<甲斐犬>歴史やカラダ・性格などの特徴【JAHA家庭犬しつけインストラクター監修】

日本犬の一種で、天然記念物にも指定されている甲斐犬。日本犬らしく、素朴で凛々しい雰囲気をまとう犬です。ここでは、甲斐犬の歴史と特徴について紹介します。

<甲斐犬>歴史やカラダ・性格などの特徴【JAHA家庭犬しつけインストラクター監修】
出典 : ぱーこ30 / PIXTA(ピクスタ)
先生にお聞きしました
保久(やすひさ)留美子 先生
公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定

家庭犬しつけインストラクター CPDT-KA

【保有資格】
公益社団法人日本動物病院協会(JAHA) 認定 家庭犬しつけインストラクター
◆米国ペットトレーナーズ協会 認定 CPDT-KA
日本ペット栄養学会 認定 ペット栄養管理士
動物看護師統一認定機構 認定 動物看護師
◆日本ペットカウンセラー協会 認定 パラカウンセラー
日本アニマルウェルネス協会 認定 ホリスティックケアカウンセラー

◇環境省主催「動物適正飼養講習会」講師
◇北海道動物愛護管理研修会 講師
ペットシッター養成講座 講師
◇動物介在活動、動物介在教育
◇動物病院スタッフ向けのセミナー 講師

犬との豊かな暮らしを求めて、20年前に北海道へ移住。
美瑛で犬猫たちと自然を満喫しながら同居中。
現在、道内に4つの病院を構える緑の森どうぶつ病院にて、道内初のJAHA認定家庭犬インストラクター等の資格を活かして勤務。

動物病院の待合診療統括マネージャーとして、「飼い主目線でどうぶつを観る」を心掛け、飼い主さんと病院の橋渡し役を担当。

自身も5頭の犬を見送り得た「経験」と、動物病院という現場で得た「臨床知識」から出した結論は、『そのコを想い、そのコのためにと飼い主が考えしてあげることが、そのコの望んでいること』。

また、しつけの分野においては、たんにその域に留まらず、動物の一生のなかでさまざまなタイミングで携われるような立場になれることを願って、従来の経験と勘だけに頼らない、最新の動物行動学と行動分析学をふまえた指導を心がけている。
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<甲斐犬>歴史

<甲斐犬>歴史

ぱーこ30 / PIXTA(ピクスタ)

甲斐犬は現在の山梨県を原産とし、元は南アルプスの山岳地帯において猟犬として用いられてきました。

そのルーツは、北方のスピッツ犬種に属するとされています。

甲斐犬は、甲斐地方に土着していた中型犬を基礎に自然交配と、猟犬としての選択交配を繰り返しながら、長い時間をかけて作り上げられた犬種です。

山深い狭い地域で繁殖され、他犬種との相性を選ぶことから、純血化したと考えられます。

甲斐犬の子犬

sinon / PIXTA(ピクスタ)

甲斐犬は、1929年、甲府地検に赴任してきた安達太助という人物によって発見されて以降、保存の対象になります。

そのわずか2年後には、「甲斐日本犬愛護会」が設立され、かつて「甲斐の国」と呼ばれていた地域で、立ち耳・虎毛の犬が収集調査されることになりました。

1932年、斉藤弘吉や小林承吉らによって、生息地域にちなんで「甲斐犬」と名付けられ、1934年には国の天然記念物に指定され、現在に至ります。

甲斐犬の犬種基準

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甲斐犬に対して、体高や骨格、被毛などにこだわりの強い繁殖家たちが非常に多くいるため、甲斐犬愛護会、日本犬保存会ジャパンケネルクラブの各団体が血統書を発行しており、犬種標準が団体によって若干異なります。

日本犬標準にこだわらずに、甲斐犬らしさに重きを置く甲斐犬愛護会。

それに対して、日本犬保存会は、あくまでも日本犬としての標準に主眼を置き、両者で大きさや構成が異なる犬が好まれています。

ジャパンケネルクラブは、日本犬保存会とほぼ同じ内容の犬種標準を定めています。

希少な甲斐犬

Melissa Grisham/ Shutterstock.com

甲斐犬は、発見が公表された後、業者の買い占めに遭います。

昭和40年代には、天然記念物として禁止されている他犬種との交配種が、優れた甲斐犬として出回り、まちがった認知が広がってしまうなど、保護と血統の継続に苦労している犬と言えます。

そのため、純粋な甲斐犬の個体数は少数であり、甲斐犬の特徴の詳細を熟知した愛好家もかなり少ないのが現状です。

<甲斐犬>カラダや顔の特徴(被毛・毛色・大きさ)

<甲斐犬>カラダや顔の特徴(被毛・毛色・大きさ)

ぱーこ30 / PIXTA(ピクスタ)

日本犬保存会では、甲斐犬の体高を、オスが47~53㎝、メスは42~48㎝が理想と定めています。

標準体重は12〜18kgで、均整の取れた頑健な体躯の中型犬です。

厳しい山岳地帯で猟犬として活躍していたので、筋肉がよく発達しています。

yamaguchioffice / PIXTA(ピクスタ)

甲斐犬の特徴のひとつが、尻尾の形です。

差尾(さしお)もしくは、ゆるく巻いた形の巻尾(まきお)になっています。

これは、山岳地帯を駆け回る時にバランスを取りながら、体重移動をコントロールするために必要であったと考えられており、太くてしっかりした尻尾をしています。

甲斐犬の体格

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甲斐犬の体格は、柴犬のように四肢がすっきりした「鹿犬型」と、秋田犬のようにややがっしりとした「猪犬型」の2タイプに分けられています。

現在では、細身な「鹿犬型」が多いようです。

また「猪犬型」は、尾の先が拝むように垂れた「拝み尾」と呼ばれる大きな尻尾が特徴でしたが、現在では絶滅してしまったと言われています。

甲斐犬の被毛と毛色

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甲斐犬の最大の特徴は、被毛と毛色です。

甲斐犬の被毛は、太く長い毛と、細くてやわらかい毛が混在しています。

その毛色は、まるで虎のような縞模様であることから、甲斐犬は「虎毛犬」の異名を持っています。

毛色が珍しい甲斐犬

きすけ / PIXTA(ピクスタ)

茶褐色の被毛の「黒虎」、赤茶色の「赤虎」、赤茶や黒が混じった「中虎」があります。

犬種すべての毛色が虎毛なのはとても珍しく、世界でも甲斐犬だけと言われています。

少し丸みを帯びたおでこが、他の日本犬との大きな違いです。耳は大きな三角形で、少し前傾しており、目が丸みを帯びています。

甲斐犬の基本情報まとめ

ぱーこ30 / PIXTA(ピクスタ)

甲斐犬の基本情報まとめ

項目甲斐犬の特徴
サイズ中型犬
体高オス:50cm/メス:45cm
原産国日本
用途家庭犬

参照元:一般社団法人 ジャパン ケネル クラブ 【JKC】「甲斐 - KAI

<甲斐犬>性格の特徴

<甲斐犬>性格の特徴

ぱーこ30 / PIXTA(ピクスタ)

甲斐犬は、狩猟犬らしく気性の強い性格。

気が強く、自分より体長が大きい動物にもひるまない強さを持っています。

愛玩犬としてよりも、現役の猟犬として繁殖される場合も多く、この気性の強さも重要な要件として繁殖されています。

甲斐犬は、警戒心が強く、他人や見知らぬ犬の接近に敏感で、人懐っこいとは言いがたい犬種です。

飼い主に従順な甲斐犬

ぱーこ30 / PIXTA(ピクスタ)

しかし、甲斐犬は、飼い主に対しては非常に従順で、時には甘えん坊な一面も見せます。

自分が認めた飼い主には、非常に忠実で忠誠心が強いので、一生のパートナーとして飼うのにはよい犬種とも言えます。

主人を一人に定めて連れ添う「ワンマンズ・ドッグ」を求める愛好家たちの間で注目されています。

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みんなのコメント

カイさん
知り合いが、2代にわたって軽井沢で甲斐犬を飼っています。 甘えんぼうな一面もある、とありますが、確かによくそうおっしゃっていました。 体格もしっかりしているので、軽井沢のような高地でも育てやすいのかもしれませんね!

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