【獣医師監修】犬が口のまわりをずっと舐めている。この症状から考えられる病気や原因、対処・予防法は?
犬が口を舐める。おいしいものを目の前にした時なら可愛いものですが、ずっと舐めている、頻繁に舐める、いつもと様子が違うとなると気にもなってきます。場合によっては、歯周病、内臓疾患などの病気や、ストレスが隠れていることも…。今回は、犬が口のまわりをずっと舐めているときに考えられる病気や原因、対処法などを詳しく解説します。
更新日:
日本獣医畜産大学(現:日本獣医生命科学大学)大学院 獣医学研究科 修士課程 修了。
1988年に埼玉県上尾市でフジタ動物病院を開院する。
同病院の院長として、獣医師15名、AHT・トリマー・受付31名、総勢46名のスタッフとともに活躍している。
【資格】
◇獣医師
【所属】
◆日本小動物歯科研究会 会長
◆公益社団法人 日本獣医学会 評議員
◆財団法人 動物臨床医学会 理事
◆公益財団法人 動物臨床医学研究所 評議員
◆日本獣医療倫理研究会(JAMLAS) 理事
◆NPO法人 高齢者のペット飼育支援獣医師ネットワーク 理事
◆日本獣医臨床病理学会 評議員
◆社団法人 日本動物病院福祉協会
◆世界動物病院協会
◆日本動物病院会
◆小動物臨床研究会さくら会
◆PCM 研究会
その他の会に所属し、研究活動を精力的に行っている。
◇岩手大学 農学部獣医学科 非常勤講師(2008~2012年)
◇帝京科学大学 生命環境学部 アニマルサイエンス学科 非常勤講師(2012年~)
◇日本大学 生物資源科学部 獣医学科 高度臨床獣医学 非常勤講師(2013年~)
【編著】
「基礎から学ぶ小動物の歯科診療 Vol.1」interzoo
「基礎から学ぶ小動物の歯科診療 Vol.2」interzoo
目次
犬が口を舐める【考えられる原因・病気は?】
iStock.com/TheDogPhotographer
食べ物を見たり、その匂いを嗅いだり、かつそれが空腹時であるほど唾液分泌中枢が刺激され、舌なめずりが出るのはごく自然ですし、水を飲んだ後にも犬は口のまわりを舐めることがよくあります。
しかし、これら以外で犬が口を舐める理由・意味には何があるのでしょうか?
それには次のようなものが考えられます。
犬が口を舐める原因①【口の中の病気】
犬の歯周病や口内炎、口腔内腫瘍など口の中に病変がある場合、犬はその不快感や痛みなどによって口のまわりを舐めることがあります。
【獣医師監修】犬の口内炎(白い・赤い)原因や症状は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
犬の口内炎。気がついたら口の中が白い、または赤いということはありませんか? 口内炎になると、犬は口の中の痛みや違和感から口をくちゃくちゃしたり、口臭が強くなったりすることがあります。意外に気づきにくい犬の口内炎について詳しく解説します。
【獣医師監修】犬の口腔内腫瘍(できもの)この症状から考えられる主な病気や原因、対処・予防法は?
飼い主のみなさんが、愛犬の口の中をじっくりと観察する機会は、決して多くはないと思います。それでも、歯磨きをしている時や、大きなあくびをしている時に、口の中に口腔腫瘍(できもの)を発見したなら、どうすればよいのでしょうか?ここでは、獣医師が原因と対処法について詳しく解説します。
歯周病
犬の歯周病とは、歯垢のなかの細菌が歯と歯肉の間や歯の表面に溜まり、炎症を起こす病気です。
【獣医師監修】犬の歯周病、原因や症状は?対処・治療法、治療費、ケア・予防対策は?
犬は虫歯にはなりにくいものの、歯周病にはなりやすく、3歳以上の犬の80%は歯周病と言われています。愛犬が歯周病になったとき、症状や対処・治療法はどのようなものがあるのか?原因や予防方法も含めて、歯周病について詳しく解説します。高齢になったときの健康にも影響を及ぼすので、若いうちから歯周病予防をしましょう!
歯垢・歯石が付着している
口臭がある、よだれが臭い
【獣医師監修】犬の口が臭い(口臭)原因は何?病気?口臭ケア・予防対策!
犬の口からぷ~んとにおってくる口臭。いくら可愛い愛犬でも、あまりに口臭がひどいと気になってしまうかもしれません。本来、口腔内を含め、体が健康的であれば、犬の口はほとんど無臭だといいます。となると、犬の口臭には何か原因があるはず。その元となり得る病気や症状とはについて今回は詳しく解説します。
【獣医師監修】犬のよだれがポタポタ止まらず元気がない。ストレス?原因や病気、対処、予防法は?
犬がよだれを垂らすのは珍しくありません。しかし、普段はよだれをあまり垂らさない犬に見られる「異常に多い」「他にも症状がある」となると気になります。犬がよだれを垂らす原因は何なのか?病気の可能性や対策、予防方法はあるのか?今回は犬のよだれについて詳しく解説します。
歯肉(歯茎)が赤い、腫れている
口に触られるのを嫌がる
片側の歯で物を噛む
食欲はありそうなのに、ごはんを食べようとしない
歯肉に出血が見られる、よだれに血が混じる
【獣医師監修】犬の口の出血が止まらない。この症状から考えられる主な病気や原因、対処・予防法は?
犬の口から出血が見られる場合、怪我、歯周病、口内炎、細菌感染、腫瘍など原因はいくつか考えられ、原因によって対処法も異なります。まずは原因を突き止めことが重要ですが、出血が止まらない、繰り返し出血するなどの場合はすぐに動物病院を受診してください。中には重大な病気が隠れていることも。今回は犬の口の出血について解説します。
口の周りや顔全体が腫れている
などの様子が見られた時には歯周病の可能性があります。
さらには、
くしゃみが出る
【獣医師監修】犬のくしゃみ・鼻水が止まらない・鼻づまりしている。この症状から考えられる原因や病気は?
人間と同じように犬もくしゃみをしますが、一緒に鼻水をたらすこともあります。時々ならあまり気にならない飼い主さんも多いと思いますが、これが何回か続くと鼻づまりになってしまうこともあります。
【獣医師監修】犬の逆くしゃみ。この症状から考えられる原因や病気は?
元気いっぱいに走り回っていた愛犬が、突如普段とは違う、喘息発作のような呼吸をし始めたらどうすればよいでしょうか。初めて見た飼い主は、もれなくビックリしてしまう「逆くしゃみ」について解説します。
鼻血が出る
鼻水が出る
というような症状もある場合には、歯周病が進行し、口腔と鼻腔とを隔てる骨および組織に穴が開いてしまう口鼻瘻管(こうびろうかん)である可能性も考えられます。
【獣医師監修】犬の歯周病、原因や症状は?対処・治療法、治療費、ケア・予防対策は?
犬は虫歯にはなりにくいものの、歯周病にはなりやすく、3歳以上の犬の80%は歯周病と言われています。愛犬が歯周病になったとき、症状や対処・治療法はどのようなものがあるのか?原因や予防方法も含めて、歯周病について詳しく解説します。高齢になったときの健康にも影響を及ぼすので、若いうちから歯周病予防をしましょう!
【獣医師監修】犬の口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)原因や症状は?対処・治療法、治療費、予防対策!
犬の口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)とは、口腔と鼻腔とを隔てる骨が溶けたり、破壊されたり、その両者がつながってしまった状態を言います。主な原因は歯周病の悪化。治療には抜歯の後に貫通した箇所を塞ぐ外科的処置が必要です。歯周病由来の場合、すべての犬にみられますが、特にミニチュア・ダックスフンドでよく起こる病気のひとつです。
口内炎
犬の口内炎とは、口腔内の粘膜を含めた軟部組織に生じた炎症の総称で、歯周病や口腔内の怪我、免疫力の低下、自己免疫疾患などによって起こります。
【獣医師監修】犬の口内炎(白い・赤い)原因や症状は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
犬の口内炎。気がついたら口の中が白い、または赤いということはありませんか? 口内炎になると、犬は口の中の痛みや違和感から口をくちゃくちゃしたり、口臭が強くなったりすることがあります。意外に気づきにくい犬の口内炎について詳しく解説します。
【獣医師監修】犬の歯周病、原因や症状は?対処・治療法、治療費、ケア・予防対策は?
犬は虫歯にはなりにくいものの、歯周病にはなりやすく、3歳以上の犬の80%は歯周病と言われています。愛犬が歯周病になったとき、症状や対処・治療法はどのようなものがあるのか?原因や予防方法も含めて、歯周病について詳しく解説します。高齢になったときの健康にも影響を及ぼすので、若いうちから歯周病予防をしましょう!
口臭が強い
【獣医師監修】犬の口が臭い(口臭)原因は何?病気?口臭ケア・予防対策!
犬の口からぷ~んとにおってくる口臭。いくら可愛い愛犬でも、あまりに口臭がひどいと気になってしまうかもしれません。本来、口腔内を含め、体が健康的であれば、犬の口はほとんど無臭だといいます。となると、犬の口臭には何か原因があるはず。その元となり得る病気や症状とはについて今回は詳しく解説します。
よだれが多い
【獣医師監修】犬のよだれがポタポタ止まらず元気がない。ストレス?原因や病気、対処、予防法は?
犬がよだれを垂らすのは珍しくありません。しかし、普段はよだれをあまり垂らさない犬に見られる「異常に多い」「他にも症状がある」となると気になります。犬がよだれを垂らす原因は何なのか?病気の可能性や対策、予防方法はあるのか?今回は犬のよだれについて詳しく解説します。
口のまわりを触られるのを嫌がる
口をくちゃくちゃする、前足で口のまわりをこするなど、口を頻繁に気にする
【獣医師監修】犬が口をくちゃくちゃ。この症状から考えられる主な病気や原因、対処・予防法は?
犬が口をくちゃくちゃと音を立てていることが気になる飼い主もいるかもしれません。何も食べていないのに、どうしてそんな仕草をするのでしょうか?今回は、犬が口をくちゃくちゃとする理由について詳しく解説します。
物を食べる時に痛がる、または食べようとしない
口の中に出血がある
【獣医師監修】犬の口の出血が止まらない。この症状から考えられる主な病気や原因、対処・予防法は?
犬の口から出血が見られる場合、怪我、歯周病、口内炎、細菌感染、腫瘍など原因はいくつか考えられ、原因によって対処法も異なります。まずは原因を突き止めことが重要ですが、出血が止まらない、繰り返し出血するなどの場合はすぐに動物病院を受診してください。中には重大な病気が隠れていることも。今回は犬の口の出血について解説します。
歯茎や舌、口の中の粘膜が赤い、ただれている、腫れている、カリフラワーのように盛り上がっている
白い水疱のようなぷつぷつや膨らみがある
熱がある
などの様子が見られる時には口内炎になっているのかもしれません。
【獣医師監修】犬の口内炎(白い・赤い)原因や症状は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
犬の口内炎。気がついたら口の中が白い、または赤いということはありませんか? 口内炎になると、犬は口の中の痛みや違和感から口をくちゃくちゃしたり、口臭が強くなったりすることがあります。意外に気づきにくい犬の口内炎について詳しく解説します。
口腔内腫瘍
犬の口腔内腫瘍にはメラノーマ(悪性黒色腫)や扁平上皮がん、繊維肉腫などがあり、それぞれ悪性度や湿潤性(周りに広がること)、転移率、再発率が高いものがあるので、早めの対処が必要です。
【獣医師監修】犬の口腔内腫瘍(できもの)この症状から考えられる主な病気や原因、対処・予防法は?
飼い主のみなさんが、愛犬の口の中をじっくりと観察する機会は、決して多くはないと思います。それでも、歯磨きをしている時や、大きなあくびをしている時に、口の中に口腔腫瘍(できもの)を発見したなら、どうすればよいのでしょうか?ここでは、獣医師が原因と対処法について詳しく解説します。
【獣医師監修】「犬の悪性黒色腫(メラノーマ)」原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)とは、犬の皮膚や口の中、肢端(したん:四肢の先端)に発生する悪性の腫瘍です。犬の場合、とくに口の中にできるものが多く、口臭の悪化や血混じりの流涎(よだれ)が出ることがあります。ここでは、悪性黒色腫(メラノーマ)の原因や症状、治療法について解説します。
【獣医師監修】「犬の扁平上皮癌」原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
「犬の扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)」とは、カラダの表面を覆う皮膚や、外界と接する粘膜を構成する扁平上皮細胞が腫瘍化する病気です。犬の場合は、口腔内の粘膜か爪の根元に発生するケースがほとんどです。ここでは、扁平上皮癌の原因や症状、治療法について解説します。
【獣医師監修】「犬の線維肉腫」原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の線維肉腫(せんいにくしゅ)とは、皮下でコラーゲンを産生(さんせい)する線維芽細胞(せんいがさいぼう)が腫瘍化する病気です。体表や口腔内、四肢など、あらゆる部位に発生し、発生した部位で深く広がる傾向があります。ここでは、線維肉腫の原因や症状、治療法について解説します。
犬が口を舐める原因②【吐き気】
Olena Yakobchuk/ Shutterstock.com
愛犬に吐き気がある場合、唾液の分泌が過剰になることがあり、それに伴って口を舐めることもあります。
【獣医師監修】犬の唾液瘤(だえきりゅう)原因や症状は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
唾液瘤(唾液腺粘液瘤/唾液腺偽嚢胞/唾液腺粘液嚢胞)とは、唾液を分泌する唾液腺、そして唾液を口腔内に運ぶ導管が何らかの損傷を受け、唾液が本来とは違う場所に漏れ出てしまう病気。顎の下や喉、頬、目の下、耳の下あたりにぷっくらとした膨らみが見られるのが特徴です。今回は犬の唾液瘤の原因や症状、治療などについて詳しく解説します。
腎疾患や肝疾患、脳疾患、腫瘍、急性膵炎、胃拡張・胃捻転、子宮蓄膿症、中毒などいろいろな病気によって吐き気が出ることがありますが、誤飲や食べ過ぎ、車酔いでも吐き気が見られます。
【獣医師監修】「犬の胃拡張・胃捻転症候群」原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
「犬の胃拡張・胃捻転症候群(いかくちょう・いねんてんしょうこうぐん)」とは、胃の拡張やねじれが起こる病気。胸の深い大型犬が食後に運動した時などに発症しやすく、放置すると数時間で死に至ります。ここでは、犬の胃拡張・胃捻転症候群の原因や症状、治療法について解説します。
【獣医師監修】犬のタバコの誤飲、影響は?ニコチン中毒で死亡の可能性も?対処方法や注意点!
犬にとってタバコは大変危険です。万が一犬がタバコを食べてしまうと、ニコチン中毒により最悪の場合は亡くなることもあります。飼い主が吸わなくても散歩中に吸い殻を口にするかもしれません。犬がタバコを食べてしまった時の対処方法や、日頃の注意点を解説します。
犬が口を舐める原因③【口の中の怪我や異物】
歯が折れる、口の中に食べ物のかけらが残っている、草の実やトゲなどの異物がある、口の中に傷があるなどの違和感によって、犬は口のまわりを舐めることもあります。
【獣医師監修】犬の歯が折れた(破折)!歯は生え変わる?抜歯の費用は?原因や対処・予防方法!
犬の歯が折れたとなると慌ててしまうことでしょう。犬の歯は強いというイメージがありますが、意外にも折れやすいのです。「硬過ぎる骨」「ガム」「ヒヅメ」「おもちゃ」などは要注意!歯髄(しずい)が露出した折れ方は細菌感染の心配があるため、早急な治療が望まれます。今回は犬の破折について詳しく解説します。
犬が口を舐める原因④【食べ物の味や食感】
食べ慣れない味や食感が気になって口を舐めることも考えられます。
犬が口を舐める原因⑤【不安やストレス】
犬が不安やストレスを感じた時に出すサインはいくつかありますが、「口(鼻先)を舐める」のもストレスサインの一つです。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
単に犬が「口を舐める」と言っても、舌を前方に出して鼻先を舐める、唇の横を舐める、舌先だけでちろちろ舐める、舐めるというより舌がロールするなど、犬によって舐め方には癖や個性もあるようです。
iStock.com/Capuski
以前、スウェーデンで行われた研究では、飼い主と離れる時間が長くなるほど「口を舐める」「体をぷるぷる振る」という行為の頻度が高くなることを報告していますが、そもそもストレスサインは個体によって出やすいサインがあるのではないかとの考え方もあるので、日頃から愛犬にはどんなストレスサインが出やすいのか観察をしておくといいでしょう。
【犬のストレスサインの例】
▪あくびをする
▪鼻先(口)を舐める
▪浅く速い呼吸になる(パンティング)
▪体をぶるぶるっと振る
▪体が震える
▪体を掻く
▪動作がゆっくりになる
▪床(地面)の匂いを嗅ぐ
▪耳を倒し、眉を下げて嫌そうな表情をする
▪落ち着きがなくなる
▪辺りをきょろきょろする
▪うろうろ歩き回る
▪その場から逃げる など
(同じ行動を何度も繰り返す常同行動もストレスサインの一つと考える専門家もいる)
【参照元】Therese Rehn, Linda .Keeling「The effect of time left alone at home on dog welfare」
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
犬が口を舐める【注意すべき犬種は?】
Taya Ovod/ Shutterstock.com
「口を舐める」行為が出やすい犬というのはとりたてていませんが、次のような犬は少々気をつけてあげたほうがいいでしょう。
歯周病になりやすい犬
小型犬や乳歯が残っている犬、高齢犬、免疫力の低下している犬、 歯の手入れが不十分な犬などは歯周病になりやすいため、気を付けてあげましょう。
【獣医師監修】犬の歯周病、原因や症状は?対処・治療法、治療費、ケア・予防対策は?
犬は虫歯にはなりにくいものの、歯周病にはなりやすく、3歳以上の犬の80%は歯周病と言われています。愛犬が歯周病になったとき、症状や対処・治療法はどのようなものがあるのか?原因や予防方法も含めて、歯周病について詳しく解説します。高齢になったときの健康にも影響を及ぼすので、若いうちから歯周病予防をしましょう!
【獣医師監修】犬の乳歯遺残(にゅうしいざん)原因や症状、抜歯は必要?治療法、治療費、予防対策!
犬の乳歯遺残とは、歯の生え変わりの時期が過ぎても乳歯が抜け落ちることなく、そのまま残り、永久歯と乳歯とが併存して生えている状態を指します。乳歯遺残は、歯の生え方に影響する上、歯垢(しこう)・歯石がつきやすく歯周病のリスクも高まるなど長期的な歯の健康に関わるため、基本的に問題の乳歯は手術による抜歯が必要になります。
口腔内腫瘍や好酸球性肉芽腫症候群などのリスクがある犬
たとえば、好酸球性肉芽腫(こうさんきゅうせいにくがしゅ)症候群(白血球の一種である好酸球が関わる皮膚病の総称)では、シベリアン・ハスキーやアラスカン・マラミュートは好発犬種で、メス犬に多いとされます。
【獣医師監修】犬の口腔内腫瘍(できもの)この症状から考えられる主な病気や原因、対処・予防法は?
飼い主のみなさんが、愛犬の口の中をじっくりと観察する機会は、決して多くはないと思います。それでも、歯磨きをしている時や、大きなあくびをしている時に、口の中に口腔腫瘍(できもの)を発見したなら、どうすればよいのでしょうか?ここでは、獣医師が原因と対処法について詳しく解説します。
何でも口にしてしまう犬
普段から拾い食いや何でも口にしてしまう犬は、中毒や事故のリスクが高くなるため、注意が必要です。
ストレスに弱い犬
犬にとっての社会化のうちもっとも重要とされる生後3ヶ月までの期間をうまく過ごせなかった犬は、ストレス耐性が低い傾向にあると言われます。
愛犬が口の周りを舐めているときは、ストレスがかかっていないか、犬の普段の様子をよく見てあげましょう。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
犬が口を舐める【緊急を要する症状、注意点は?】
iStock.com/ThamKC
犬が口を舐める行為の他に、
吐こうとしているのに吐けない
元気がない
【獣医師監修】犬が急に元気がなくなり(動かない)心配。考えられる原因や症状、おもな病気は?
急に愛犬の元気がなくなった…。突然の出来事に飼い主は心配になると思います。愛犬が言葉で説明できないからこそ、少しでも早く察してあげたいもの。今回は、愛犬が急に元気がなくなったときに考えられる原因や症状、考えられる主な病気について解説します。
下痢
【獣医師監修】犬が下痢をした・うんちがゆるい。この症状から考えられる原因や病気は?
犬のうんちがゆるかったり、下痢のときは、いったいどうしたらよいのでしょうか? すぐに病院に連れていくべきかどうか、飼い主としては悩むところですね。今回は犬のうんちがゆるくなる原因と、要注意の症状、考えられる病名について解説します。
痙攣(けいれん)
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
【獣医師監修】犬の痙攣・口から泡を吹いている。この症状から考えられる原因や病気は?
犬が口から泡を吹き、痙攣(けいれん)を起こしているのは、明らかに異常な状態です。すぐに動物病院へ行く必要があるのか?原因は何か?今回は、犬が痙攣(けいれん)を起こしたときや口から泡を吹いているときの原因と考えられる病気について解説します。
【獣医師監修】犬の足が震える・痙攣する。この症状から考えられる原因や病気は?
愛犬が小刻みに震えていると、何が原因か気になりますよね。精神的なものや気温の変化など要因はさまざまですが、過度な運動による疲れや神経性の病気の疑いもあります。愛犬の小さな変化を見逃さず、適切に対処するようにしましょう。
熱がある
口の中に異物が引っ掛かっている
歩き方がおかしい
【獣医師監修】犬の歩き方がおかしい。この症状から考えられる原因や病気は?
いつもは元気に駆け回っている犬が、足を上げたり引きずったり、ぎこちなく歩いたりなど、おかしい歩き方をすることがあります。その原因は、老化から脳の病気まで多岐にわたります。ここではその原因や症状、考えられる病名を解説します。
立てない
お腹が膨れているなどの症状がある
中毒を起こす物を口にしたと思われる
などの場合は、迷わずすぐに動物病院へ行くことをお勧めします。
犬が口を舐める【応急処置や対処法、予防方法は?】
SikorskiFotografie/ Shutterstock.com
愛犬がずっと口を舐め続けている、口をくちゃくちゃさせているなど普段と違う様子が見られた時には、まずは口の中をチェックしてみましょう。
応急処置①【病気】
犬が「口を舐める」行為が何らかの病気に関連するのか、そのために各種の検査が必要になることもあります。病気が明らかになった場合は、何よりその治療が優先させることは言うまでもありません。
歯の手入れをはじめ、日頃から病気予防を心がけるとともに健康チェックを怠らないようにすることは大切です。
応急処置②【中毒や誤飲】
iStock.com/marcoventuriniautieri
犬が誤って飲み込んだものを吐き出させようと塩を飲ませるのはやめましょう。
かえって電解質が乱れて高ナトリウム血症となった結果、脱水を起こしやすくなることもあるため、注意が必要です。
また、尖った物を飲み込んでしまった場合も、吐かせることによって内臓や食道などを傷つけしまう恐れがあるので、とにかくすぐに動物病院へ向かいましょう。
応急処置③【ストレス】
iStock.com/shotbychatty
犬にストレスサインが見られた時には、その状況をなんとかやり過ごそうとしている(ストレスコーピング)時でもあり、状況によってはサインを出すことでそのストレスが解消できる場合もあります。
したがって、ストレスサインが見られたからといって、慌てずに、しばらくは様子を観察するようにしましょう。飼い主さんが大げさに騒いだりすると、それが刺激となってその行為が強化されてしまうこともあります。
ストレスサインを出した後、犬が何でもないようであれば問題ないでしょうが、何度も繰り返す、その行為がしつこい、口を舐めるというより、自分の体の一部(手足や脇腹など)をしつこく舐め続けているというような場合は常同行動である可能性もあるので、心配な時は行動治療専門の獣医師に相談してみてください。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
犬が口を舐める【まとめ】
iStock.com/prospective56
犬が「舐める」行為には不安やストレスに対処する意味合いもあると考えられていますが、それには飼い主の手や顔を舐める場合もあると言われます。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
病気から心理的なものまで、一口に「舐める」と言っても奥深いものです。彼らが舐めることで何を訴えているのか、それを知るには、やはり飼い主さんの観察眼が必要になるでしょう。
【獣医師監修】犬がペロペロ自分の体を頻繁に舐める・噛む。考えられる原因や症状、主な病気は?
犬が自身の体を舐めることはそれほど珍しいことではありませんが、頻繁に体を舐めたり噛んだりしている場合は、何かの病気が潜んでいることも考えられます。今回は、犬が自分の体を頻繁に舐めたり噛んだりする原因や症状、考えられる主な病気について解説します。
【獣医師監修】犬が足を舐める・噛む。この症状から考えられる原因や病気は?
愛犬のしぐさを眺めていると、時々足を舐めたり、噛んでみたりすることがあります。このサインは前足や後足、舐める・噛むタイミングによってさまざまな原因が考えられますが、時には重大な疾患につながることも。愛犬の様子をよく観察して、重要なサインを見逃さないようにしましょう。
現在リンク先の記事は公開されていません。
編集部のおすすめ記事
- 【獣医師監修】犬のエナメル質形成不全(未発達・欠損)原因や症状、治療法、治療費、予防対策は?
- 犬のエナメル質形成不全とは、歯の表面を覆うエナメル質の形成が不十分で、ところどころエナメル質が欠損し、歯の表面がでこぼこになったり、そ...
- 【獣医師監修】犬がプリンを食べても大丈夫? 適量は?容器や乳糖不耐症、アレルギーに注意!
- 卵と牛乳を混ぜて蒸したものの上に、甘いカラメルソースがかかったおなじみのおやつ、プリン。栄養があって犬のおやつにもよさそうですが、犬は...
- 【獣医師監修】犬の「根尖周囲病巣」原因や症状は?対処・治療法、治療(手術)費、予防対策は?
- 犬の根尖周囲病巣(こんせんしゅういびょうそう)とは、外からは見えない歯の根元の周囲組織に炎症が起こった状態を言い、肉芽腫や嚢胞(のうほ...
みんなのコメント
あなたも一言どうぞ
コメントする