<日本スピッツ>歴史やカラダ・性格などの特徴【JAHAインストラクター監修】
日本スピッツは、スピッツ種を小型化して作出された犬種です。「日本スピッツ」という名前が付いていますが、もともとは海外の犬種がルーツです。愛嬌のある顔と豊かな被毛を持っていて、飼い主に対する愛情の深さも人気の秘訣です。
監修者:保久(やすひさ) 留美子先生 公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定家庭犬しつけインストラクター、CPDT-KA

<日本スピッツ>歴史

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日本スピッツの祖先犬は、1920年頃に日本に渡ってきたと言われています。
当時はこの犬のことを「ホワイトスピッツ」と呼んでいて、正確な犬種・詳細は記録に残っていません。
その後繁殖が進み、昭和30年代の高度成長期には日本スピッツの人気が一気に高まりました。
そのため、この「日本スピッツブーム」に乗っかろうとした人々が乱繁殖を行ったため、日本スピッツの数は急激に増加することになりました。

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しかし、日本スピッツのしつけに対する知識・経験の欠如や、警戒心の強い日本スピッツ特有の性質への理解が深まらず、単に無駄吠えの多い犬との評判が広がってしまいました。
そのため、ブームはすぐに終わってしまいましたが、日本スピッツをこよなく愛する人々はこの評判を変えようと、無駄吠えが少なくなるような改良を行いました。
その結果、現在の日本スピッツのような無駄吠えや警戒心が少ない穏やかな性格の犬種へと変化しました。
<日本スピッツ>カラダの特徴

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日本スピッツは、純白の被毛が特徴の犬種です。
歩くたびに被毛が風になびくことから、その美しさも人気の一因となっています。
また、そのふわふわの被毛から見え隠れする三角形の立ち耳と、程よく丸いおでこもチャームポイントとなっています。
目はアーモンド形で黒く、アイラインがくっきり入っているので、はっきりした顔立ちをしています。
また、しっぽの被毛の量が多く、背中の上に乗るように高い位置にあるのが理想的と言われています。

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日本スピッツは中型犬に分類されますが、比較的個体差が大きい犬種として知られています。
標準的な体高は35cm前後、体重は8kg前後。
メスよりオスのほうが大きいと言われていますが、これは被毛の量がオスのほうが多いためで、実寸はそれほど変わりません。
小柄ながら、バランスの取れた骨格をしており、四肢は筋肉が程よく付いていて優雅な佇まいが魅力的です。
<日本スピッツ>性格の特徴

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日本スピッツは、小さいながら活発で運動量の多い犬種で、好奇心も旺盛です。
また、聡明で飼い主やその家族に対する愛情が深いことから、家族の一員として楽しい共同生活を送るにふさわしいパートナーになってくれることでしょう。

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その一方、警戒心が強い一面があり、無駄吠えが多い犬種とされていますが、これは家庭環境を整えることやしつけを怠らなければ、そうひどくはなりません。
飼いたい場合は、日本スピッツを飼っている人の話を聞いたりして、事前に念入りな情報収集することをおすすめします。
監修者情報

犬との豊かな暮らしを求めて、20年前に北海道へ移住。美瑛で犬猫たちと自然を満喫しながら同居中。現在、道内に4つの病院を構える緑の森どうぶつ病院にて、道内初のJAHA認定家庭犬インストラクター等の資格を活かして勤務。
動物病院の待合診療統括マネージャーとして、「飼い主目線でどうぶつを観る」を心掛け、飼い主さんと病院の橋渡し役を担当。自身も5頭の犬を見送り得た「経験」と、動物病院という現場で得た「臨床知識」から出した結論は、『そのコを想い、そのコのためにと飼い主が考えしてあげることが、そのコの望んでいること』。
また、しつけの分野においては、たんにその域に留まらず、動物の一生のなかでさまざまなタイミングで携われるような立場になれることを願って、従来の経験と勘だけに頼らない、最新の動物行動学と行動分析学をふまえた指導を心がけている。
<保有資格>
◆公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定 家庭犬しつけインストラクター
◆米国ペットトレーナーズ協会認定 CPDT-KA
◆日本ペット栄養学会認定 ペット栄養管理士
◆動物看護師統一認定機構認定 動物看護師
◆日本ペットカウンセラー協会認定 パラカウンセラー
◆日本アニマルウェルネス協会認定 ホリスティックケアカウンセラー
◇環境省主催「動物適正飼養講習会」講師
◇北海道動物愛護管理研修会講師
◇ペットシッター養成講座講師
◇動物介在活動、動物介在教育
◇動物病院スタッフ向けのセミナー講師
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