【獣医師監修】犬がキウイフルーツ(皮)を食べても大丈夫?適量や栄養は?肥満や過剰摂取に注意!
甘味と爽やかな酸味が特徴の果物キウイフルーツ。生でもすぐに食べられる手軽さもあり、愛犬にキウイフルーツを食べさせたくなるかもしれません。犬にキウイフルーツを食べても大丈夫なのでしょうか?今回は、犬にキウイフルーツを与える際の適量や注意点、キウイフルーツに含まれる栄養素やメリットなどについて解説します。
更新日:
獣医師 MBA(経営学修士)
ヘリックス株式会社 代表取締役社長
【資格】
◇獣医師
【所属】
◆ペット栄養学会 理事
◆一般社団法人ペットフード協会 新資格検定制度実行委員会 委員長
◆日本獣医生命科学大学 非常勤講師
◆帝京科学大学 非常勤講師
など
大学卒業後、小動物臨床に従事。
その後、ペットフードメーカーに入社し、小動物臨床栄養学に関する研究、情報発信を中心とした活動を行う。
現在は、獣医療・教育関連のコンサルタントとしての活動。ペットの栄養に関する団体の要職を務める。
自宅で9頭の猫と暮らす愛猫家。
目次
犬がキウイフルーツ(皮)を食べても大丈夫!
nutcd32/ Shutterstock.com
犬がキウイフルーツを食べても大丈夫です!
ただし、愛犬にキウイフルーツを大量に与えることは体調不良の原因となりますので注意して下さい。
また、消化不良をおこさないように、皮を剥いてから愛犬に与えるようにしましょう。
犬にキウイフルーツを与える際の【注意点!】
キウイフルーツは糖度が高いため、愛犬が肥満になってしまう可能性があります。
飼い主が目を離した隙にキウイフルーツを食べすぎてしまわないように注意しましょう。
犬は人間のようにカロリーを考えて食べる量をコントロールをせず、好きなものはあるだけ食べてしまいます。
キウイフルーツなど愛犬に与える食べ物は、しっかりと飼い主が管理して、愛犬の健康を守ってあげましょう。
犬に与えるキウイフルーツの【メリット・栄養素】とは?
犬に与えるキウイ「メリット・栄養素」①【アクチニジン】
Nitr/ Shutterstock.com
キウイフルーツの栄養素の特徴でまず挙げられるのが、「アクチニジン」が豊富に含まれていることです。
この「アクチニジン」とは、プロテアーゼと呼ばれる酵素の一種です。
たんぱく質の分解を促す酵素ですので、「アクチニジン」が肉や魚などの動物性たんぱく質を分解し、消化不良を起こさないような効果を発揮するとされています。
犬に与えるキウイ「メリット・栄養素」②【食物繊維】(バナナの2倍!)
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キウイフルーツにはバナナの2倍もの量の「食物繊維」が含まれており、バナナやプルーンよりも豊富な「食物繊維」を持った果物と言えます。
また、キウイフルーツの「食物繊維」は腸を刺激して便通を改善する働きのある不溶性食物繊維のセルロースが多く含まれているのが特徴です。
腸内環境を整える効果を持つ水溶性食物繊維としてペクチンも含んでいています。
犬に与えるキウイ「メリット・栄養素」③【カリウム】(生の果物類ではトップクラスの含有量!)
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キウイフルーツの栄養としては「カリウム」も含有しています。
キウイフルーツに含まれる「カリウム」は、生の果物類ではトップクラスの含有量を誇り、果物の平均値の1.5倍以上となっています。
「カリウム」のおかげで体内の余分なナトリウムが排出されますので、人間では高血圧の予防やむくみの解消なども期待できると言われています。
犬に与えるキウイ「メリット・栄養素」④【ビタミンC・ビタミンE】(抗酸化作用)
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キウイフルーツには抗酸化作用を持つ「ビタミンC」と「ビタミンE」も含まれています。
「ビタミンC」については健康な犬であれば食物から摂取する必要はありません。
犬は自分の体内で「ビタミンC」を生成できるからです。
「ビタミンE」に関しては、その抗酸化作用で細胞の酸化ストレスを抑制してくれることから、細胞の老化予防につながるとされています。
犬へのキウイフルーツの【与え方】は?
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犬は食べ物を噛まずにそのまま飲み込んでしまう習性があります。
大きなサイズのキウイフルーツは喉(のど)に引っかかってしまうことがあります。
そのため、キウイフルーツをできる限り薄くスライスしたり、つぶしたりするなど食べやすくしてから与えるようにしましょう。
犬に与えるキウイフルーツ【まとめ】
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犬がキウイフルーツを食べても大丈夫です!
ただし、犬によってはキウイフルーツの甘みを大好きになるケースもあります。
愛犬の健康を考えた場合、キウイフルーツは頻繁に与えるべき果物ではありません。
飼い主がしっかりと愛犬の食生活をコントロールし、健康につながるような食生活を実施してあげてください。
愛犬の健康を守れるのは、飼い主だけです。
愛犬と長く楽しい生活を送るためにも、しっかり愛犬の健康管理をおこないましょう。
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