【獣医師監修】犬の耳が赤くて痒がる。カサカサ、ブツブツ、臭いの原因や症状、おもな病気は?
ふと愛犬の耳を見たときに、いつもより赤いと飼い主なら心配になってしまうと思います。耳が赤くなる原因はダニやアレルギー、寄生虫など様々です。今回は、犬の耳が赤くなる原因や主な病気、注意点について解説します。
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一般社団法人「日本獣医皮膚科学会」認定医
一般社団法人「日本コスメティック協会」 認定指導員(獣医師)
【資格】
◇獣医師
株式会社VDTに所属し、各地の動物病院へ出張して皮膚科診療を行っている。
ペットの皮膚への造詣の深さはもとより、飼い主にわかりやすい説明に定評があり、セミナーやイベントなどでの講師経験も多数。
目次
犬の耳が赤い【考えられる原因】
犬の耳の構造図
犬の耳が赤くなるのは、おもに「耳介(じかい)」と呼ばれる、内側の耳の皮膚です。
耳介が赤くなる原因は、以下のような炎症によるものです。
犬の耳(耳介)が赤い原因①【アレルギー反応】
iStock.com/Przemysław Iciak
ダニや花粉、食物中のたんぱく質などがアレルゲンとなって、耳の皮膚が炎症を起こしている可能性があります。
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放置しておくと中耳炎になってしまう可能性もあるので、早めに獣医師に診てもらいましょう。
犬の耳(耳介)が赤い原因②【皮膚の細菌バランスの崩れ】
「マラセチア」という真菌(カビ)やブドウ球菌などの皮膚に常在している菌が、なんらかの原因により皮膚表面での細菌バランスが崩れることで増殖し、皮膚に炎症が起きることが考えられます。
犬の耳(耳介)が赤い原因③【寄生虫】
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マダニや耳ヒゼンダニなどの寄生虫が犬に感染し、耳に炎症を起こしている可能性があります。
耳介の炎症を放置していると、耳の内側へ炎症が広がり、外耳炎や中耳炎、内耳炎へと進行し、治療も難しくなります。
そのため、愛犬の耳に炎症を見つけた場合は、なるべく早く獣医師に診てもらいましょう。
【獣医師監修】犬の耳にダニがびっしりついている。考えられる原因や症状、おもな病気は?
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犬の耳が赤い【こんな症状は要注意!】
PixieMe/ Shutterstock.com
以下の症状が見られる場合は、病気の恐れがあるので病院で診てもらいましょう。
しきりに耳を掻く
耳を何かにこすりつける
耳を触られると嫌がる
耳垢が増殖している
耳が臭い
しきりに頭を振る
.
犬の耳が赤い【この症状で考えられるおもな病気】
Kukota / PIXTA(ピクスタ)
愛犬の耳が赤くなる症状で考えられる病気はさまざまです。
ここで、主な病気について見ていきましょう。
主な病気①【犬の食物アレルギー】
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犬の食物(しょくもつ)アレルギーは、本来無害な食べ物に対し、免疫が過剰に働き、過敏に反応してしまう状態です。
原因は小麦、牛肉、乳製品、大豆などさまざまで、体を痒がる、毛が抜ける、下痢や嘔吐、顔面の発赤等のアレルギー症状が起こります。
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主な病気②【犬のアトピー性皮膚炎】
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犬のアトピー性皮膚炎(せいひふえん)は、ダニや花粉などの環境中のアレルゲンが原因で皮膚炎を起こす病気です。
強い痒みで体をかいたり、舐めるため、皮膚が傷つき、ただれることもあります。
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悪化すると、皮膚が厚く硬くなり、色素沈着も起こります。
主な病気③【犬のマラセチア皮膚炎(脂漏性皮膚炎、脂漏症)】
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犬のマラセチア皮膚炎(ひふえん)とは、皮膚に常在するマラセチアが皮脂の過剰分泌等により、増殖して痒みや赤みを引き起こす病気です。
脇や股、指の間に発症しやすく、強い痒みでひっかいたり舐めたりします。
主な病気④【犬の耳ヒゼンダニ症】
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犬の耳ヒゼンダニ症とは、耳ヒゼンダニが耳の中に寄生することで起こる病気です。
黒い耳垢や悪臭のほか、激しい痒みにより頭を振ったり、ひっかき傷ができて外耳炎へと悪化します。
耳の周りや首まで痒みが広がることもあります。
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犬の耳が赤い【まとめ】
iStock.com/Watcharin panyawutso
愛犬の耳が急に赤くなり、痒がってたりしていると、飼い主としてはとても不安になります。
愛犬の耳が赤くなり原因はさまざまですが、「アレルギー」などは、命に関わる可能性もあります。
病状が心配な場合には、早めに動物病院で獣医師に診てもらいましょう。
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