると、腎不全を引き起こし、場合によっては重症化し、死亡してしまったという報告もあります。

「愛犬が欲しがるから、マスカット1粒なら食べても大丈夫では?」と考えるかもしれませんが、犬は人間よりずっとカラダが小さいので、ほんの1粒でも中毒症状が出てしまうこともあります。

犬がマスカットのどの成分に中毒を起こしてしまうのか、原因はいまだに解明されていません。

まだ発見されていない成分が犬のぶどう中毒の原因になるという説もあるので、愛犬にマスカットは与えないようにしましょう!

愛犬に「ドライフルーツ(レーズン)」も与えてはダメ!中毒症状の原因に!

愛犬に「ドライフルーツ(レーズン)」も与えてはダメ!中毒症状の原因に!

Dionisvera / PIXTA(ピクスタ)

マスカットのドライフルーツは、水分が蒸発した分、成分が凝縮されているので、生のマスカットより危険度が高いと考えられます。

一粒の量が小さいため、愛犬が大量に食べてしまうリスクもあります。

また、ぶどうの果汁が入っているジュースを飲んだだけでぶどう中毒を起こす犬もいるので、生のマスカットではないからといって安心してはいけません。

犬が中毒を起こすマスカットの量は?

犬が中毒を起こすマスカットの量は?

iStock.com/AlasdairJames

体重3kgの小型犬が約60g(10粒)以上のマスカットを食べてしまうと、「ぶどう中毒」の症状が現れる可能性があります。

成分が凝縮しているドライフルーツ(レーズン)の場合は、約8g(13粒)で危険な量になります。

犬の体質や体調によっては、マスカット1粒を食べただけでも、「ぶどう中毒」になる場合があるので、愛犬が誤食(誤飲)しないように注意が必要です。



犬がマスカットを誤食(誤飲)した場合の症状

食後2.3時間で下痢(げり)や嘔吐(おうと)、急性腎不全

gumichan / PIXTA(ピクスタ)

食後2.3時間で下痢(げり)や嘔吐(おうと)、急性腎不全に

犬はマスカットを食べて2.3時間後に「ぶどう中毒」を起こすことが多いようです。

下痢(げり)や嘔吐(おうと)といった症状から始まり、腎臓機能に障害をもたらし、下記のような症状が現れます。

大量に水を飲む
おしっこの回数や量が増える
おしっこが出なくなる
背中を丸める(腎臓の痛み)
全身がぐったりする

など

犬がマスカットを食べた場合の対処法は?

食べた量に関係なく、すぐに病院へ

iStock.com/Sergey Nivens

食べた量に関係なく、すぐに病院へ

愛犬がマスカットを食べてしまったら、中毒症状が出ていなくても、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

犬のぶどう中毒は発症してから早いタイミングで処理できれば、腎不全などの重篤な状態にまでいかないうちに回復が見込めます。

急性腎不全は、命を落とす危険もある深刻な病気なので、ぶどう中毒を甘く考えないでください。

飼い主が吐かせるのは絶対にいけません

iStock.com/kickers

飼い主が吐かせるのは絶対にダメ!

マスカットに限らず、愛犬が誤食(誤飲)してしまった時に、自分でなんとか吐かせようとする飼い主がいます。

「犬に水を飲ませて吐かせる」といった間違った情報も見かけますが、それは絶対にやってはいけません。

犬が中毒を起こす食べ物を口にしてしまった場合は、獣医師によって適切な方法で胃の内容物を吐かせ、胃を洗浄し、活性炭や下剤を投与するなどの治療が行われます。

マスカットを大量に食べて急性腎不全にまで症状が悪化した場合は、点滴治療が必要になることもあります。

犬がマスカットを食べてしまったときは、必ず動物病院を受診し、獣医師に委ねてください。

「マスカット」「レーズン」は絶対に犬に食べさせないようにしましょう!

「マスカット」「レーズン」は絶対に犬に食べさせないようにしましょう!

iStock.com/antares71

「美味しいマスカットを愛犬にも食べさせてあげたい」という気持ちが、愛犬の健康を損ない、命までも脅かしてしまいます。

マスカットは、種類や状態に限らず、犬には絶対に食べさせないでください。

また、愛犬が「マスカット」「レーズン」を食べてしまった時は、早急に動物病院を受診しなければなりません。

犬の健康を守ることができるのは飼い主だけです。

大切な命を守るために、正しい果物の知識を身につけておきましょう。

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