【獣医師監修】ボーダー・コリーにシャンプーやブラッシングは必要？頻度や料金、毛が伸びない場合は？

ボーダー・コリーのシャンプー【いつから必要？】【頻度は？（週1・月1など）】

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ボーダー・コリーのシャンプー【いつから必要？】

ボーダー・コリーの子犬が新しい生活にも慣れて健康であれば、いつから自宅シャンプーを始めても大丈夫です！

ただし、汚れや臭いが気にならない場合は、急いでシャンプーをする必要はありません。

ボーダー・コリーのシャンプー【頻度は？（週1・月1など）】

皮膚が健康なボーダー・コリーの場合、「月に1回」程度がシャンプーの適切な頻度と言えます。

ボーダー・コリーは長毛（ラフ）がポピュラーですが、短毛（スムース）もあります。

また、FCI（国際畜犬連盟）では、日本で主流のブラック＆ホワイトをはじめクリーム＆ホワイトなどのバイカラーや単色など、35種類もの毛色が認められています。

毛の長さや毛色かかわらず、高温多湿な夏場は、「月に2～3回」洗っても良いでしょう。

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実際には、シャンプーをすればするほど、皮膚のバリア機能は損なわれがちになります。

愛犬の皮膚が健康であれば、週1回より頻度が高くならないようにしましょう。

散歩後の足先やお尻の毛などの被毛の汚れは、洗い流す必要のないドライシャンプーなどで部分洗いをするのをおすすめします。

もし愛犬のシャンプーを行ったあとに、フケの増加や痒（かゆ）みなどの皮膚トラブルが生じた場合、「シャンプー製剤を変える」といった対処を行い、それでも症状が収まらない場合は獣医師に相談してください。

毛が伸びないなど、皮膚トラブルがあるボーダー・コリーのシャンプーの注意点は？

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ボーダー・コリーのシャンプーの注意点①【家族性皮膚筋炎の発症】

ボーダー・コリーを含むコリー系の犬種では、遺伝性疾患である家族性皮膚筋炎を発症する可能性があります。

多くは生後半年以内に発症が確認できるこの疾患は、耳や鼻や足先などの末端部の毛が薄かったり赤くなったりするのが特徴で、飼い主さんからすれば、子犬の毛が伸びないと思うでしょう。

もし子犬にこのような症状が見られたら、子犬期に頻回にあるワクチン接種の際などに獣医師に相談を。

家族性皮膚筋炎のボーダー・コリーには、低刺激性のシャンプーを選ぶ必要があります。

ボーダー・コリーのシャンプーの注意点②【膿皮症】

日本のような高温多湿な環境で生活するボーダー・コリーでは、膿皮症を発症するケースもめずらしくありません。

膿皮症は、皮膚に常在するブドウ球菌が増殖して起こる皮膚炎で、赤いブツブツとした発疹（ほっしん）やフケなどが主症状です。

膿皮症を発症した場合、クロルヘキシジンが配合されたシャンプー療法を獣医師から指示されることが多いでしょう。

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ボーダー・コリーのシャンプーの注意点③【毛が薄い】

なお、同じ牧羊犬種のシェットランド・シープドッグと比べると、ボーダー・コリーの毛量は少なめです。

そのため、「毛が薄い」と勘違いをしている飼い主さんも少なくないでしょう。

また、長毛（ラフ）と短毛（スムース）のボーダー・コリーの交配も、ケネルクラブでは認めているため、長毛でも毛が短めの個体も誕生します。

その場合、飼い主さんはいつまでも毛が伸びないと感じるかもしれません。

これらは皮膚の異常ではないので、気にする必要はありません。

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ボーダー・コリーのシャンプーの注意点④【栄養不足】

ボーダー・コリーが栄養不足に陥っていて被毛にトラブルが生じるケースはよく見られます。

そもそもボーダー・コリーは、広い牧場を朝から夕方まで走り回って羊の群れをまとめるのが仕事。

活量量が非常に多い犬種なので、当然のことながら消費カロリーも他犬種より多めです。

ドッグフードのパッケージに記載されている体重ごとの給与量目安と同量を給餌（きゅうじ）するのでは、ボーダー・コリーには足りないでしょう。

もし、愛犬の肋骨や背骨を触ってみて”ゴリゴリとした感触”があるならば、痩（や）せ気味で栄養が足りていない可能性があります。

身体に十分な栄養が維持できなければ、被毛にも栄養が届かず、ツヤツヤとした潤いのある本来の毛質を失い、ギシギシした薄毛の状態になりがち。

その場合、いくらシャンプー剤を変更しても被毛トラブルは解消されません。

まずは、愛犬に見合う食事管理をするのが重要です。

ボーダー・コリーに市販の【人間用シャンプー】を使用しても大丈夫？【石鹸】は？

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ボーダー・コリーに市販の【人間用シャンプー】を使用しても大丈夫？

ボーダー・コリーに市販の人間用シャンプーは、使用しないほうがよいでしょう。

人間の皮膚が”弱酸性”であるのに対して、個体差はありますが犬の皮膚は”弱アルカリ性”。

そのため、”弱酸性”の肌質に合うように作られた人間用のシャンプー剤は、多くの犬には適していないからです。

ボーダー・コリーに【石鹸】を使用しても大丈夫？

天然の界面活性剤の塊である石鹸は弱アルカリ性なので、原則的にはボーダー・コリーの皮膚の洗浄に使用できると考えられます。

ただし、石鹸であればすべてボーダー・コリーに使用して臭いや汚れが落ちやすく、皮膚への刺激性が少ないとは限りません。

まずは数回、愛犬をシャンプーする際に石鹸を試してみて、問題がないかを判断するのが重要です。

ボーダー・コリーのシャンプーの仕方や注意点は？（嫌がる・暴れる場合など）

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ボーダー・コリーを自宅のお風呂でシャンプーする前にはブラッシングを行って、被毛についた汚れを取り除いておきましょう。

さらに、抜け毛や毛玉をしっかり除去しておくことが、シャンプー成功の秘訣です。

シャンプーではまず最初に、シャワーで被毛と皮膚を十分に濡らしてください。

お湯の温度は「36度以下」のぬるま湯がベストです。

シャワーヘッドはなるべく皮膚に近づけましょう。

そうすれば、一般的にもそれほど水が好きとは言えないボーダー・コリーでも、シャワーを嫌がったり怖がったりしにくくなるはずです。

シャンプー剤は、愛犬の身体に載せる前に泡立てておくのが重要なポイント！

泡で出てくるポンプに入った犬用シャンプー剤を使ったり、大きめのスポンジで泡立てるとよいでしょう。

皮膚に負担がかかりすぎため、愛犬の背中でシャンプーを泡立ててはいけません。

もしシャンプーの際に暴れてしまうならば、やさしく声をかけながら行い、シャンプー嫌いにならないように工夫してください。

ボーダー・コリーのシャンプーの乾かし方（ドライヤー）やブラッシング方法は？

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ボーダー・コリーのシャンプー【乾かし方（ドライヤー）】

シャンプー後は、タオルを何枚も使ってタオルドライをしっかり行いましょう。

ハンドドライヤーでボーダー・コリーの被毛を乾かす際、皮膚を守るためには”冷風”がベストです。

もし温風を使うのであれば、皮膚からドライヤーを30cm以上離して風を当ててください。

飼い主さん自身の手に風を当ててみて熱く感じない状態をキープできれば、被毛や皮膚へのダメージを軽減できます。

ボーダー・コリーのシャンプー【ブラッシング方法】

ボーダー・コリーのシャンプーの頻度を最大限減らすことができ、皮膚を衛生的に保つ最大のカギが、「ブラッシング」です。

日常のブラッシングで使用するブラシは、地肌を傷つけない「獣毛ブラシ」がおすすめです。

獣毛ブラシは、ブタ毛を採用した柔らかめのものから硬めのイノシシ毛を使ったもの、さらにはそれらの混毛まで、多種多様。

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ボーダー・コリーには、マッサージをするようなイメージで、ブタ毛のブラシを使いながらやさしい力でブラッシングをしてあげましょう。

ラフコート（長毛）のボーダー・コリーのブラッシングの際にもつれ毛や毛玉を発見したら、必要に応じてスリッカーブラシやコームを使用してほぐしてあげてください。

その際、「スリッカーブラシの先端が皮膚に触れないようにブラッシング」をするのが鉄則です。

熊手型の抜け毛専用ブラシを「換毛期」に使用する際も、皮膚を傷つけないように、ブラシの先端が皮膚に触れないように気を付けましょう。

ボーダー・コリーのシャンプー、トリミングサロンの値段（料金）は？ボーダー・コリーにカットは必要？

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トリミングサロンにボーダー・コリーのシャンプーを依頼した場合の料金は、爪切り、バリカンによる足裏のムダ毛カット、耳掃除、肛門腺絞りなどを含むシャンプーコースで「6,000円～9,000円」が相場です。

ボーダー・コリーはそもそもトリミングが必要のない犬種ですが、日常生活で汚れやすいお尻まわりの毛のカットもセットで依頼すると、「7,000円～1万円」がトリミングサロンの相場です。

ラフコートのボーダー・コリーを丸刈り（サマーカット）にしたくなる飼い主さんも、いるかもしれません。

けれども、本来はカットが不要な長毛タイプの場合、丸刈りにすると皮膚や被毛の健康バランスが崩れる恐れがあります。

夏場に涼しくなるように愛犬のためを思ったとしても、長毛のボーダー・コリーを短毛にカットするのはおすすめできません。

ボーダー・コリーのシャンプーのまとめ

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ボーダー・コリーには、こまめなブラッシングによるお手入れが、皮膚の健康を保つために欠かせません。

皮膚が健康であれば、シャンプーは「月に1回」程度が最適ですが、高温多湿な時期に臭いや皮膚のベタつきが気になる場合、「月2～3回」の頻度でシャンプーをしてもよいでしょう。

愛犬の健康を守ることができるのは飼い主だけです。

正しい知識を持って、毎日の愛犬の生活に役立ててくださいね。