【獣医師監修】犬がグレープフルーツを食べても大丈夫?分厚い皮や投薬中は注意!適量は?
ビタミンを豊富に含んでいるのが、グレープフルーツです。グレープフルーツは亜熱帯を原産とする柑橘類で、人気のある果物です。グレープフルーツは犬に食べさせても大丈夫なのでしょうか?ここでは、グレープフルーツを犬が食べても大丈夫なのかどうか?について解説していきます。

獣医師 MBA(経営学修士)
ヘリックス株式会社 代表取締役社長
【資格】
◇獣医師
【所属】
◆ペット栄養学会 理事
◆一般社団法人ペットフード協会 新資格検定制度実行委員会 委員長
◆日本獣医生命科学大学 非常勤講師
◆帝京科学大学 非常勤講師
など
大学卒業後、小動物臨床に従事。
その後、ペットフードメーカーに入社し、小動物臨床栄養学に関する研究、情報発信を中心とした活動を行う。
現在は、獣医療・教育関連のコンサルタントとしての活動。ペットの栄養に関する団体の要職を務める。
自宅で9頭の猫と暮らす愛猫家。
目次
犬がグレープフルーツを食べても大丈夫!(※投薬中は注意が必要!)

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犬がグレープフルーツを食べても基本的に大丈夫です。
グレープフルーツやオレンジなどの柑橘系の果物を、犬は苦手にしているという話があります。
グレープフルーツに関しては、犬に与え方さえ注意すれば食べても問題ありません。
ただしいくつかの薬剤と飲み合わせが悪い場合がありますので、投薬中であれば必ず獣医師の判断を仰いでください。
グレープフルーツの酸っぱさの元は?

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グレープフルーツの酸っぱさの要因はクエン酸です。
グレープフルーツに含まれている酸のうち9割近くがクエン酸で、このクエン酸がグレープフルーツの酸っぱさのもとになっています。
愛犬に与えるグレープフルーツの栄養素は?

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グレープフルーツの栄養成分はどのようなものなのでしょうか?
グレープフルーツには、ビタミンCが豊富に含まれていることは有名ですが、カロリー(糖質や脂質、タンパク質)やミネラル類はあまり含まれていません。
グレープフルーツの最大の栄養源であるビタミンCですが、グレープフルーツの100gあたりのビタミンCの含有量は、みかんとほぼ同量の36mgです。
ただし、グレープフルーツの最大の特徴であるこのビタミンC(アスコルビン酸)は犬の体内で生成されるため、果物から摂取する必要はありません。
愛犬にグレープフルーツを与える際には分厚い「皮」に注意!

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愛犬にグレープフルーツを与えても問題ありません。
ただし、愛犬がグレープフルーツを食べる際に、グレープフルーツの分厚い「皮」には注意が必要です。
グレープフルーツの「皮」は厚く消化にも良くないため、愛犬が食べてしまうと消化不良から体調を崩す恐れがあります。
愛犬にグレープフルーツを与える際は、「皮」がついたまま与えることは避けましょう。
愛犬に与えるグレープフルーツの適量は?

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愛犬にグレープフルーツを食べさせる時はどれくらいの量を与えるのが良いのでしょうか?
グレープフルーツやみかんのような柔らかく、水分が豊富な果物を犬は好む傾向にあります。
グレープフルーツが好きな犬は多く「もっと食べたい!」とおねだりをするかもしれません。
しかし、グレープフルーツなどの果物を過剰摂取すると下痢(げり)や嘔吐(おうと)の原因になりますので与え過ぎは禁物です。
グレープフルーツを愛犬に与える目安としては、摂取カロリーの20%以内と言われています。
また、グレープフルーツには果糖が含まれています。
目安の量を超えて愛犬にグレープフルーツを与え続けると、肥満の原因になることも考えられますので、十分注意しましょう!
愛犬に与える「グレープフルーツ」のまとめ

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グレープフルーツを愛犬に与えることは問題ありません。
ただし、愛犬にグレープフルーツを与えすぎると、下痢(げり)や嘔吐(おうと)、肥満の原因にもなりかねません。
グレープフルーツのような副食は、数度に分けておやつ感覚で与えることをおすすめします。
愛犬の健康を守れるのは、飼い主だけです。
愛犬が健康で楽しく生活していけるように、飼い主が愛犬の健康管理をおこないましょう!

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