【獣医師監修】犬のリンパ節が腫れる。考えられる原因や症状、おもな病気は?

犬のリンパ節が腫れていると気づいたら、途端に心配になる飼い主がほとんどだと思います。犬のリンパ節が腫れたときに注意して見たい点や考えられる原因や症状、主な病気などについてここで解説します。

先生にお聞きしました
小林 豊和 先生
グラース動物病院院長、帝京科学大学生命環境学部 准教授(獣医師・獣医学博士)

日本大学大学院獣医学研究科修了 博士(獣医学)

【所属】
公益社団法人 東京都獣医師会杉並支部 会員
JPMA(社)日本ペットマッサージ協会 理事
ペットシッタースクール(ビジネス教育連盟) 講師
ペット栄養管理士(日本ペット栄養学会認定)
日本獣医皮膚科学会 会員
日本小動物歯科研究会 会員
日本ペット栄養学会 会員
◆産業カウンセラー(一般社団法人 日本産業カウンセラー協会認定)
◆ヒューマン・アニマル・ネイチャー・ボンド(HANB)教育マスターインストラクター(日本ヒューマン・アニマル・ネイチャー・ボンド・ソサエティ認定)

「最良のホスピタリティと獣医療を提供する」をミッションに、地域や飼い主のニーズに応えている。
犬の食事についての造詣も深い。

【著書】
イラスト、写真でよくわかる 愛犬の育て方~選び方・しつけ・飼い方・健康管理~」(新星出版社)
年をとった愛犬と幸せに暮らす方法」(WAVE出版)
愛犬健康生活BOOK 5歳からはじめる病気と介護」(主婦と生活社)

【監修】
愛犬の介護ガイドBOOK」(文化出版局)
ほか



続きを読む

犬のリンパ節が腫れる【考えられる原因】

犬のリンパ節が腫れる【考えられる原因】

Robert Kneschke/ Shutterstock.com

犬のリンパ節とはリンパ液が流れるリンパ管の途中にある小さなコブのような形の器官のことです。

身体のいたる所にあり、免疫機能を発動するための「関所」のような役割を持っています。

身体の表面に近いところにあるものを「体表リンパ節」、身体の中の奥にあるようなものを「深部リンパ節」と呼びます。

体表リンパ節は、人間と同じようにあごの下、脇の下、股のつけ根、ひざのうしろなどにあります。

リンパ節は免疫機関のひとつで、カラダの外から入ってきた敵を攻撃して排除するときに“腫れる”という現象が発生します。

犬の体表リンパ節

犬の体表リンパ節

リンパ節近くの組織の炎症や感染

リンパ節近くの組織がなんらかの原因で炎症を起こしたり、細菌に感染したりすると、リンパ節の防御機能が働くことで腫れることがあります。

免疫系への刺激

細菌やウィルスなどの感染によって免疫系が刺激を受けると、リンパ節が一時的に腫れて大きくなる反応が見られます。

この際、「熱がある」「鼻水が出る」「咳が出る」などの症状を同時に確認することができます。

また、怪我などの外傷による炎症でも、免疫系が刺激されてリンパ節が腫れます。

一般的には外傷した部位の近くのリンパが腫れることが多いです。

犬のリンパ節が腫れる【考えられる原因】

Funny Solution Studio/ Shutterstock.com

リンパ系の組織の疾病

リンパ系の組織の疾病で、リンパ節が腫れることがあります。

リンパ腫は、血液内のリンパ球が癌化する病気で、「体表型」「消化管型」そして「多中心型」などの種類があります。

このうち、体表型のリンパ腫の場合には、飼い主が犬のカラダに触れて、リンパ節が腫れていることを確認することが出来ます。

ほかにも、リンパ管やリンパ節の炎症などによっても、リンパ節が腫れることがあります。

犬のリンパ節が腫れる【こんな症状は要注意!】

犬のリンパ節が腫れる【こんな症状は要注意!】

DuxX/ Shutterstock.com

犬のリンパ節が腫れている場合は、すぐに病院で診てもらいましょう。

犬のリンパ節が腫れる【この症状で考えられるおもな病気】

犬のリンパ節が腫れる【この症状で考えられるおもな病気】

Africa Studio/ Shutterstock.com

犬のケンネルコフ(犬風邪、犬伝染性気管支炎)

犬のケンネルコフとは、ウイルスや細菌が原因で起きる、咳が長く続く伝染性呼吸器疾患です。

初期には乾燥した咳や発熱が現れ、抵抗力が衰えている場合は、高熱や肺炎を引き起こし、死に至ることもあります。

犬の歯周病

犬の歯周病(ししゅうびょう)とは、歯垢中の細菌が歯面に付着して、歯周組織(歯肉、セメント質、歯根膜、歯槽骨)が炎症を起こす病気で、3歳以上の成犬・成猫の約80%が歯周病をもっていると言われています。

口腔内の炎症が鼻腔内に影響すると、くしゃみや鼻水を引き起こすことがあります。

犬のリンパ節が腫れる【この症状で考えられるおもな病気】

Chonlawut/ Shutterstock.com

犬のリンパ腫

犬のリンパ腫(しゅ)とは、白血球の一種であるリンパ球が癌化する病気です。

腫瘍の発生部位によって分類され、顎の下、わきの下、膝の裏等に存在するリンパ節に発生する「多中心型リンパ腫」が8割を占めます。

肥満細胞腫と同じように血液やリンパ管を通じて自由に動き回る性質があるため、全身にがんが拡がり、食欲不振や元気消失などの全身症状も現れます。

犬の肉芽腫性リンパ管炎

犬の肉芽腫性(にくがしゅせい)リンパ管炎(かんえん)とは、リンパ液が流れるリンパ管に炎症が起き、肉芽腫ができる病気です。

免疫反応の司令塔を担うリンパ球が細菌感染などに対し、防御反応を行うことで皮膚に肉芽腫ができます。

痛みや発熱だけでなく、部位によっては、歩行障害等も現れます。

みんなのコメント

あなたも一言どうぞ

コメントする

編集部のおすすめ記事

内容について報告する

関連する情報をもっと見る

「症状」の人気記事RANKING