【獣医師監修】ビション・フリーゼ 活発で陽気な性格 白くてふわっふわな毛質が特徴
ビション・フリーゼは、羽毛のような白くてふわっふわの毛が魅力的な犬種。かわいさだけではなく、性格も良いことから家庭犬としても大人気です。今回は、“白いアフロを持つ犬種”、ビション・フリーゼの魅力に迫ります。

目次
ビション・フリーゼの特徴~丸いフォルム

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ビション・フリーゼは、真っ白で柔らかい触り心地の巻き毛が特徴。
まるで羽毛で作ったボールがふわふわと歩いているような愛らしい姿です。
「ビション」はフランス語で“飾る”、「フリーゼ」は“巻き毛”を意味します。
もじゃもじゃの巻き毛でも人気はありましたが、現在の独創的な丸いフォルムのカットを行うようになってから大流行となりました。
特徴のある被毛は、ダブルコート。
オーバーコートは粗めの巻き毛でふわっとした弾力を感じさせ、アンダーコートは柔らかく密集しています。
毛色はホワイトのみに限定されています。毛がからまりやすい犬種なので、月に一度のトリミングは欠かせません。
ビション・フリーゼの体は、小さいながらもがっちりしていて、脚は短めです。
頭は丸いかと思いきや、頭頂部はかなり平たくなっています。耳は垂れ耳で飾り毛があり、耳道にも毛が生えています。
ビション・フリーゼの歴史~“パウダー・パフ”はアメリカ発

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ビション・フリーゼは、フランスが原産です。
祖先犬は、地中海沿岸に住んでいた犬ではないか……と考えられています。
この祖先犬は、船乗りによってアフリカ北西部に浮かぶカナリア諸島の一つ、テネリフェ島に持ち込まれます。
当時は、島の名前にちなんで「テネリフェ」と呼ばれていたようで、すでに現在のビション・フリーゼの原形に近かったようです。
その後、フランスで小型化するのに成功し、貴族の間で大流行しました。
ビション・フリーゼの絹状の被毛を最大限に引き出したカット「パウダー・パフ」(白いアフロ)は、アメリカのトリマーによって考案されたものです。
2017年度ジャパンケネルクラブのビション・フリーゼの登録頭数は、133犬種中23位で2349頭。家庭犬として相当な数が飼育されていると推測されます。
ビション・フリーゼの性格

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・「活発」
・「陽気」
・「社交性」が高い
・「愛嬌」が良い
・「感受性」が豊か
ビション・フリーゼの性格は活発で陽気。
社交性が高く、飼い主家族には当然のことながら、見知らぬ人にも八方美人的な愛嬌を振りまきます。
また、他の犬に攻撃性を見せることはなく、子どもとも楽しく遊ぶことができる、フレンドリーな性格です。
感受性が豊かで、飼い主との交流をとても好むことも特徴の一つで、家庭犬として必要な性格を兼ね備えた犬種といえるでしょう。
ビション・フリーゼの基本情報(体重・体高・原産国など)

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●ビション・フリーゼ「基本情報」

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・サイズ:小型犬
・体高:23~30センチ
・体重:3~6キロ
・原産国:フランス
・用途:愛玩犬、家庭犬
ビション・フリーゼの平均寿命

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ビション・フリーゼの平均寿命は、14年程度と考えられています。
ビション・フリーゼの気を付けなくてはいけない病気

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気を付ける病気としては、網膜剥離があります。また、尿石症(尿路結石)にも注意が必要です。
尿結石には様々な種類がありますが、ビション・フリーゼでは多くの種類の尿石症が起こりやすいことが知られています。
いずれの尿石症でも、頻尿、血尿、排尿姿勢から排尿までに時間がかかる、排尿時に痛がる様子を見せる、などの症状がみられます。
これらの症状がみられたらすぐに動物病院で診療を受けましょう。
ビション・フリーゼの飼い方~毛の手入れは毎日

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ビション・フリーゼを飼うのであれば、毎日の毛の手入れは覚悟しましょう。
ブラッシングをしないでおくと、シルクのような被毛が絡まって毛玉になるだけではなく、まるでモップのような棒状の塊になってしまいます。
こうなると、痛みで毛をほぐすことができないので、“丸刈り”の運命が待ち受けることに……。子犬のときからコーミングを嫌がらないよう、育てていきましょう。
1カ月に1度のシャンプーと1カ月に1度のトリミングは必要です。
2カ月空けてしまうと、毛玉ができてしまいます。
プロのトリマーにお願いすることをお勧めします。
ビション・フリーゼは、絶対に室内飼育

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ビション・フリーゼは、室内飼育限定です。
子どもやお年寄りとも、仲良く暮らせます。
また、賢い犬種なので、しつけを容易に理解してくれます。
ただし、愛玩犬だからといって甘やかしてばかりいるとわがままになり、美容室などでじっと我慢できなくなってしまうので、通常のしつけはしっかりと実践しましょう。
なお、ブラッシング中は決して怒ってはいけません。
ビション・フリーゼの散歩は、1日2回程度行います。
他の犬種と同様、暑さには弱いので、夏場は早朝の時間帯を選び、夕方以降はアスファルトを控え、温度の低い芝生のある場所を歩かせましょう。
暑いときは無理に散歩させずに室内で十分に遊ばせるのもよいでしょう。散歩は短時間でよいのですが、それなりの運動量が必要になります。
室内では自由に遊ばせてあげましょう。
しつけが身に付いてきたら、運動も兼ねて一日中フリーでも問題ありません。
ビション・フリーゼは理想の家庭犬!

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ビション・フリーゼの美しい毛は何度触っても気持ちが良く、癒やされるものです。
月に1度はトリミングサロンでお手入れをしてもらいましょう。
いつも明るいビション・フリーゼが家庭に1頭いるだけで、自然と家族全員が穏やかな気持ちになります。
ぬいぐるみのようにかわいい家庭犬、ビション・フリーゼ。これからも、その人気は高まっていくはずです。
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