セント・バーナードにペット保険は必要?後悔しない選び方やタイミング、待機期間、加入条件は?

セント・バーナードは超大型犬ゆえに医療費もかかる上、関節疾患や心臓疾患、胃捻転症候群、骨の癌(がん)など懸念される病気もあります。そのため、ペット保険の加入を考えている飼い主さんも多いことでしょう。しかし、その掛け金も割高になりがちなのは悩ましいところです。そこで、加入前にペット保険選びのポイントを知っておきましょう。

  • 更新日:
セント・バーナードにペット保険は必要?後悔しない選び方やタイミング、待機期間、加入条件は?
出典 : dogphotoworks / PIXTA(ピクスタ)
先生にお聞きしました
小林 元郎 先生
成城こばやし動物病院 代表
東京城南地域獣医療推進協会 理事

【経歴】
◇1986年 北里大学獣医畜産学部獣医学科 卒業
◇1990年~1991年 New York州Animal Medical Centerにて研修
◇1993年 成城こばやし動物病院 開業
◇2012年~2022年6月(公社)東京都獣医師会 副会長

【資格】
獣医師

【所属】
公益社団法人 東京都獣医師会
◆アジア小動物獣医学会(FASAVA) 所属
一般社団法人 東京城南地域獣医療推進協会TRVA 理事

【メディア】
◇Webメディア
「オトナンサー」アドバイザー

【hotto Professionalインタビュー】
Professionalインタビュー Vol.1【成城こばやし動物病院代表 小林元郎先生】
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セント・バーナード【保険は必要?】入るべき?

セント・バーナードに保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?

Panama / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードに保険は必要?入るべき?

セント・バーナードとの暮らしにペット保険が必ず必要というわけではありませんが、愛犬が病気や怪我をした時に医療費を補助してくれることは確かです。

ペット保険は高額医療費の請求時に大きな助けとなる

愛犬のための貯金が十分にあり、生涯にわたる医療費をそれで賄えるというならペット保険に加入する必要もないでしょう。

しかし、そうでない場合、愛犬が病気や怪我をし、特に高額の治療費がかかった時には、ペット保険が大きな助けとなることがあります。

たとえば、愛犬が癌(がん)にかかったとして、手術費に加え、抗癌剤治療や放射線治療など、合計で100万円を超えてしまう場合もあるのです。

もとより、「獣医療における治療費は結構高い!」、飼い主さんにとってはそれが悩みの一つなのではないでしょうか?

なぜ高くなるのか、それにはいくつかの理由があります。

獣医療が高度化するにつれ、時に治療費が高額になることがある
独占禁止法によって動物病院は自由診療のみであるため、人間で言う国民健康保険のような医療保険制度がなく、治療費は実費を支払わねばならない
同じく自由診療のみであるため、動物病院によって診療料金はまちまちである
加えて、セント・バーナードは超大型犬である分、医療費が高くなる傾向にある

以上を考えると、万一の時の備えとしてペット保険を利用するのも一つの選択肢です。

ただし、後述しますが、どんな病気や怪我でも補償されるというわけではありません。

【参照元】
公益社団法人 日本獣医師会「小動物臨床/小動物診療料金」
公益社団法人 滋賀県獣医師会「よくある質問:動物病院によって治療費が違うのはなぜですか」

セント・バーナードに保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?

cynoclub / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナード【ペット保険の種類】(終身、死亡保障)は?

ペット保険は3つの補償プランが基本

通常、ペット保険の補償プランは3つに大別することができます。

【ペット保険の補償の種類】

【区分】【補償の範囲】
通院入院や手術以外の通院による治療費を補償
入院病気や怪我で入院した時の費用を補償
手術病気や怪我による手術の費用を補償

現在では「通院・入院・手術」の3つをトータルして補償する保険プランが多くなっていますが、その他、

「入院+手術」を補償する保険プラン
「通院」のみを補償するプラン
「手術」のみを補償するプラン
「怪我」のみを補償するプラン

などもあります。

たとえば、「入院+手術」プランでは、手術を伴わない治療や入院は補償対象外になることがあるのでご注意ください。

その他、オプションとしてペットが起こした物損事故や対人対動物への咬傷事故(こうしょうじこ)など損害賠償が生じた場合の補償をする特約、「車椅子購入費用」を補償する特約などが設けられているペット保険もあります。

終身加入可能なペット保険もある

犬の寿命も長くなったことから、昨今では継続加入することで終身にわたり加入できるペット保険もあります。

ペット保険に死亡保証はない

人間で言う生命保険にあたるものはペット保険には存在しません

その理由として、人間の生命保険の場合、残念ながらそれを悪用した事件が発生することがありますが、保険対象がペットとなると似たような事件がより発生しやすくなるのではないかと危惧されること、もう一つには人間よりずっと寿命が短いことが挙げられます。

その代わりに、「火葬・葬儀費用」を補償する特約を設けているペット保険もあります。

セント・バーナード【病気になりやすい?】かかりやすい病気は?

セント・バーナードは病気になりやすい?かかりやすい病気は?

RBabakin / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードは病気になりやすい?

セント・バーナードは病気になりやすいというわけではありませんが、「関節疾患」や「心臓疾患」「眼疾患」「胃拡張・胃捻転症候群」「骨肉腫(骨の癌)」など気をつけたい病気があります。

また、高齢になるほどリスクが高くなるその他の癌や肝臓疾患、腎臓疾患なども気をつけたい病気です。

セント・バーナードがかかりやすい病気①【股関節形成不全(HD)/肘関節異形成症(ED)】

犬の股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)は大型犬に多い関節疾患で、股関節に緩みが生じ、お尻を左右に振るように歩く、後肢を同時に蹴るウサギのような走り方をする、散歩や段差を嫌がる、後肢の幅が狭いなどの様子が見られるようになります。

7割は「遺伝的要素」、3割は「環境的要素」が関係するとされ、生後1年未満の若齢で症状が出ることが多いと言われます。

また、肘関節異形成症(ちゅうかんせついけいせいしょう)も大型犬に多く見られます。

上腕骨(じょうわんこつ)・橈骨(とうこつ)・尺骨(しゃっこつ)の3つから構成される肘関節において、本来はこれらの骨が互いにぴったりと一致し合って関節の動きをスムーズにしているところ、いずれかの骨の成長に異常が生じ、歩行異常が見られるようになります。

尺骨の鈎状突起の異常、上腕骨の内側関節面の軟骨異常、骨同士の不整合などいくつかの病態があり、それらが重なっているケースもあるといいます。

生後5ヶ月~10ヶ月頃に発症することが多く、症状は軽度から重度のものまであり、前肢の跛行の他、歩く時に頭が上下する、前肢の片脚にしか体重をかけない、前肢が細く見える、肘関節が腫れているなどの症状が見られることも。

進行すると強い痛みにより、歩行が困難になることもあります。

どちらの病気であっても肥満や滑りやすい床は症状を悪化させるため、体重コントロールを心がけるとともに、滑り止めマットを敷くなどの環境改善、早期発見による治療開始は重要となります。

なお、ジャパン・ケネル・クラブが公開している股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)および肘関節異形成症(ちゅうかんせついけいせいしょう)における発症リスクの高い犬種リストには、股関節形成不全においてセント・バーナードが含まれています。

【参照元】
日本動物遺伝病ネットワーク「股関節形成不全とは」
一般社団法人 ジャパン・ケネル・クラブ「遺伝性疾患の発生リスクが高いと考えられている犬
埼玉動物医療センター「骨・関節の病気」

セント・バーナードは病気になりやすい?かかりやすい病気は?

cynoclub / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードがかかりやすい病気②【胃拡張・胃捻転症候群】

加齢による胃周辺の靭帯(じんたい)の緩みや、ごはんを食べた直後に遊んだり、多量の水を飲んだりすることなどがきっかけとなって、胃にガスや液体が溜まり、胃が膨れてしまう状態を「胃拡張」と言います。

犬の胃拡張が進行すると胃が捻じれる胃捻転となり、他の臓器への血流が途絶えるなどして緊急を要する状態となり、死に至ることもあるので非常に危険です。

セント・バーナードのような超大型犬で胸の深いタイプの犬はこの病気を起こしやすいと言われているので、食後すぐに遊ばせない、水を飲む量に気をつけるなどご注意ください。

少なくとも食後2時間程度は激しい運動はさせないほうがいいでしょう。

セント・バーナードがかかりやすい病気③【骨肉腫】

犬の骨肉腫とは「骨にできる癌(がん)」で、大型犬および超大型犬でよく見られます。

四肢に発生することが多く、肺や他の骨などへの転移が早くに始まります。

四肢にできた場合、基本的には患肢の断脚が必要となり、併せて抗癌剤(こうがんざい)治療が行われますが、それでも余命は1~2年程度だそうです。

跛行(はこう)する、歩きたがらないなど、少しでも気になることがあった場合には、早めに動物病院で診てもらうことをおすすめします。

セント・バーナード【治療費(手術・通院)】はどのくらいかかる?

セント・バーナードが病気になった場合の治療費(手術・通院)はどのくらいかかる?

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セント・バーナードの病気や怪我でどのくらいの治療費がかかるのかは、その病気や怪我の程度、治療法、犬の健康状態、治療にかかる期間、動物病院の技術・設備などによって幅があり、一概に費用を示すのは難しいですが、以下に参考例を挙げてみましょう。

たとえば、「骨肉腫」の場合、生存期間によって治療費の総額は変わるので、ここでは骨肉腫の診断から手術、退院するまでの費用の目安とします。

セント・バーナード【骨肉腫における治療費の目安】

【項目】【費用の目安】
診察料1,000円~17,00円程度
血液検査/血球検査
 〃  /生化学検査
2,000円程度
9,000円程度
レントゲン検査1万円~
腹部エコー検査1万円~
CT検査5万円~
手術(断脚手術、麻酔料含む)20万円~
入院(術後点滴、手術創処置ケア含む)1万5,000円~/1日
(通常、7日~10日)
|

※【参考例】成城こばやし動物病院

この他、確定診断のための病理検査をはじめ、必要に応じて費用が加算されます。

いずれにしても、セント・バーナードは超大型犬であるため、治療費は高額になります。

セント・バーナードのペット保険加入【メリット】【デメリット】は?

ペット保険加入のメリット・デメリットは?

タカス / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードのペット保険【加入メリット①】

特に、高額の獣医療費がかかった時、自己負担金が少なくて済むということは何よりのメリットでしょう。

セント・バーナードのペット保険【加入メリット②】

辛い話ですが、中には高額の獣医療費を支払うことが叶わず、必要な治療を断念する、泣く泣く「安楽死」を選択せざるを得ないというケースも現実にはあります。

このような時、もしペット保険に加入しており、かつ補償対象と合致するならば、より高度な治療を受けさせてあげることができ、結果的に”愛犬の命が助かる”こともあるでしょう。

セント・バーナードのペット保険【加入メリット③】

ペット保険加入のメリット・デメリットは?

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ペット保険によっては健康相談やしつけ相談、迷子探しサポートなど付加サービスを受けられるものもあり、それも一つのメリットと言えます。

セント・バーナードのペット保険【加入デメリット①】

毎月の掛け金(保険料)を支払う必要があり、その分の出費があることは言うまでもありません。

基本的にペット保険は一年契約で、掛け捨てタイプ

そのため、満期になっても支払った掛け金が戻ってくることはありません

セント・バーナードのペット保険【加入デメリット②】

愛犬が加齢するごとに掛け金が高くなるケースが多く、何年か継続加入しているうちに、予想外に掛け金が高くなってしまうことがあります。

セント・バーナードのペット保険【加入デメリット③】

たとえ治療費がかかる病気があったとしても、それが”補償対象外”の病気であると補償はしてもらえず、ペット保険を活用することができません

セント・バーナードのペット保険加入【タイミング】【待機期間】【補償開始時期】は?

セント・バーナードのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?

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セント・バーナードのペット保険【入るタイミングは?】

基本的には病気や怪我の治療中であるとペット保険には加入できませんが、中には病気や怪我の内容により判断するとしているペット保険もあります

仮に、愛犬が何らかの病気や怪我をしたタイミングでペット保険に加入できたとしても、その病気や怪我の治療費は補償されません。

加入前にすでに罹(かか)っていた病気や怪我に関しても同様です。

また、新規に加入できる年齢に制限が設けられており、シニア犬向けの保険プランがないペット保険では、制限年齢になるまでの間でなければ新規加入はできないことになります。

したがって、ペット保険に新規加入するならば、治療中の病気や怪我がなく、比較的若い年齢のほうが有利と言えるでしょう。

セント・バーナードのペット保険【待機期間は?】

セント・バーナードのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?

ぽにょ / PIXTA(ピクスタ)

ペット保険の多くは、新規加入後、保険契約が開始になると同時に「待機期間(または免責期間)」と呼ばれる一定期間(おおむね1ヶ月程度)を設けています。

この「待機期間(免責期間)」内に生じた病気は”補償対象にはならない”のでご注意ください。

なお、癌(がん)については待機期間を長く設けている場合があります(60日~120日程度)

また、怪我に関しては、待機期間中であっても補償になるペット保険もあれば、病気同様に待機期間を設け、補償とはならないペット保険もあります。

一方で、この待機期間を設けておらず、契約後すぐに補償が開始されるタイプのペット保険も存在します。

このように待機期間に関しても各社各様であり、実際の補償に関わる部分なので、重要事項説明書やパンフレットなどをよくご確認ください。

セント・バーナードのペット保険【補償開始時期は?】

ドのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?

C-geo / PIXTA(ピクスタ)

実際に補償が開始される日のことを「補償開始日」「責任開始日」などと言います。

注意したいのは、新規加入の場合、契約をしたからといって、”その日から補償が開始されるわけではない”ということ。

たとえば、保険の申し込みを毎月15日で締め切り、契約が有効となる日を翌月の1日からとしているペット保険があるとします。

この場合、5日に申し込みをしたとしても、契約が有効となるのは翌月の1日からで、さらに待機期間を1ヶ月設けている場合、実質的な補償が開始されるのは申し込み日から翌々月の1日から、つまり、およそ2ヶ月後ということになります。

なお、加入申し込みをした後には審査が行なわれ、条件が合わない場合には保険契約ができないこともあります。

セント・バーナードのペット保険加入【補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼い】などの条件は?

セント・バーナードのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?

Sergii / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードのペット保険【補償対象年齢】

ペット保険に新規加入できる年齢は、7歳まで、8歳まで、10歳まで、11歳まで、12歳までなどペット保険会社によって違いがあるので、よく確認してください。

10歳を過ぎても入れるペット保険はあるわけですが、選択肢がより広くなるという意味では、できれば6~7歳頃までに加入するのが有利となります。

セント・バーナードのペット保険【補償対象犬種】

ペット保険では純血種からミックス犬まで犬種に関係なく加入することができますが、掛け金については、小型犬・中型犬・大型犬、さらには超大型犬といったサイズ、または体重によって分けられ、大型犬になるほど掛け金が高くなるのが一般的です。

しかし、中にはサイズに加え、その犬種の特質や有病率などを考慮した分類となっているペット保険も存在します。

セント・バーナードの場合は「超大型犬」、もしくは「大型犬」に含まれています。

各ペット保険会社が公開している取扱犬種一覧に犬種名が見当たらない場合は、体重で判断するか、保険会社に問い合わせてみてください。

セント・バーナードのペット保険【補償対象割合】

セント・バーナードのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?

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ペット保険では、治療費のうちどのくらいを補償してくれるのか、それには3つのタイプがあります。

ペット保険【補償対象割合】

【補償タイプ】【補償対象割合】
定率補償実際に支払う治療費のうち70%、50%など一定の割合を補償するタイプ。残りは自己負担となる。
定額補償治療費がいくらかかったかに関わらず、あらかじめ定められた一定の額を補償するタイプ。
実額補償実際にかかった治療費の全額、つまり100%を補償するタイプ。

特に、実額補償では一見お得のように思えますが、代わりに掛け金が高い傾向にあることは注意のしどころです。

なお、せっかくならより高い補償を得たいとペット保険の併用加入を考える人もいるかもしれませんが、できる場合とできない場合とがあります。

そもそも併用を認めていないペット保険会社では併用ができません

なお、せっかくならより高い補償を得たいとペット保険の併用加入を考える人もいるかもしれませんが、併用できる場合とできない場合とがあります。

そもそも併用を認めていないペット保険会社では併用ができません

また、保険金請求時に診療明細書をはじめとした必要書類の原本の送付を必要とするペット保険会社同士では併用が難しいでしょう。

逆に、「併用加入が可能」としているペット保険会社や、「条件付きで可能」とするペット保険会社もあるので、併用を希望する場合は各社の規約や重要事項説明書をよく確認し、必要であればペット保険会社に問い合わせてみてください。

併用するにあたっては、掛け金がそれだけ高くなることは言うまでもありませんが、組み合わせる保険プランを熟考する必要もあります。

セント・バーナードのペット保険【告知義務は?】

セント・バーナードのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?

pavelshlykov / PIXTA(ピクスタ)

ペット保険に加入するには、基本的に告知義務が生じます

内容はそれぞれのペット保険会社によって違いますが、「犬種」「生年月日」「体重」などの他、主に以下のような項目が必要となります。

ペット保険【告知義務内容】

✔ワクチン接種の有無とその状況
✔これまでに罹(かか)った病気
✔過去3ヶ月以内に動物病院で受けた治療について
✔現在治療中の病気や怪我があるか

これらの回答により、「無条件での保険契約」になるか、治療歴によっては「特定の病気または特定の身体の一部に対しては補償対象外とされた契約」になるか、はたまた「契約ができない」ということになるのか、保険契約にとっては非常に重要な部分となります。

万一、嘘の告知をし、それが判明した場合は、”受け取れる保険金の額が左右されたり、契約自体が破棄”となったりすることがあります。

法的には違法行為と見なされる上、自分にとって不利となるので、絶対にしませんように。

なお、ペット保険の乗り換えや併用加入時には、これまで入っていたペット保険名やプラン名などの告知が必要になることがあります。

セント・バーナードのペット保険【多頭飼いは対象?】

多頭飼いをしていてもペット保険に加入することは可能です。

むしろ、多頭飼いでは2頭目以降が割引となるなど、若干お得になっているペット保険もあります。

ただし、1頭1契約であり、1契約で複数頭が契約できるわけではありません。

費用的に全頭を加入させるのは難しい場合、病気や怪我のリスクが高そうな犬だけを加入させるというのも一つの考え方です。

セント・バーナードのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の【補償範囲】は?【夜間診療】【限度額】は?

セント・バーナードのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

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セント・バーナードのペット保険【病気の補償範囲は?】(歯周病・パテラ・先天性心疾患など)

実は、ペット保険で治療費が補償されると言っても、すべての病気が補償されるわけではありません

それぞれのペット保険会社によって違いはありますが、基本的に、「先天性疾患(または加入前に発見されている先天性疾患)」や、すべてまたは一部の「遺伝性疾患、病気にはあたらないと判断されるもの」などは補償対象外となります。

以下に補償対象外となることが多い病気の例を示しますが、A社では補償対象外でも、B社では補償対象となる場合があります。

さらに、本来は補償対象外であっても、その状態(乳歯遺残や鼠径ヘルニアなど)が病気化して治療が必要な時や、その病気が原因で他の病気を発症し、治療が必要な時は補償対象となる場合もあるので、詳しくは各ペット保険会社の規約や重要事項説明書をご確認ください。

【補償対象外になることが多い病気・処置の例】

【病名または処置】
歯周病、乳歯遺残、不正咬合、抜歯、予防のための歯石除去など
眼瞼内反・外反、進行性網膜萎縮症など
膝蓋骨脱臼、股関節形成不全、肘関節形成不全、レッグ・ペルテス病など
鼠径(そけい)ヘルニア、臍(さい)ヘルニア、停留睾丸など

(注:子犬を購入した後、早期に死亡した場合、同等の子犬と交換する、または返金をするといった「生命保証」なるものを見かけますが、これはペットショップやブリーダーなど販売者独自のサービスとなり、ペット保険会社の保険商品に付随するものではありません)

セント・バーナードのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

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セント・バーナードのペット保険【手術などの補償範囲は?】(去勢・避妊など)

手術費用が補償となるプランであっても、犬の去勢・避妊手術は補償対象とはなりません

逆に、たとえば本来は補償対象外としている抜歯や歯石除去が、他の病気の治療のために必要で、全身麻酔をかけて行うのであれば手術にあたると判断され、補償対象となる場合もあります。

愛犬に手術が必要で、それが補償してもらえるのかどうかよくわからない時には、加入しているペット保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。

セント・バーナードのペット保険【入院・通院の補償範囲は?】

通院・入院・手術の補償について、「年間の限度額以内」であれば保険を利用できる回数に制限を設けていないペット保険や、「一回の手術につき補償可能な入院日数を限定」しているもの、「退院するまでを一回」と数え、年間の回数を設定しているものなど、ペット保険によっていろいろです。

セント・バーナードのペット保険【ワクチン・予防接種・健康診断は補償範囲?】

セント・バーナードのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

シルバーブレット / PIXTA(ピクスタ)

ペット保険では、狂犬病の予防注射や各種感染症のワクチン、健康診断などは”補償対象外”になります。

【一般的に補償対象外となることが多いものの例】

【区分】【事例】
予防にあたるもの狂犬病やジステンパーなどの予防接種、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防、健康診断、マイクロチップの挿入など | | | |
予防可能な感染症狂犬病、ジステンパー、パルボウイルス感染症、犬伝染性肝炎など | | | |
病気にあたらないもの歯石除去、乳歯遺残、臍ヘルニア、停留睾丸など | | | |
代替医療理学療法、中国医療、オゾン療法、アロマセラピーなど | | | |
治療補助療法食、サプリメント、自宅使用のシャンプーなど | | | |
妊娠・出産系避妊・去勢手術、交配や出産などに起因する病気や怪我 | | | |
ケア系肛門腺絞りや耳掃除などグルーミング一般、治療を伴わない介護やリハビリ、ペットホテルなど | | | |

セント・バーナードのペット保険【夜間・救急診療は補償範囲?】

セント・バーナードのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

Artush / PIXTA(ピクスタ)

夜間・救急・往診などの治療費も補償されることがありますが、その場合、夜間・救急・往診であることから「加算された治療費」の分は補償対象外となり、「基本の治療費のみ」が補償対象となる場合もあります。

セント・バーナードのペット保険【支払い(年間)限度額・限度回数は?】

各保険プランには補償可能な限度額や、保険を利用できる限度回数などが設けられているので、よく確認してください。

たとえば、

1日分として補償可能な限度額
手術1回あたりの補償限度額
年間にわたる補償限度額
年間にわたる利用できる限度回数

など。

これらの限度額・回数を超えた分については補償対象にならず、”自己負担”となってしまいます。

しかし、中には年間の限度額以内であれば、「1日の限度額や利用回数を設定していない」ペット保険も存在します。

また、一定の額に満たない治療費については補償しないという意味の「免責金額」を設けているペット保険と、設けていないペット保険とがあることにも注意が必要です。

セント・バーナードがペット保険【保険料】は毎月いくら?【保険証】はある?

セント・バーナードがペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?

Ryhor Bruyeu / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードのペット保険【保険料は?毎月いくらかかる?】

ペット保険に加入する場合、セント・バーナードではおおむね以下の掛け金(保険料)がかかります。

これは子犬期~シニア期まで、リーズナブルなプランからやや充実したプランまでを含んだものであり(オプション分は含まれていません)、ペット保険会社によって金額にはかなり幅があります。

セント・バーナード【ペット保険の目安】

【月/年】【料金の目安】
月額およそ1,000円~3万円
年額およそ1万1,000円~33万円

(2022年3月現在)

実際は、プランの内容や犬の年齢などにより、これより安い場合、もしくは高い場合もあるでしょう。

中には掛け金が安い代わりに、免責金額が高く設定されているペット保険もあります。

その場合、免責金額分は補償してもらえず、つまり自己負担になるわけですから、掛け金が安いことだけにとらわれず、許容できる免責金額か、そのバランスを考えることが大事です。

セント・バーナードのペット保険【保険証はある?】

ペット保険の中には、人間で言う「健康保険証のようなカード」が用意されており、それを動物病院の窓口に提出すると、その場で保険清算(窓口清算)ができる仕組みのものもあります。

たいへん便利ではありますが、まだ数が少ないのが現状です。

窓口清算ができない場合は、一旦治療費全額を支払い、保険金請求書や診療明細書などの必要書類をペット保険会社に送付し、後日保険金が振り込まれてくるのが一般的です。

送付の方法には郵送、インターネット、専用アプリなどがあります。

セント・バーナード【子犬・老犬(シニア)】はペット保険に加入できる?

セント・バーナードの子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?

pavelshlykov / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードのペット保険【子犬は加入できる?】

子犬でもペット保険に加入することは可能です。

新規加入できる年齢は「生後30日齢」から、「生後50日齢」から、「生後2ヶ月齢」からなどペット保険によって違いがあります。

セント・バーナードのペット保険【老犬(シニア)は加入できる?】

昨今では老犬(シニア犬)向けの保険プランも登場しました。

しかし、まだ稀(まれ)です。

老犬でペット保険に新規加入するのはなかなかハードルが高いわけですが、継続加入するならば終身補償が可能なペット保険が多いので、なるべく若いうちに加入してシニア期に備えるのもいいでしょう。

ただし、更新の段階で条件が合わなくなると、契約が継続できない場合もあることにはご注意ください。

セント・バーナードがペット保険【選び方】【ポイント】は?

セント・バーナードがペット保険【選び方】【ポイント】は?

vizland / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードのペット保険【選び方・ポイント①】

ペット保険にはそれぞれ特色や違いがあるので、最初から一つに決めず、細部にわたっていろいろなペット保険を比較検討することをおすすめします。

セント・バーナードのペット保険【選び方・ポイント②】

セント・バーナードで見られがちな遺伝性疾患や、なりやすい病気を把握した上で、それらが「ペット保険の補償対象になるのか?ならないのか?」を確認しましょう。

また、愛犬の年齢ステージで出やすい病気についても併せて確認を。

セント・バーナードのペット保険【選び方・ポイント③】

保険商品の説明がわかりやすく、知りたい情報がしっかりと記載されているかを見ることもペット保険選びのポイントになります。

以下については必ず確認するようにしましょう。

加入できる年齢や病歴

愛犬の年齢や病歴で加入できるか。

掛け金

年間を通して十分に払える金額か、加齢した時の掛け金はどうか。

限度額(1日、1回、年間)

限度額が設定されている場合、その限度額を超えてしまった分は自己負担になるので、限度額があまりに低いと不安。

利用限度回数

利用回数が設定されている場合、その回数が少ないと不利。

免責金額

免責金額が設定されているかどうか。設定されている場合、その金額は納得がいくか。

待機期間(免責期間)の有無とその日数

待機期間中に発生したものは補償対象外となるので、病気、癌(がん)、怪我、それぞれについての待機期間の有無とその日数は必ず確認を。

更新の度に限度額や利用回数はリセットされるのか

リセットされない場合は、利用するごとに利用枠が少なくなっていくので不利。

補償範囲

補償範囲は広ければ広いほど良い。

補償対象外のもの

病気になっても補償対象外なら保険を使えないので、事前に必ず確認を。

請求の仕方

書面での請求の場合は意外に面倒なもの。

事前に請求方法も確認を。

セント・バーナードのペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?

セント・バーナードのペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?

kipgodi / PIXTA(ピクスタ)

セント・バーナードのペット保険【更新や解約トラブル防止・注意点!】

継続加入していると一生安心と思いがちですが、中には継続加入できても継続できる年齢に制限を設けていたり、要相談となっていたりするペット保険もあるのでご注意ください。

また、更新時に無条件で更新できるとは限らず、「慢性疾患に罹(かか)ってしまった」場合など、更新時に限度額や利用回数がリセットされずにそのままカウントされ続けたり、条件に合わなければ更新不可と判断されたりすることもあります。

これからというシニア期になって保険を継続できないというトラブルもあるので、「いつまで継続できるのか?」「気になる病気に罹(かか)った時には継続できるのか?」確認するようにしましょう。

また、最初はリーズナブルでも更新ごとの掛け金の上げ幅が大きく、シニア期には高額になってしまうペット保険や、逆に中庸の掛け金ながら上げ幅が小さく、シニア期にそれほど高額にならないペット保険などがあるので、上げ幅にも注目し、更新を続けた際の掛け金のシミュレーションをしてみることも大事だと思います。

その他、特に掛け金が年払いで途中解約したい場合、返金についてはどう計算されるのか、契約時にあらかじめ確認しておくことも大切でしょう。

セント・バーナードのペット保険【乗り換えトラブル防止・注意点!】

ペット保険の乗り換えを考える時、乗り換え先の新規加入できる年齢枠に当てはまるかは必ず確認をしてください。

乗り換えて逆に補償条件が狭くなるようではマイナスになるので、補償範囲や限度額など確認しましょう。

特に、”補償対象”、”補償対象外”となるものについては各社で違いもあるので要チェックです。

また、それまでに罹(かか)ったことのある病気は”補償対象外”になることがあるので、その点も確認を。

注意したいのは、乗り換え先の待機期間です。

その間に前のペット保険の契約が切れると保険がない空白の期間ができてしまうので、乗り換えるタイミングも見計らったほうがいいでしょう。

なお、それまで終身のペット保険に加入していた場合は、乗り換えることがほんとうにプラスになるのか熟考も必要です。

セント・バーナードのペット保険【まとめ】

セント・バーナードのペット保険【まとめ】

dogphotoworks / PIXTA(ピクスタ)

かつてスイスの山岳地帯で救助犬として活躍していたセント・バーナードは、その仕事からも健康そうなイメージがありますが、生きるものすべて、いつ病気や怪我をするかはわかりません

ことセント・バーナードでは「関節疾患」や「心臓疾患」「骨肉腫」「癌(がん)疾患」などが懸念されるので、万が一に備えてペット保険に加入しておくのもいいでしょう。

その際には、掛け金はもちろん、補償範囲や待機期間、免責金額などよくご確認ください。

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