フレンチ・ブルドッグにペット保険は必要?いらない?後悔しない選び方やタイミング、待機期間、加入条件!
フレンチ・ブルドッグは懸念される病気がやや多い傾向にあるので、ペット保険の加入を考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?しかし、なにかとわかりにくいのがペット保険。この記事ではフレンチ・ブルドッグと暮らす際に考えるペット保険について、知っておきたい要点をまとめました。
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目次
- フレンチ・ブルドッグにペット保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?
- フレンチ・ブルドッグは病気になりやすい?かかりやすい病気は?
- フレンチ・ブルドッグが病気になった場合の治療費(手術・通院)はどのくらいかかる?
- ペット保険加入のメリット・デメリットは?
- フレンチ・ブルドッグのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?
- フレンチ・ブルドッグのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?
- フレンチ・ブルドッグのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?
- フレンチ・ブルドッグがペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?
- フレンチ・ブルドッグの子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?
- フレンチ・ブルドッグがペット保険に入る際の選び方やポイント!
- フレンチ・ブルドッグのペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?
- フレンチ・ブルドッグのペット保険【まとめ】
フレンチ・ブルドッグにペット保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?
vershinin89 / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグにペット保険は必要?入るべき?
フレンチ・ブルドッグは厄介な病気を一番発症やすい犬種になりますので、ペット保険に加入することをおすすめします。
昨今、獣医療の高度化に伴い、治療費が高額になることが多く、場合によっては家計を圧迫することもあります。
愛犬の医療費を十分支払えるだけの経済的余裕があるならまだしも、多くの人が生活に追われる中で、高額の医療費ともなると頭を悩ませることもあるでしょう。
そんな時に助けとなり得るのが「ペット保険」です。
ただし、どんな病気や怪我でも補償されるというわけではないので、保険の内容をよく理解することも大切です。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険の種類(終身、死亡保障)は?
ペット保険は3つの補償プランが基本
通常、ペット保険の補償プランは3つに大別することができます。
【ペット保険の種類(保証プラン)】
【形態】 | 【概要】 |
---|---|
通院 | 入院や手術を必要としない治療費を補償 |
入院 | 病気や怪我で入院した時の費用を補償 |
手術 | 病気や怪我による手術の費用を補償 |
現在では「通院・入院・手術」の3つをトータルして補償する保険プランが多くなっていますが、中には、「入院+手術」を補償する保険プランや、「通院」のみを補償するプラン、「手術」のみを補償するプランなどもあります。
たとえば、「入院+手術」プランでは、手術を伴わない治療や入院は補償対象外になることがあるのでご注意ください。
その他、オプションとしてペットが起こした物損事故や、対人対動物への咬傷事故(こうしょうじこ)など損害賠償が生じた場合の補償をする特約、車椅子購入費用を補償する特約(病気は対象外)などが設けられているペット保険もあります。
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ペット保険【終身加入可能】
犬の寿命も長くなったことから、昨今では継続加入することで終身にわたり加入できるペット保険もあります。
ペット保険【死亡保証はない】
人間で言う「生命保険」にあたるものはペット保険には存在しません。
人間の生命保険の場合、残念ながらそれを悪用した事件が発生することがありますが、保険対象がペットとなると似たような事件がより発生しやすくなるのではないかと危惧されること、もう一つには人間よりずっと寿命が短いことが死亡保証にまでは結び付かないのかもしれません。
その代わりに、火葬・葬儀費用を補償する特約を設けているペット保険もあります。
フレンチ・ブルドッグは病気になりやすい?かかりやすい病気は?
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フレンチ・ブルドッグは病気になりやすい?
フレンチ・ブルドッグはとても病気になりやすい犬種の一つで、短頭種であるという特徴から呼吸器系の病気がよく見られる他、皮膚トラブルや尿石症など他犬種に比べて懸念される病気が多く、また、平均寿命も同サイズの犬に比べると短い傾向にあります。
フレンチ・ブルドッグのかかりやすい病気①【アトピー性皮膚炎】
「アレルギー性皮膚炎」には、食べ物アレルギーやノミアレルギー、接触性アレルギーと並びアトピー性皮膚炎があります。
アトピー性皮膚炎はハウスダストや花粉などの環境要因、または遺伝的要因によって、慢性的な痒(かゆ)みや炎症が生じる病気です。
皮膚のバリア機能が低下していることが多く、薬や食事、スキンケア、環境改善などによって対処することになりますが、根治はなかなか難しく、治療には根気も必要になります。
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フレンチ・ブルドッグのかかりやすい病気②【軟口蓋過長症】
口蓋(こうがい)とは口の中の上顎(うわあご)部分のこと。
前方の硬い部分は硬口蓋(こうこうがい)、後方の軟らかい部分を軟口蓋(なんこうがい)と言います。
犬の「軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)」とは、軟口蓋の喉(のど)の奥にあるひだ部分が通常より長くなってしまうことで、過度のパンティング(口を開けてハァハァと荒い呼吸をすること)やいびき、呼吸の度にヒューヒュー音がする、睡眠時無呼吸などの症状が見られます。
この病気があると熱中症を起こしやすくなるので注意が必要です。
また、「肥満」は症状を悪化させるので太らせ過ぎないように気配りを。
フレンチ・ブルドッグのかかりやすい病気③【短頭種気道症候群】
気道の構造的異常により呼吸障害が生じて、過度のパンティングやいびき、呼吸の度にヒューヒュー音がする(喘鳴音)、重度になると呼吸困難や失神などが見られることがあります。
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犬の「短頭種気道症候群」とは、こうした症状を示す軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)や気管低形成、気管虚脱、狭窄性外鼻孔など気管系の病気の総称でもあり、これらが複数併発することもあります。
また、軟口蓋過長症をはじめとしたこれらの症状は外科的な処置で劇的に症状が改善することもありますので、症状がひどい場合はかかりつけの先生にご相談下さい。
フレンチ・ブルドッグのかかりやすい病気④【肥満細胞種】
フレンチ・ブルドッグは、「肥満細胞種」をはじめとした悪性腫瘍などにかかりやすい傾向にあり、注意が必要です。
フレンチ・ブルドッグが病気になった場合の治療費(手術・通院)はどのくらいかかる?
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フレンチ・ブルドッグの病気や怪我でどのくらいの治療費がかかるのかは、その病気や怪我の程度、治療法、犬の健康状態、治療にかかる期間、動物病院の技術・設備などによって幅があり、一概に費用を示すのは難しいですが、以下に参考例(医療費の一部)を示してみましょう。
【フレブルの病気や怪我の治療費(目安)】
【項目】 | 【目安となる費用】 |
---|---|
椎間板ヘルニア(ベントラルスロット) 〃 (片側椎弓切除) 〃 (椎弓切除) 〃 (造窓術) | 3万円~20万円 |
血液検査/採血料 〃 /CBC検査 〃 /生化学検査 | 無料~2,000円 500円~5,000円 2,000円~1万円 |
レントゲン検査(単純撮影) 〃 (脊髄造影) | 2,000円~7,500円 3,000円~2万5,000円 |
CT検査(造影なし) 〃 (造影あり) | 2万円~4万円 2万5,000円~5万円以上 |
MRI検査 | 5万円以上 |
全身麻酔 | 3,000円~1万5,000円 |
入院料(中型犬/1日) 入院料(ICU) | 2,000円~5,000円 2,000円~7,500円 |
輸液(静脈内) 〃 (皮下) | 1,000円~7,500円 1,000円~3,000円 |
包帯ガーゼ交換 | 500円~2,000円 |
抜糸 | 無料~1,000円 |
公益社団法人 日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の 診療料金実態調査及び飼育者意識調査調査結果(平成27年)」より作成
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椎間板ヘルニアの場合、「レントゲン2種」「CT」「MRI」の検査をし、手術の上、5日間入院したとして単純に計算しても治療費が「30万円」近くいってしまうことがあります。
また、フレンチ・ブルドッグは椎間板ヘルニアだけでなく、「二分脊椎」などの先天的な奇形がかなり多い傾向にあります。
その他、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)では「3万~7万5,000円」程度、開腹手術をして腸を切開したとすると「2万~7万5,000円」程度かかり、もちろん検査や麻酔、入院、薬などの費用が別途かかることがあります。
ペット保険加入のメリット・デメリットは?
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【加入メリット①】
特に、高額の獣医療費がかかった時、”自己負担金が少なくて済む”ということは何よりのメリットでしょう。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【加入メリット②】
辛い話ですが、中には高額の獣医療費を支払うことが叶わず、必要な治療を断念する、泣く泣く安楽死を選択せざるを得ないというケースも現実にはあります。
たとえば、ペット保険未加入の犬で癌(がん)の治療が必要となると、手術代に加え、抗癌剤治療、放射線治療、入院費など、合計で100万円を超えてしまう場合もあるのです。
このような時、もしペット保険に加入しており、かつ補償対象と合致するならば、より高度な治療を受けさせてあげることができ、結果的に愛犬の命が助かることもあるでしょう。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【加入メリット③】
ペット保険によっては「健康相談」や「しつけ相談」、「迷子探しサポート」など付加サービスを受けられるものもあり、それも一つのメリットと言えます。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【加入デメリット①】
毎月の掛け金(保険料)を支払う必要があり、その分の出費があることは言うまでもありません。
基本的にペット保険は一年契約で、掛け捨てタイプ。
そのため、満期になっても支払った掛け金が戻ってくることはありません。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【加入デメリット②】
犬が加齢するごとに掛け金が高くなるケースが多く、何年か継続加入しているうちに、予想外に掛け金が高くなってしまうことがあります。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【加入デメリット③】
たとえ治療費がかかる病気があったとしても、それが補償対象外の病気であるならば補償はしてもらえません。
そうなるとペット保険としての意味はなくなってしまいます。
フレンチ・ブルドッグのペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【入るタイミングは?】
愛犬が何らかの病気や怪我をしたタイミングでペット保険に加入しても、その病気や怪我の治療費は補償されません。
加入前にすでに罹(かか)っていた病気や怪我に関しても同様です。
また、新規に加入できる年齢に制限が設けられていることがほとんどで、「シニア犬向けの保険プラン」がないペット保険では、制限年齢になるまでの間でなければ新規加入はできないことになります。
したがって、ペット保険に新規加入するならば、「治療中の病気や怪我がなく」「比較的若い年齢」のほうが有利と言えるでしょう。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【待機期間は?】
ペット保険の多くは、新規加入後、保険契約が開始になると同時に「待機期間(または免責期間)」と呼ばれる一定期間(おおむね1ヶ月程度)を設けています。
この待機期間(免責期間)内に生じた病気は補償対象にはならないのでご注意ください。
なお、癌については待機期間を長く設けている場合があります(60日~120日程度)。
また、怪我に関しては、待機期間中であっても補償になるペット保険もあれば、病気同様に待機期間を設け、補償とはならないペット保険もあります。
一方で、この待機期間を設けておらず、契約後すぐに補償が開始されるタイプのペット保険も存在します。
このように待機期間に関しても各社各様であり、実際の補償に関わる部分なので、重要事項説明書やパンフレットなどをよくご確認ください。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【補償開始時期は?】
保険契約をし、実際に補償が開始される日のことを「補償開始日」と言います。
一点、注意したいのは、契約をしたからといって、その日から補償が開始されるわけではないということ。
たとえば、保険の申し込みを毎月15日で締め切り、補償開始日は翌月の1日からとしているペット保険があるとします。
この場合、1日に申し込みをしたとしても、契約が有効となるのは翌月の1日からで、さらに待機期間がある場合、病気や怪我の補償がされるとしても、申し込み日から2カ月後以降ということになります。
なお、補償開始日までの間には審査が行なわれ、条件が合わない場合には保険契約ができないこともあります。
フレンチ・ブルドッグのペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【補償対象年齢】
ペット保険に新規加入できる年齢は、7歳まで、8歳まで、10歳まで、11歳まで、12歳までなどペット保険会社によって違いがあるので、よく確認してください。
10歳を過ぎても入れるペット保険はあるわけですが、選択肢がより広くなるという意味では、できれば6~7歳頃までに加入するのが有利となります。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【補償対象犬種】
ペット保険では「純血種」から「ミックス犬」まで犬種に関係なく加入することができますが、掛け金については、小型犬・中型犬・大型犬といったサイズによって分けられ、大型犬になるにつれ掛け金が高くなるのが一般的です。
フレンチ・ブルドッグの場合は中型犬に含まれることが多いようです。
しかし、中にはサイズに加え、その犬種の特質や有病率などを考慮した分類となっているペット保険も存在します。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【補償対象割合】
ペット保険では、治療費のうちどのくらいを補償してくれるのか、それには3つのタイプがあります。
ペット保険【補償対象割合】
【形態】 | 【保証割合】 |
---|---|
定率補償 | 実際に支払う治療費のうち「70%、50%」など一定の割合を補償するタイプ。残りは自己負担となる。 |
定額補償 | 治療費がいくらかかったかに関わらず、あらかじめ定められた一定の額を補償するタイプ。補償額より実際の治療費のほうが高ければ、残りは自己負担となる。 |
実額補償 | 実際にかかった治療費の全額、つまり「100%」を補償するタイプ。 |
特に実額補償では一見お得のように思えますが、代わりに掛け金が高い傾向にあることは注意のしどころです。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【告知義務は?】
ペット保険に加入するには、基本的に「告知義務」が生じます。
内容はそれぞれのペット保険会社によって違いますが、「犬種」「生年月日」「体重」などの他、主に以下のような項目が必要となります。
✔ ワクチン接種の有無とその状況
✔ これまでに罹(かか)った病気
✔ 過去3カ月以内に動物病院で受けた治療について
✔ 現在治療中の病気や怪我があるか?
これらの回答により、「無条件での保険契約になるか?」「治療歴によっては特定の病気または特定の身体の一部分に対しては補償対象外とされた契約になるか?」はたまた「契約ができない」ということになるのか、保険契約にとっては非常に重要な部分となります。
万一、嘘の告知をし、それが判明した場合は、”受け取れる保険金の額が左右”されたり、”契約自体が破棄”となったりすることがあります。
法的には違法行為と見なされるので、絶対にしませんように。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【多頭飼いは対象?】
多頭飼いをしていてもペット保険に加入することは可能です。
むしろ、多頭飼いでは2頭目以降が”割引”となるなど、若干お得になっているペット保険もあります。
また、全頭を保険に加入させるのはお金がかかり過ぎるという場合は、「病気しやすい犬」「健康リスクがありそうな犬」だけを加入させるという考え方もあるので、状況によってご判断ください。
フレンチ・ブルドッグのペット保険、「病気」「手術」「入院・通院」の補償範囲は?夜間診療や限度額は?
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【病気の補償範囲は?】(歯周病・パテラ・先天性心疾患など)
実は、ペット保険で治療費が補償されると言っても、すべての病気が補償されるわけではありません。
それぞれのペット保険会社によって違いはありますが、基本的に、「先天性疾患」や「一部の遺伝性疾患」は病気にはあたらないと判断されるものなどは補償対象外となります。
以下に補償対象外となることが多い病気の例を示しますが、A社では”補償対象外”でも、B社では”補償対象”となる場合もあるので、詳しくは各ペット保険会社の規約・条件をご確認ください。
【ペット保険が補償対象外になることが多い病気・処置の例】
歯周病、乳歯遺残(にゅうしいざん)、不正咬合(ふせいこうごう)、抜歯、予防のための歯石除去など |
---|
眼瞼(がんけん)内反・外反、進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)など |
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)、股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)、 肘関節形成不全(ちゅうかんせつけいせいふぜん)、レッグ・ペルテス病など |
鼠径(そけい)ヘルニア、臍(さい)ヘルニア、停留睾丸など |
(注:子犬を購入した時に「生体金額全額返金」というような言葉を目にすることがありますが、これはペットショップやブリーダーなど販売者独自のサービスとなり、ペット保険会社の保険商品に付随するものではありません)
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【手術などの補償範囲は?】(去勢・避妊など)
手術費用が補償となるプランであっても、「去勢・避妊手術」はペット保険の補償対象とはなりません。
逆に、たとえば本来は補償対象外としている抜歯や歯石除去が、他の病気の治療のために必要で、全身麻酔をかけて行うのであれば手術にあたると判断され、補償対象となる場合もあります。
愛犬に手術が必要で、それが補償してもらえるのかどうかよくわからない時には、加入しているペット保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【入院・通院の補償範囲は?】
通院・入院・手術の補償について、保険を利用できる回数に制限を設けていないペット保険もあれば、「一回の手術につき補償可能な入院日数を限定している」もの、「退院するまでを一回」と数え、年間の回数を設定しているものなど、ペット保険によっていろいろです。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【ワクチン・予防接種・健康診断は補償範囲?】
ペット保険では、基本的に予防にあたるものや、疾患の範疇(はんちゅう)には入らないとされるもの、「代替医療」「美容系」「出産系」「先天性疾患」「一部の遺伝性疾患」などは補償対象外とされるため、狂犬病の予防注射や各種感染症のワクチン、健康診断などの費用は補償されません。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【夜間・救急診療は補償範囲?】
「夜間・救急・往診」などの治療費も補償されることがありますが、その場合、「夜間・救急・往診」であることから加算された治療費の分は補償対象外となり、”基本の治療費のみが補償対象”となる場合もあります。
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【支払い(年間)限度額・限度回数は?】
各保険プランには、”ここまでは補償しますよ”という補償可能な「限度額」や、保険を利用できる「限度回数」などが設けられているので、よく確認してください。
たとえば、
1日分として補償可能な限度額
手術1回あたりの補償限度額
年間にわたる補償限度額
年間にわたる利用できる限度回数
など。
これらの限度額・回数を超えた分については補償対象にならず、”自己負担”となってしまいます。
しかし、中には年間の限度額以内であれば、1日の限度額や利用回数を設定していないペット保険も存在します。
また、一定の額に満たない治療費については補償しないという意味の「免責金額」を設けているペット保険と、設けていないペット保険とがあることにも注意が必要です。
フレンチ・ブルドッグがペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?
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フレンチ・ブルドッグのペット保険【保険料は?毎月いくらかかる?】
ペット保険に加入する場合、フレンチ・ブルドッグではおおむね以下の掛け金(保険料)がかかります。
これは子犬期~シニア期まで、リーズナブルなプランからやや充実したプランまでを含んだ概算であり、オプション分は含まれていません。
【フレブルのペット保険の費用(目安)】
【タイプ】 | 【掛け金】 |
---|---|
月額 | およそ700円~1万6,000円 |
年額 | およそ1万1,000円~18万円 |
フレンチ・ブルドッグのペット保険【保険証はある?】
ペット保険の中には、人間で言う健康保険証のようなカードが用意されており、それを動物病院の窓口に提出すると、その場で保険清算(窓口清算)ができる仕組みのものもあります。
たいへん便利ではありますが、まだ数が少ないのが現状です。
窓口清算ができない場合は、一旦治療費全額を支払い、保険金請求書や診療明細書などの必要書類をペット保険会社に送付し、後日保険金が振り込まれてくるのが一般的です。
フレンチ・ブルドッグの子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?
Alexandr Gorlov / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグのペット保険【子犬は加入できる?】
子犬でもペット保険に加入することは可能です。
新規加入できる年齢は「生後30日齢」から、「生後50日齢」から、「生後2ヶ月齢」からなどペット保険によって違いがあります。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【老犬(シニア)は加入できる?】
昨今では”老犬(シニア犬)向け”の保険プランも登場しました。
しかし、まだ稀(まれ)です。
老犬でペット保険に新規加入するのはなかなかハードルが高いわけですが、保険に継続加入するならば「終身補償」が可能なペット保険が多いので、なるべく若いうちに加入してシニア期に備えるのも一つの方法です。
ただし、更新の段階で条件が合わなくなると、契約が継続できない場合もあることにはご注意ください。
フレンチ・ブルドッグがペット保険に入る際の選び方やポイント!
Tomo02 / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグ【ペット保険の選び方・ポイント①】
ペット保険にはそれぞれ特色や違いがあるので、最初から一つに決めずに細部にわたっていろいろなペット保険を比較検討することをおすすめします。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【選び方・ポイント②】
フレンチ・ブルドッグで見られがちな遺伝性疾患や、なりやすい病気を把握した上で、それらが「補償対象になるのか?」「ならないのか?」を確認しましょう。
また、愛犬の年齢ステージで出やすい病気についても併せて確認を。
SvetlanaA / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグのペット保険【選び方・ポイント③】
自社の保険商品がいかに良いか、そればかりを前面に出し、肝心な知りたいことについてはあまり説明をしていないペット保険も残念ながらあります。
その保険商品のメリットはもちろんのこと、知りたい情報がしっかりと記載され、シンプルでわかりやすいというのもペット保険選びのポイントになります。
また、ペット保険を選ぶ際には、以下についても確認するようにしましょう。
フレンチ・ブルドッグペットの保険加入時の確認事項①【加入できる年齢や病歴】
愛犬の年齢や病歴で加入できるか?
フレンチ・ブルドッグペットの保険加入時の確認事項②【掛け金】
「年間を通して十分に払える金額」か、「加齢した時の掛け金」はどうか?
フレンチ・ブルドッグペットの保険加入時の確認事項③【限度額(1日、1回、年間)】
限度額が設定されている場合、その限度額を超えてしまった分は”自己負担”になるので、限度額があまりに低いと不安。
Nynke van Holten / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグペットの保険加入時の確認事項④【利用限度回数】
利用回数が設定されている場合、その回数が少ないと不利。
フレンチ・ブルドッグペットの保険加入時の確認事項⑤【免責金額】
「免責金額」が設定されているかどうか?
フレンチ・ブルドッグのペット保険加入時の確認事項⑥【更新の度に限度額や利用回数】
ペット保険の更新の度に限度額や利用回数はリセットされるのか?
リセットされない場合は、利用するごとに利用枠が少なくなっていくので不利。
フレンチ・ブルドッグのペット保険加入時の確認事項⑦【補償範囲】
補償範囲は広ければ広いほど良い。
フレンチ・ブルドッグのペット保険加入時の確認事項⑧【補償対象外のもの】
病気になっても補償対象外なら保険を使えないので、事前に必ず確認を。
フレンチ・ブルドッグのペット保険加入時の確認事項⑨【請求の仕方】
ペット保険を「書面請求」する場合は意外に面倒なもの。
事前に請求方法も確認を。
フレンチ・ブルドッグのペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?
357516 / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグのペット保険【更新や解約トラブル防止・注意点!】
継続加入していると一生安心と思いがちですが、中には継続加入できても「継続できる年齢に制限」を設けていたり、「要相談」となっていたりするペット保険もあるのでご注意ください。
また、更新時に無条件で更新できるとは限らず、慢性疾患に罹(かか)ってしまった場合など、限度額や利用回数がそのままカウントされ続け、つまり限度額や利用回数がリセットされずに更新となることがある他、条件に合わなければ更新不可と判断されることもあります。
これからというシニア期になって保険を継続できないというトラブルもあるので、「いつまで継続できるのか?」「気になる病気に罹(かか)った時には継続できるのか?」確認するようにしましょう。
その他、特に掛け金が年払いで途中解約したい場合、「返金についてはどう計算されるのか?」契約時にあらかじめ確認しておくことも大切でしょう。
Vasyl Kravchenko / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグのペット保険【乗り換えトラブル防止・注意点!】
ペット保険の乗り換えを考える時、「乗り換え先の新規加入できる年齢枠に当てはまるか?」は必ず確認をしてください。
乗り換えて逆に補償条件が狭くなるようではマイナスになるので、補償範囲や限度額など確認しましょう。
特に、”補償対象”、”補償対象外”となるものについては各社で違いもあるので要チェックです!
また、それまでに罹(かか)ったことのある病気は”補償対象外”になることがあるので、その点も確認を。
なお、それまで終身のペット保険に加入していた場合は、乗り換えることがほんとうにプラスになるのか熟考も必要です。
フレンチ・ブルドッグのペット保険【まとめ】
ホタル / PIXTA(ピクスタ)
フレンチ・ブルドッグは厄介な病気を一番発症やすい犬種になりますので、ペット保険に加入することをおすすめします。
いざという時、高額の治療費に悩み、治療を迷うのも辛いこと…。
ペット保険は愛犬の健康を守るためのものと考えれば、とりあえずでもペット保険に入っておくことは安心材料になるのではないでしょうか。
愛犬のためにしてあげられること、その一つがペット保険とも言えるかもしれません。
【併せて読まれているフレンチ・ブルドッグ関連の記事】
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