ミニチュア・ダックスフンドにペット保険は必要?後悔しない選び方やタイミング、待機期間、加入条件!

ミニチュア・ダックスフンドは椎間板ヘルニアや進行性網膜萎縮症、外耳炎、皮膚疾患などが懸念され、万一の時の備えとしてペット保険の活用を考えている飼い主さんも多いことでしょう。ペット保険には加入可能年齢や補償対象、補償対象外、限度額などいろいろ知っておきたいことがあるので、加入の前に必要なポイントは抑えておきましょう。

  • 更新日:
ミニチュア・ダックスフンドにペット保険は必要?後悔しない選び方やタイミング、待機期間、加入条件!
出典 : rachel / PIXTA(ピクスタ)
先生にお聞きしました
小林 元郎 先生
成城こばやし動物病院 代表
東京城南地域獣医療推進協会 理事

【経歴】
◇1986年 北里大学獣医畜産学部獣医学科 卒業
◇1990年~1991年 New York州Animal Medical Centerにて研修
◇1993年 成城こばやし動物病院 開業
◇2012年~2022年6月(公社)東京都獣医師会 副会長

【資格】
獣医師

【所属】
公益社団法人 東京都獣医師会
◆アジア小動物獣医学会(FASAVA) 所属
一般社団法人 東京城南地域獣医療推進協会TRVA 理事

【メディア】
◇Webメディア
「オトナンサー」アドバイザー

【hotto Professionalインタビュー】
Professionalインタビュー Vol.1【成城こばやし動物病院代表 小林元郎先生】
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ミニチュア・ダックスフンドに【ペット保険は必要?】入るべき?種類(終身、死亡保障)は?

ミニチュア・ダックスフンドにペット保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?

CaptainT / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドにペット保険は必要?入るべき?

ミニチュア・ダックスフンドとの暮らしにペット保険は必須というわけではありません。

しかし、高額の治療費がかかった時には、ペット保険が大きな助けとなることがあります。

たとえば「癌(がん)」の場合、手術費の他、抗癌剤治療や放射線治療など、合計で100万円を超えてしまうこともあるのです。

もとより、

獣医療が高度化するにつれ、時に治療費が高額になることがある
独占禁止法によって動物病院は自由診療のみであるため、人間で言う国民健康保険のような医療保険制度がなく、治療費は実費を支払わねばならない
同じく自由診療のみであるため、動物病院によって診療料金はまちまちである

以上の理由から、医療費が高額になることも珍しくありません

ミニチュア・ダックスフンドにペット保険は必要?入るべき?

ホタル / PIXTA(ピクスタ)

加えて、ミニチュア・ダックスフンドは懸念される病気もあり、また、シニア期になるほど治療費がかさむ可能性があることを考えると、万一の時の備えとしてペット保険を利用するのも一つの選択肢です。

ただし、後述しますが、どんな病気や怪我でも補償されるというわけではありません。

【参照元】
公益社団法人 日本獣医師会「小動物臨床/小動物診療料金」
公益社団法人 滋賀県獣医師会「よくある質問:動物病院によって治療費が違うのはなぜですか」

ただし、後述しますが、どんな病気や怪我でも補償されるというわけではありません。

姫ファン / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険の種類(終身、死亡保障)は?

ペット保険は3つの補償プランが基本

通常、ペット保険の補償プランは3つに大別することができます。

【ペット保険の補償の種類】

【区分】【補償範囲】
通院入院や手術以外の通院による治療費を補償
入院病気や怪我で入院した時の費用を補償
手術病気や怪我による手術の費用を補償

現在では「通院・入院・手術」の3つをトータルして補償する保険プランが多くなっていますが、中には、「入院+手術」を補償する保険プランや、「通院」のみを補償するプラン「手術」のみを補償するプランなどもあります。

たとえば、「入院+手術」プランでは、手術を伴わない治療や入院は”補償対象外”になることがあるのでご注意ください。

その他、オプションとして「ペットが起こした物損事故や対人対動物への咬傷事故(こうしょうじこ)」など損害賠償が生じた場合の補償をする特約、「車椅子購入費用を補償する」特約などが設けられているペット保険もあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険の種類(終身、死亡保障)は?

アオサン / PIXTA(ピクスタ)

終身加入可能なペット保険もある

犬の寿命も長くなったことから、昨今では継続加入することで終身にわたり加入できるペット保険もあります。

ペット保険に死亡保証はない

人間で言う「生命保険」にあたるものはペット保険には存在しません

人間の生命保険の場合、残念ながらそれを悪用した事件が発生することがありますが、保険対象がペットとなると似たような事件がより発生しやすくなるのではないかと危惧されること、もう一つには人間よりずっと寿命が短いことがペット保険には死亡保証がない理由と考えられます。

その代わりに、「火葬・葬儀費用」を補償する特約を設けているペット保険もあります。

ミニチュア・ダックスフンドは【病気になりやすい?】かかりやすい病気は?

ミニチュア・ダックスフンドは病気になりやすい?かかりやすい病気は?

TETSU / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドは病気になりやすい?

ミニチュア・ダックスフンドは病気になりやすいというわけではありませんが、気をつけたい病気はあり、特に「関節疾患」や「皮膚疾患」「眼疾患」などに注意が必要です。

また、長寿傾向にあるため、高齢期に発症しがちな「癌(がん)」や「肝臓疾患」「腎臓疾患」などにも注意したほうがいいでしょう。

ミニチュア・ダックスフンドのかかりやすい病気①【椎間板ヘルニア】

犬の背骨(脊椎)は頸椎(7個)、胸椎(13個)、腰椎(7個)、仙椎(3個)、尾椎(20~24個)から成り立っていますが、脊椎同士の間には脊椎が動いた時の衝撃を和らげるクッションの役目を果たす椎間板(ついかんばん)があります。

脊椎(せきつい)の中には脊柱管が通っており、さらにその中には脊髄(せきずい)が通っています。

脊髄はいわゆる中枢神経で、脳からの指令を体全体に伝えたり、逆に抹消の感覚や動きなどの情報を脳に伝えたりする役目を担っています。

ミニチュア・ダックスフンド【かかりやすい病気①椎間板ヘルニア】

祐樹 / PIXTA(ピクスタ)

「椎間板ヘルニア」とは、椎間板に変性が起こり、脊髄側に飛び出すことによって脊髄を圧迫してしまう病気のことであり、「ハンセン1型」と「ハンセン2型」という二つのタイプがあります。

椎間板の中心部にはゼリー状の物質(髄核)があり、その周囲には弾力性に富んだ線維輪があるのですが、「ハンセン1型」では主に髄核が硬くなることで線維輪を突き抜けて飛び出てしまい、多くが急性に発症し、ダックスフンドやシー・ズーのような長胴短足の犬に多いと言われます。一方、「ハンセン2型」は加齢に伴って線維輪が分厚くなることで精髄を圧迫し、多くが中年期~高齢期に発症します。

症状は背中の痛みや段差を嫌う、飛び上がれない、後肢のふらつきなどの他、重度になると「後肢の麻痺」や「排泄困難」に陥ります。

症状によって5つのグレードに分けられ、重度の場合、早急な手術が必要になることもあります。

症状によって5つのグレードに分けられ、重度の場合、早急な手術が必要になることもあります。

K.INABA / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのかかりやすい病気②【膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)】

本来、膝のお皿の骨(膝蓋骨)は大腿骨の滑車溝と呼ばれる溝の中に収まり、膝の動きをスムーズにする働きがありますが、これが溝から外れてしまった状態を「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」と言います。

膝蓋骨脱臼は、症状によってグレード1~グレード4に分けられ、軽度であれば体重管理や環境改善、投薬などによって対処することも可能ですが、重度になると手術が必要になることもあります。

膝蓋骨脱臼の懸念がある犬では、普段の生活の中で、下の表のような項目を”チェック”するといいでしょう。

異常がある時には早めに動物病院で診てもらってください。

【膝蓋骨脱臼の犬の症状】

✔ オスワリやフセからの立ち上がりがスムーズか
✔ 歩き方や筋肉の付き方が両脚で同じか
✔ 脚に触ることを嫌がらないか
✔ 脚を引きずったり、跛行したりしていないか

ミニチュア・ダックスフンド【かかりやすい病気②膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)】

カシオペア / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのかかりやすい病気③【歯周病】

総じて小型犬は歯周病になりやすいと言われますが、歯周病が重度になると細菌の増殖によって皮膚や筋肉組織、骨まで溶かしてしまうことから、内歯瘻(ないしろう/口腔内に穴が開く)、外歯瘻(がいしろう/目の下や頬などに穴が開く)、口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう/口腔と鼻腔とを隔てる骨が溶けて両者がつながってしまう状態)、顎骨の骨折などにつながることがある他、細菌の毒素が血流に乗って全身に回るため心臓疾患や肝臓疾患など他の臓器にも悪影響を与えてしまうことがあります。

特に口腔鼻腔瘻はミニチュア・ダックスフンドに多いと言われています。

ミニチュア・ダックスフンドの病気【治療費(手術・通院)】はどのくらいかかる?

ミニチュア・ダックスフンドが病気になった場合の治療費(手術・通院)はどのくらいかかる?

runa / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドの病気や怪我でどのくらいの治療費がかかるのかは、その病気や怪我の程度、治療法、犬の健康状態、治療にかかる期間、動物病院の技術・設備などによって幅があり、一概に費用を示すのは難しいですが、以下に参考例(医療費の一部)を示してみましょう。

ミニチュア・ダックスフンド【治療費】

【項目】【費用の目安】
椎間板ヘルニア(ベントラルスロット)
   〃   (片側椎弓切除)
   〃   (椎弓切除)
   〃   (造窓術)


3万円~20万円
レントゲン検査/(単純撮影)
   〃   /(脊髄造影)
2,000円~7,500円
3,000円~2万5,000円
MRI検査5万円以上
CT検査(造影なし)
 〃  (造影あり)
2万円~4万円
2万円~5万円以上
血液検査/採血料
 〃  /CBC検査
 〃  /生化学検査
無料~2,000円
500円~5,000円
2,000円~1万円
全身麻酔3,000円~1万5,000円
入院料(小型犬/1日)
入院料(ICU)
1,000円~5,000円
2,000円~7,500円
抜糸0円~2,000円
輸液(静脈内)
〃 (皮下)
1,000円~7,500円
1,000円~3,000円

※【参考例】成城こばやし動物病院

これは椎間板ヘルニアの場合ですが、この他、入院日数や薬代など必要に応じて加算されます。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険加入【メリット・デメリット】は?

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険加入【メリット・デメリットは?】

【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入メリット①】

特に、高額の獣医療費がかかった時、”自己負担金が少なくて済む”ということは何よりのメリットでしょう。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入メリット②】

辛い話ですが、中には高額の獣医療費を支払うことが叶わず、必要な治療を断念する、泣く泣く「安楽死」を選択せざるを得ないというケースも現実にはあります。

このような時、もしペット保険に加入しており、かつ補償対象と合致するならば、より高度な治療を受けさせてあげることができ、結果的に「愛犬の命が助かる」こともあるでしょう。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入メリット②】

mitsuki / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入メリット③】

ペット保険によっては健康相談やしつけ相談、迷子探しサポートなど付加サービスを受けられるものもあり、それも一つのメリットと言えます。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入デメリット①】

毎月の掛け金(保険料)を支払う必要があり、その分の出費があることは言うまでもありません。

基本的にペット保険は一年契約で、掛け捨てタイプ

そのため、満期になっても支払った掛け金が戻ってくることはありません

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入デメリット①】

Green Field / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入デメリット②】

犬が加齢するごとに掛け金が高くなるケースが多く、何年か継続加入しているうちに、予想外に掛け金が高くなってしまうことがあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【加入デメリット③】

たとえ治療費がかかる病気があったとしても、それが”補償対象外”の病気であると補償はしてもらえず、ペット保険を活用することができません

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?

ホタル / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【入るタイミングは?】

愛犬が何らかの病気や怪我をしたタイミングでペット保険に加入できたとしても(病気や怪我で治療中であると加入できないペット保険もあります)、その病気や怪我の治療費は補償されません

加入前にすでに罹(かか)っていた病気(既住症)や怪我に関しても同様です。

また、新規に加入できる年齢には制限が設けられており、シニア犬向けの保険プランがないペット保険では、制限年齢になるまでの間でなければ新規加入はできないことになります。

したがって、ペット保険に新規加入するならば、治療中の病気や怪我がなく、”比較的若い年齢のほうが有利”と言えるでしょう。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【入るタイミングは?】

白豆 / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【待機期間は?】

ペット保険の多くは、新規加入後、保険契約が開始になると同時に「待機期間(または免責期間)」と呼ばれる一定期間(おおむね1ヶ月程度)を設けています。

この待機期間(免責期間)内に生じた病気は”補償対象にはならない”のでご注意ください。

ただし、怪我(けが)に関しては待機期間中であっても補償になったり、癌(がん)においては待機期間を長く設けていたりすることがあるので、ペット保険会社の規約や重要事項説明書をよく確認してください。

一方で、この待機期間を設けておらず、「契約後すぐに補償が開始される」タイプのペット保険もあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【待機期間は?】

TETSU / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【補償開始時期は?】

実際に補償が開始される日のことを「補償開始日」「責任開始日」などと言います。

注意したいのは、新規加入の場合、契約をしたからといって、”その日から補償が開始されるわけではない”ということ。

たとえば、保険の申し込みを毎月15日で締め切り、契約が有効となる日を翌月の1日からとしているペット保険があるとします。

この場合、5日に申し込みをしたとしても、契約が有効となるのは翌月の1日からで、さらに待機期間を1ヶ月設けている場合、実質的な補償が開始されるのは申し込み日から翌々月の1日から、つまり、およそ2ヶ月後ということになります。

なお、加入申し込みをした後には審査が行なわれ、条件が合わない場合には保険契約ができないこともあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?

StudioFuntas / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【補償対象年齢】

ペット保険に新規加入できる年齢は、7歳まで、8歳まで、10歳まで、11歳まで、12歳までなどペット保険会社によって違いがあるので、よく確認してください。

10歳を過ぎても入れるペット保険はあるわけですが、選択肢がより広くなるという意味では、できれば「6~7歳頃までに加入する」のが有利となります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【補償対象犬種】

ペット保険では「純血種」から「ミックス犬」まで犬種にかかわらず加入することができますが、取り扱い犬種一覧を公開しているペット保険では、自分の愛犬の種類がその一覧に掲載されていない場合は、そのペット保険会社に問い合わせをしてみてください。

掛け金については、小型犬・中型犬・大型犬、さらには超大型犬といったサイズ、または体重によって分けられ、「大型犬になるほど掛け金が高くなる」のが一般的です。

しかし、中にはサイズに加え、その犬種の特質や有病率などを考慮した分類となっているペット保険も存在します。

ミニチュア・ダックスフンドの場合は小型犬に含まれていますが、ペット保険によっては小型犬の中でも掛け金がやや高いクラスに含まれていることもあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【補償対象犬種】

ホタル / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【補償対象割合】

ペット保険では、治療費のうちどのくらいを補償してくれるのか、それには3つのタイプがあります。

ミニチュア・ダックス【補償対象割合】

【補償タイプ】【補償対象割合】
定率補償実際に支払う治療費のうち70%、50%など一定の割合を補償するタイプ。残りは自己負担となる。
定額補償治療費がいくらかかったかに関わらず、あらかじめ定められた一定の額を補償するタイプ。
実額補償実際にかかった治療費の全額、つまり100%を補償するタイプ。

特に「実額補償」では一見お得のように思えますが、代わりに掛け金が高い傾向にあることは注意のしどころです。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【補償対象割合】

SETO / PIXTA(ピクスタ)

なお、せっかくならより高い補償を得たいと”ペット保険の併用加入”を考える人もいるかもしれませんが、できる場合とできない場合とがあります。

そもそも併用を認めていないペット保険会社では併用ができません

また、保険金請求時に「診療明細書」をはじめとした必要書類の原本の送付を必要とするペット保険会社同士では併用が難しいでしょう。

逆に、「併用加入が可能」としているペット保険会社や、「条件付きで可能」とするペット保険会社もあるので、併用を希望する場合は各社の規約や重要事項説明書をよく確認し、必要であればペット保険会社に問い合わせてみてください。

併用するにあたっては、掛け金がそれだけ高くなることは言うまでもありませんが、組み合わせる保険プランを熟考する必要もあります。

併用するにあたっては、掛け金がそれだけ高くなることは言うまでもありませんが、組み合わせる保険プランを熟考する必要もあります。

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ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【告知義務は?】

ペット保険に加入するには、基本的に「告知義務」が生じます。

内容はそれぞれのペット保険会社によって違いますが、「犬種」「生年月日」「体重」などの他、主に以下のような項目が必要となります。

ミニチュア・ダックス【告知義務】

✔ ワクチン接種の有無とその状況
✔ これまでに罹(かか)った病気
✔ 過去3カ月以内に動物病院で受けた治療について
✔ 現在治療中の病気や怪我があるか

これらの回答により、「無条件での保険契約」になるか、治療歴によっては「特定の病気または特定の身体の一部に対しては補償対象外とされた契約」になるか、はたまた「契約ができない」ということになるのか、保険契約にとっては”非常に重要な部分”となります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【告知義務は?】

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万一、嘘の告知をし、それが判明した場合は、”受け取れる保険金の額が左右”されたり、”契約自体が破棄”となったりすることがあります。

法的には違法行為と見なされる上、自分にとって不利となるので、絶対にしませんように。

なお、ペット保険の乗り換えや併用加入時には、これまで入っていたペット保険名やプラン名などの告知が必要になることがあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【多頭飼いは対象?】

多頭飼いをしていてもペット保険に加入することは可能です。

むしろ、多頭飼いでは2頭目以降が割引となるなど、若干お得になっているペット保険もあります。

ただし、1頭1契約であり、1契約で複数頭が契約できるわけではありません

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

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ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【病気の補償範囲は?】(歯周病・パテラ・先天性心疾患など)

実は、ペット保険で治療費が補償されると言っても、すべての病気が補償されるわけではありません

それぞれのペット保険会社によって違いはありますが、基本的に、「先天性疾患(または加入前に発見されている先天性疾患)」や、「すべてまたは一部の遺伝性疾患、病気にはあたらない」と判断されるものなどは”補償対象外”となります。

以下に”補償対象外”となることが多い病気の例を示しますが、A社では”補償対象外”でも、B社では”補償対象”となる場合があります。

さらに、その状態(乳歯遺残や鼠径ヘルニアなど)が病気化して治療が必要な時や、その病気が原因で他の病気を発症し、治療が必要な時は補償対象となる場合もあるので、詳しくは各ペット保険会社の規約や重要事項説明書をご確認ください。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【病気の補償範囲は?】(歯周病・パテラ・先天性心疾患など)

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【補償対象外になることが多い病気・処置の例】

【病名または処置】
歯周病、乳歯遺残、不正咬合、抜歯、予防のための歯石除去など
眼瞼内反・外反、進行性網膜萎縮症など
膝蓋骨脱臼、股関節形成不全、肘関節形成不全、レッグ・ペルテス病など
鼠径(そけい)ヘルニア、臍(さい)ヘルニア、停留睾丸など

(注:子犬を購入した後、早期に死亡した場合、同等の子犬と交換する、または返金をするといった「生命保証」なるものを見かけますが、これはペットショップやブリーダーなど販売者独自のサービスとなり、ペット保険会社の保険商品に付随するものではありません)

【補償対象外になることが多い病気・処置の例】

SETO / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【手術などの補償範囲は?】(去勢・避妊など)

手術費用が補償となるプランであっても、「去勢・避妊手術」や「帝王切開」などは補償対象とはなりません

逆に、たとえば本来は補償対象外としている「抜歯」や「歯石除去」が、他の病気の治療のために必要で、全身麻酔をかけて行うのであれば手術にあたると判断され、補償対象となる場合もあります。

愛犬に手術が必要で、それが補償してもらえるのかどうかよくわからない時には、加入しているペット保険会社に問い合わせしてみることをおすすめします。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【入院・通院の補償範囲は?】

通院・入院・手術の補償について、「年間の限度額以内であれば保険を利用できる回数に制限を設けていない」ペット保険や、「一回の手術につき補償可能な入院日数を限定している」もの、「退院するまでを一回と数え、年間の回数を設定」しているものなど、ペット保険によっていろいろです。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【入院・通院の補償範囲は?】

StudioFuntas / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【ワクチン・予防接種・健康診断は補償範囲?】

ペット保険では、狂犬病の予防注射や各種感染症のワクチン、健康診断などは”補償対象外”になります。

【一般的に補償対象外となることが多いものの例】

【区分】【事例】
予防にあたるもの狂犬病やジステンパーなどの予防接種、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防、健康診断、マイクロチップの挿入など
予防可能な感染症狂犬病、ジステンパー、パルボウイルス感染症、犬伝染性肝炎など
病気にあたらないもの歯石除去、乳歯遺残、臍ヘルニア、停留睾丸など
代替医療理学療法、中国医療、オゾン療法、アロマセラピーなど
治療補助療法食、サプリメント、自宅使用のシャンプーなど
妊娠・出産系避妊・去勢手術、交配や出産などに起因する病気や怪我
ケア系肛門腺絞りや耳掃除などグルーミング一般、治療を伴わない介護やリハビリ、ペットホテルなど

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【夜間・救急診療は補償範囲?】

夜間・救急・往診などの治療費も補償されることがありますが、その場合、夜間・救急・往診であることから「加算された治療費の分は”補償対象外”」となり、「基本の治療費のみが”補償対象”」となる場合もあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【夜間・救急診療は補償範囲?】

CaptainT / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【支払い(年間)限度額・限度回数は?】

各保険プランには補償可能な「限度額」や、保険を利用できる「限度回数」などが設けられているので、よく確認してください。

たとえば、

1日分として補償可能な限度額
手術1回あたりの補償限度額
年間にわたる補償限度額
年間にわたる利用できる限度回数

など。

これらの「限度額・回数」を超えた分については補償対象にならず、自己負担となってしまいます。

しかし、中には年間の限度額以内であれば、”1日の限度額や利用回数を設定していない”ペット保険も存在します。

また、一定の額に満たない治療費については補償しないという意味の「免責金額」を設けているペット保険と、設けていないペット保険とがあることにも注意が必要です。

ミニチュア・ダックスフンドがペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?

ミニチュア・ダックスフンドがペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?

よっし / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【保険料は?毎月いくらかかる?】

ペット保険に加入する場合、ミニチュア・ダックスフンドではおおむね以下の掛け金(保険料)がかかります。

これは子犬期~シニア期まで、リーズナブルなプランからやや充実したプランまでを含んだ”概算”であり、オプション分は含まれていません

ミニチュア・ダックス【ペット保険料】

【月/年】【料金の目安】
月額およそ700円~8,500円
年額およそ2万円~10万円

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【保険証はある?】

ペット保険の中には、人間で言う健康保険証のようなカードが用意されており、それを動物病院の窓口に提出すると、その場で保険清算(窓口清算)ができる仕組みのものもあります。

たいへん便利ではありますが、まだ、数が少ないのが現状です。

窓口清算ができない場合は、一旦治療費全額を支払い、保険金請求書や診療明細書などの必要書類をペット保険会社に送付し、後日保険金が振り込まれてくるのが一般的です。

送付の方法には郵送、インターネット、専用アプリなどがあります。

ミニチュア・ダックスフンドの子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?

ミニチュア・ダックスフンドの子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?

アオサン / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【子犬は加入できる?】

子犬でもペット保険に加入することは可能です。

新規加入できる年齢は「生後30日齢から」「生後50日齢から」「生後2ヶ月齢から」などペット保険会社によって違いがあります。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【老犬(シニア)は加入できる?】

昨今では老犬(シニア犬)向けの保険プランも登場しました。

しかし、まだ稀(まれ)です。

老犬でペット保険に新規加入するのはなかなかハードルが高いわけですが、継続加入するならば終身補償が可能なペット保険が多いので、なるべく”若いうちに加入してシニア期に備える”のもいいでしょう。

ただし、更新の段階で条件が合わなくなると、契約が継続できない場合もあることにはご注意ください。

ミニチュア・ダックスフンドがペット保険に入る際の選び方やポイント!

ミニチュア・ダックスフンドがペット保険に入る際の選び方やポイント!

yuki / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンド【ペット保険の選び方・ポイント①】

ペット保険にはそれぞれ特色や違いがあるので、最初から一つに決めず、細部にわたっていろいろなペット保険を比較検討することをおすすめします。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【選び方・ポイント②】

ミニチュア・ダックスフンドで見られがちな「遺伝性疾患」や、「なりやすい病気」を把握した上で、それらが補償対象になるのか、ならないのかを確認しましょう。

また、愛犬の年齢ステージで出やすい病気についても併せて確認を。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【選び方・ポイント②】

iamkoume3 / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【選び方・ポイント③】

保険商品の説明がわかりやすく、知りたい情報がしっかりと記載されているかを見ることもペット保険選びのポイントになります。

以下については必ず確認するようにしましょう。

加入できる年齢や病歴

愛犬の年齢や病歴で加入できるか。

掛け金

年間を通して十分に払える金額か、加齢した時の掛け金はどうか。

限度額(1日、1回、年間)

限度額が設定されている場合、その限度額を超えてしまった分は自己負担になるので、限度額があまりに低いと不安。

利用限度回数

利用回数が設定されている場合、その回数が少ないと不利。

利用限度回数

ホタル / PIXTA(ピクスタ)

免責金額

免責金額が設定されているかどうか。

更新の度に限度額や利用回数はリセットされるのか

リセットされない場合は、利用するごとに利用枠が少なくなっていくので不利。

補償範囲

補償範囲は広ければ広いほど良い。

補償対象外のもの

病気になっても補償対象外なら保険を使えないので、事前に必ず確認を。

請求の仕方

書面での請求の場合は意外に面倒なもの。事前に請求方法も確認を。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?

coco / PIXTA(ピクスタ)

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【更新や解約トラブル防止・注意点!】

継続加入していると一生安心と思いがちですが、中には継続加入できても「継続できる年齢に制限」を設けていたり、「要相談」となっていたりするペット保険もあるのでご注意ください。

また、更新時に無条件で更新できるとは限らず、慢性疾患に罹(かか)ってしまった場合など、「限度額や利用回数がリセットされずにそのままカウント」され続けたり、「条件に合わなければ更新不可」と判断されたりすることもあります。

これからというシニア期になって保険を継続できないというトラブルもあるので、「いつまで継続できるのか?」「気になる病気に罹(かか)った時には継続できるのか?」確認するようにしましょう。

また、最初はリーズナブルでも更新ごとの掛け金の上げ幅が大きく、「シニア期には高額になってしまう」ペット保険や、逆に中庸の掛け金ながら上げ幅が小さく、「シニア期にそれほど高額にならない」ペット保険などがあるので、上げ幅にも注目し、更新を続けた際の掛け金のシミュレーションをしてみることも大事だと思います。

その他、特に掛け金が年払いで途中解約したい場合、返金についてはどう計算されるのか、契約時にあらかじめ確認しておくことも大切でしょう。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【更新や解約トラブル防止・注意点!】

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ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【乗り換えトラブル防止・注意点!】

ペット保険の乗り換えを考える時、「乗り換え先の新規加入できる年齢枠に当てはまるか?」は必ず確認をしてください。

乗り換えて逆に補償条件が狭くなるようではマイナスになるので、補償範囲や限度額など確認しましょう。

特に、”補償対象”、”補償対象外”となるものについては各社で違いもあるので要チェックです。

また、それまでに罹(かか)ったことのある病気は”補償対象外”になることがあるので、その点も確認を。

なお、それまで終身のペット保険に加入していた場合は、「乗り換えることが本当にプラスになるのか?」熟考も必要です。

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【まとめ】

ミニチュア・ダックスフンドのペット保険【まとめ】

yuki / PIXTA(ピクスタ)

ペット保険選びはなかなか迷うものですが、肝心な病気が補償されないのでは加入している意味も半減します。

補償範囲、また慢性疾患に罹(かか)ってしまった場合にも継続して補償されるのかなど確認するようにしましょう。

入ってはいけないペット保険があるとするなら、それは自分にとって不利な要素が多い保険とも言えます。

細かい確認をするのは面倒かもしれませんが、愛犬の健康を守るため、細部にわたる比較検討を行い、少しでも有利なペット保険をお選びください。

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