【獣医師監修】犬が乳酸菌を食べても大丈夫?効果がある?アレルギーや下痢は?メリットや注意点!

腸内環境を整える働きにより、健康を促進する効果が期待できる乳酸菌。ヨーグルトやサプリ、犬用おやつなどで摂取できる乳酸菌を、犬が食べても大丈夫でしょうか?犬に乳酸菌を与える場合のメリットや注意点、適量、効果的な取り入れ方などを詳しく説明します。

【獣医師監修】犬が乳酸菌を食べても大丈夫?効果がある?アレルギーや下痢は?メリットや注意点!
出典 : freeangle / PIXTA(ピクスタ)
先生にお聞きしました
徳本 一義 先生
ペット栄養学会理事。小動物の臨床栄養学に関するスペシャリスト。
獣医師 MBA(経営学修士)

ヘリックス株式会社 代表取締役社長

【資格】
獣医師

【所属】
ペット栄養学会 理事
一般社団法人ペットフード協会 新資格検定制度実行委員会 委員長
日本獣医生命科学大学 非常勤講師
帝京科学大学 非常勤講師
など

大学卒業後、小動物臨床に従事。

その後、ペットフードメーカーに入社し、小動物臨床栄養学に関する研究、情報発信を中心とした活動を行う。

現在は、獣医療・教育関連のコンサルタントとしての活動。ペットの栄養に関する団体の要職を務める。

自宅で9頭の猫と暮らす愛猫家。
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犬が【乳酸菌】を食べても大丈夫!

犬が【乳酸菌】を食べても大丈夫!

iStock.com/istetiana

犬が乳酸菌を含む、ヨーグルトチーズを食べても大丈夫です!

乳酸菌は、特定の細菌の名称ではありません。

体が生育に必要なエネルギーを得るために、糖を分解して乳酸を作り出す細菌の総称です。

自然界に広く存在している乳酸菌は、動物の腸内にも生息し、腸内環境を良好に保つ働きがあります。

乳酸菌 ヨーグルト

Deja-vu / PIXTA(ピクスタ)

乳酸菌と聞いて、ヨーグルトを連想する飼い主さんも少なくないでしょう。

実際はヨーグルトだけでなく、味噌、醤油(しょうゆ)、漬物、チーズなどの発酵食品の製造にも乳酸菌の役割は欠かせません。

このように乳酸菌を含む発酵食品は複数ありますが、漬物、味噌、醤油(しょうゆ)は分が高いので愛犬に与えるのは控えてください。

ヨーグルトで乳酸菌を与える場合は、プレーン(無糖)のものを選ぶようにしましょう。

乳酸菌は、発酵形式や形態によって、ブルガリア菌、ガセリ菌、サーモフィルス菌、アシドフィルス菌、カゼイ菌があり、ヨーグルトの製造に使われます。

ペット用に販売されているハタ乳酸菌は、カゼイ菌の一種です。

ハタ乳酸菌 ペット用

iStock.com/antiphiler

なお、ビフィズス菌は乳酸より大量の酢酸をつくることや酸素に弱いことなど異なる性質を持つため、乳酸菌の仲間には含まれません。

乳酸菌、ビフィズス菌ともに、犬が摂取しても大丈夫です。

【参照元】文部科学省「食品成分データベース」

子犬や老犬に【乳酸菌】を与えても大丈夫?

子犬や老犬に【乳酸菌】を与えても大丈夫?

Beton Studio / PIXTA(ピクスタ)

子犬や老犬が乳酸菌を食べても大丈夫です。

乳酸菌を多く含むヨーグルトは、発酵食品ならではの香りが犬の食欲をそそることでしょう。

食欲が低下している子犬や老犬のドライフードにヨーグルトを絡めると、食べてくれる確率がアップします。

ヨーグルト 香り

GooDween / PIXTA(ピクスタ)

また、老化現象でドライフードが喉に詰まりやすくなった老犬にも、ドライフードに湿り気のあるヨーグルトを絡めて与えると食べやすくなるのでおすすめです。

老犬の場合、内臓機能が低下しているので、ヨーグルトで乳酸菌を与える場合は低脂肪無糖タイプを選ぶのが良いでしょう。

おやつやサプリメントの乳酸菌を、子犬や老犬が食べても問題ありません。

【参照元】文部科学省「食品成分データベース」

犬に「乳酸菌」を与えるメリットや効果は?

乳酸菌のメリット・効果①【整腸効果】

乳酸菌のメリット・効果①【整腸効果】

iStock.com/marcoventuriniautieri

乳酸菌には、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える作用があります。

愛犬の下痢便秘といった消化に関する症状が、乳酸菌を飲み続けることで改善するケースも少なくありません。

便秘などで腸内環境が悪化してくると、タンパク質の老廃物、腸内の腐敗産物(アンモニアなど)が増加して腎不全の症状が悪化する可能性が高まります。

腸内環境を整える乳酸菌は、慢性腎臓病腎不全の症状改善にも有効だと考えられます。

乳酸菌のメリット・効果②【免疫向上】

乳酸菌のメリット・効果②【免疫向上】

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

乳酸菌には、免疫力の向上作用があるとも期待されています。

免疫力が高まると、抗癌作用も期待できるでしょう。

また、免疫力が向上することはアレルギーの抑制作用にもつながります。

乳酸菌のメリット・効果③【歯周病・口臭予防】

乳酸菌のメリット・効果③【歯周病・口臭予防】

iStock.com/IgorChus

歯周病や口臭の予防に乳酸菌が効果があると言われ、人間用にタブレットなどが販売されています。

犬でも、歯周病や歯石は大きな問題です。

歯周病の発生原因とされる細菌は人間とはやや異なりますが、乳酸菌には犬の歯周病を予防する効果もあると考えられます。

ただし、犬は食べ物をあまり咀嚼(そしゃく)をしないので、例えば人間用のタブレットを与えたとしても乳酸菌が口の中にほとんど残りません。

愛犬の歯に乳酸菌をしっかり付着させるのが目的であれば、液状のものや、飲料に混ぜて与えるもの、粉状のものを選んで与えましょう。

犬に【乳酸菌】を与える場合の注意点!

乳酸菌の注意点①【腸まで届きにくい】

乳酸菌の注意点①【腸まで届きにくい】

iStock.com/gollykim

腸内環境を整える作用のある乳酸菌ですが、実際はなかなか腸まで乳酸菌が届かなかったり、届いても定着しないと考えられています。

たまに乳酸菌を与える程度では、安定的に乳酸菌の恩恵に預かることはできないかもしれません。

いつまで食べさせ続けるべきか、と悩む飼い主さんもいるかもしれませんが、乳酸菌の効果を得るためには、おやつやサプリで、毎日継続して与えたいものです。

そうすれば、常に体内に乳酸菌が多い状態が保てて、腸まで届き定着しやすくなるでしょう。

乳酸菌の注意点②【下痢】

乳酸菌の注意点②【下痢】

iStock.com/VittoriaChe

乳酸菌を多く含むヨーグルトを食べ過ぎると、犬によっては軟便や下痢を起こすことがあるかもしれません。

ヨーグルトを食べ過ぎないように注意をして、乳酸菌を与えたあとの便の様子をよく観察しておいてください。

乳酸菌の注意点③【塩分と糖分】

乳酸菌の注意点③【塩分と糖分】

マハロ / PIXTA(ピクスタ)

乳酸菌を含む発酵食品の中には、漬物や味噌や醤油(しょうゆ)など塩分の高いものがあります。

また、多くの糖分を含む加糖ヨーグルトも多く市販されています。

愛犬に与えるのであれば、内臓への負荷が大きくならない、塩分と糖分が少ない発酵食品を選びましょう。

具体的には、無糖のプレーンヨーグルトや、乳酸菌を含む犬用のおやつやサプリメントなどです。

【参照元】文部科学省「食品成分データベース」しょう油

犬に【乳酸菌】を与える際の適量は?

犬に「乳酸菌」を与える際の適量は?

nozomin / PIXTA(ピクスタ)

乳酸菌は腸内細菌のバランスを整え、健康に有益な働きをする食品であるプロバイオティクスとして、パウダーにされたり、サプリメントとして販売されています。

それらが犬用のものであれば、パッケージに記載の給与量を目安に与えましょう。

ドッグフードにヨーグルトをトッピングするのであれば、最大量で1日に与えるフード量の20%程度まで(小型犬で1日20gほど )にするのが良いでしょう。

【参照元】『小動物の臨床栄養学 第5版』(マーク・モリース研究所発行、監訳:岩﨑利郎、辻本元)2014年インターズー

犬に与える【乳酸菌】のまとめ

犬に与える【乳酸菌】のまとめ

t.sakai / PIXTA(ピクスタ)

腸内環境を整える作用がある乳酸菌は、子犬から老犬まで、犬に与えても大丈夫です。

乳酸菌を含む発酵食品のうち、犬に最適なのはヨーグルトです。

また、乳酸菌を含む犬用のサプリやおやつやパウダーを与えるのもおすすめです。

ただし、実際は乳酸菌は腸に届きにくいため、整腸作用や免疫力向上などの効果を得るためには、毎日継続して与えるようにしましょう。

愛犬の健康を守ることができるのは飼い主だけです。

正しい知識を持って、ぜひ毎日の愛犬の食生活に役立ててみてくださいね。

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