柴犬にペット保険は必要?いらない?後悔しない選び方やタイミング、待機期間、条件、かかりやすい病気!
柴犬は長寿でもあるので、高齢期の健康を守るためにペット保険を活用するのもいいでしょう。しかし、ペット保険には加入条件や補償範囲、限度額などいろいろ細かい規定があるので、柴犬のためのペット保険選びのためにポイントをおさえておきましょう。
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東京城南地域獣医療推進協会 理事
【経歴】
◇1986年 北里大学獣医畜産学部獣医学科 卒業
◇1990年~1991年 New York州Animal Medical Centerにて研修
◇1993年 成城こばやし動物病院 開業
◇2012年~2022年6月(公社)東京都獣医師会 副会長
【資格】
◇獣医師
【所属】
◆公益社団法人 東京都獣医師会
◆アジア小動物獣医学会(FASAVA) 所属
◆一般社団法人 東京城南地域獣医療推進協会TRVA 理事
【メディア】
◇Webメディア
「オトナンサー」アドバイザー
【hotto Professionalインタビュー】
Professionalインタビュー Vol.1【成城こばやし動物病院代表 小林元郎先生】
目次
- 柴犬にペット保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?
- 柴犬は病気になりやすい?かかりやすい病気は?
- 柴犬が病気になった場合の治療費(手術・通院)はどのくらいかかる?
- ペット保険加入のメリット・デメリットは?
- 柴犬のペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?
- 柴犬のペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?
- 柴犬のペット保険【病気】【手術】【入院・通院】の補償範囲は?夜間診療や限度額は?
- 柴犬がペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?
- 柴犬の子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?
- 柴犬がペット保険に入る際の選び方やポイント!
- 柴犬のペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?
- 柴犬のペット保険【まとめ】
柴犬にペット保険は必要?入るべき?種類(終身、死亡保障)は?

CORA / PIXTA(ピクスタ)
柴犬にペット保険は必要?入るべき?
柴犬との暮らしに必ずしもペット保険が必要というわけではありませんが、愛犬が病気や怪我をした時に医療費を補助してくれることは確かです。
特に、治療費が高額になった場合には大きな助けとなるでしょう。
獣医療が高度化するにつれ、時に治療費が高額になることがある
獣医療には人間で言う国民健康保険のような公的医療保険制度がない
独占禁止法によって動物病院は自由診療のみであるため、動物病院によって診療料金がまちまちである
これらを考えた時、万一の時の備えとしてペット保険に加入しておくのも良いのではないしょうか。
ただし、後述しますが、どんな病気や怪我でも補償されるというわけではありません。
【参照元】
・公益社団法人 日本獣医師会「小動物臨床/小動物診療料金」
・公益社団法人 滋賀県獣医師会「よくある質問:動物病院によって治療費が違うのはなぜですか」

izumi / PIXTA(ピクスタ)
柴犬のペット保険の種類(終身、死亡保障)は?
ペット保険は3つの補償プランが基本
通常、ペット保険の補償プランは3つに大別することができます。
【ペット保険の補償の種類】
【区分】 | 【ペット保険の補償範囲】 |
---|---|
通院 | 入院や手術以外の通院による治療費を補償 |
入院 | 病気や怪我で入院した時の費用を補償 |
手術 | 病気や怪我による手術の費用を補償 |
現在では「通院・入院・手術」の3つをトータルして補償する保険プランが多いですが、中には、「入院+手術」や、「通院」のみ、「手術」のみを補償するプランなどもあります。
たとえば、「入院+手術」プランでは、手術を伴わない治療や入院は補償対象外になることがあるのでご注意ください。
その他、オプションとしてペットが起こした物損事故や、咬傷事故(こうしょうじこ)など損害賠償が生じた場合の補償をする特約、車椅子購入費用を補償する特約などが設けられているペット保険もあります。

YAMATO / PIXTA(ピクスタ)
終身加入可能なペット保険もある
犬の寿命も長くなったことから、昨今では継続加入することで終身加入できるペット保険もあります。
ペット保険に死亡保証はない
人間で言う生命保険にあたるものはペット保険には存在しません。
人間の生命保険の場合、残念ながらそれを悪用した事件が発生することがありますが、保険対象がペットとなると似たような事件がより発生しやすくなるのではないかと危惧されること、もう一つには人間よりずっと寿命が短いことが死亡保証にまでは結び付かないのかもしれません。
その代わりに、火葬・葬儀費用を補償する特約を設けているペット保険もあります。
柴犬は病気になりやすい?かかりやすい病気は?

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柴犬は病気になりやすい?
柴犬は日本の土着犬であり、長きに渡ってこの地で生きてきたため、洋犬種に比べて“強い”と言われますが、それでも皮膚トラブルや、関節疾患、ホルモン系疾患、老齢性疾患など気をつけたい病気があります。
柴犬がかかりやすい病気①【アレルギー性皮膚炎】
犬のアレルギー性皮膚炎には、食べ物アレルギーやノミアレルギー、接触性アレルギー、アトピー性皮膚炎があります。
犬のアトピー性皮膚炎はハウスダストや花粉などの環境要因、または遺伝的要因によって、慢性的な痒みや炎症が生じる病気です。
皮膚のバリア機能が低下していることが多く、薬や食事、スキンケア、環境改善などによって対処することになりますが、根治はなかなか難しく、治療には根気が必要になります。
この他、柴犬では皮膚の細菌感染である膿皮症(のうひしょう)のような皮膚トラブルにも注意が必要です。

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柴犬がかかりやすい病気②【特発性前庭疾患(とっぱつせいぜんていしっかん)】
犬の前庭疾患とは、体の平衡感覚を保つ三半規管や前庭神経、およびそれにつながる脳幹や小脳などに何らかの異常が生じ、平衡感覚が乱れる病気を言います。
前庭疾患は内耳炎や中耳炎、耳の腫瘍、頭部の外傷などに起因し、三半規管や前庭が障害される末梢性のものと、脳腫瘍や中毒などに起因して脳幹系が障害される中枢性とに分けられます。
特発性とは原因がはっきりわからないことを意味します。

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特発性前庭疾患は老犬に多く発症し、突然首が傾く(斜頸)、眼振、片方向に傾いて歩く、旋回、起立不能、嘔吐などの症状が見られるものの、当の犬の意識ははっきりとしています。
軽度であれば自然に治ることがある一方、再発することもあり、重度であると完全には元には戻らないことがあります。
柴犬がかかりやすい病気③【認知症】
柴犬は高齢になるにつれて認知機能が低下し、見当識障害(例:ドアの開く方向がわからない、狭い場所に入り込んで出られない)、表情の欠如、トイレの失敗、徘徊、昼夜逆転や夜泣き、性格の変化、活動性の低下などの症状が見られることがあります。
国内における高齢犬の行動に関する調査では、認知症に関連する行動が一つ以上見られたのは12歳で53%、13歳で70%、15歳では86%でした。
加齢による視力、聴力、嗅覚の低下がその引き金になることもあるので愛犬の日常の観察は認知症予防には重要です。
現代の医学では認知症を治すことは難しく、進行を緩やかにする、または予防に努めることしかできませんが、治療にはDHAやEPA、ビタミンB6などを含むサプリメントや、食事療法、薬物療法、環境改善などで対処することになります。
【参照元】水越美奈、松本千穂、脇坂真美「高齢犬の行動の変化に対するアンケート調査」(動物臨床医学26[3] 119-125, 2017)
柴犬が病気になった場合の治療費(手術・通院)はどのくらいかかる?

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柴犬の病気や怪我でどのくらいの治療費がかかるのかは、その病気や怪我の程度、治療法、犬の健康状態、治療にかかる期間、動物病院の技術・設備などによって幅があり、一概に費用を示すのは難しいですが、以下に参考例(医療費の一部)を示してみましょう。
柴犬が病気になった場合の治療費【目安】
【項目】 | 【費用の目安】 |
---|---|
乳腺腫瘍全切除 | 2万5,000円~15万円 |
血液検査/採血料 〃 /CBC検査 〃 /生化学検査 | 無料~2,000円 500円~5,000円 2,000円~1万円 |
レントゲン検査(単純撮影) | 2,000円~7,500円 |
生検/細胞診採取料 〃 /細胞診検査料 〃 /組織診内視鏡下 〃 /組織診切除あるいは生検針 | 無料~3,000円 1,000円~1万円 1,000円~4万円 1,000円~1万2,500円 |
全身麻酔 | 3万円~5万円 |
入院料(中型犬/1日) 入院料(ICU) | 2,000円~5,000円 2,000円~7,500円 |
輸液(静脈内) 〃 (皮下) | 3,000円~5,000円 1,000円~3,000円 |
包帯ガーゼ交換 | 500円~2,000円 |
抜糸 | 1,000円〜 |
公益社団法人 日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の 診療料金実態調査及び飼育者意識調査調査結果(平成27年)」より作成
これは乳腺腫瘍の場合を想定していますが、この他、薬代をはじめ必要に応じて治療費がかかります。
癌(がん)の場合は、状況によって数十万円~100万円以上かかることもあります。
ペット保険加入のメリット・デメリットは?

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柴犬のペット保険【加入メリット①】
特に、高額の獣医療費がかかった時、自己負担金が少なくて済むということは何よりのメリットでしょう。
柴犬のペット保険【加入メリット②】
辛い話ですが、中には高額の獣医療費を支払うことが叶わず、必要な治療を断念する、泣く泣く安楽死を選択せざるを得ないというケースも現実にはあります。
このような時、もしペット保険に加入しており、かつ補償対象と合致するならば、より高度な治療を受けさせてあげることができ、結果的に愛犬の命が助かることもあるでしょう。

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柴犬のペット保険【加入メリット③】
ペット保険によっては健康相談やしつけ相談、迷子探しサポートなど付加サービスを受けられるものもあり、それも一つのメリットと言えます。
柴犬のペット保険【加入デメリット①】
ペット保険は毎月の掛け金(保険料)を支払う必要があり、その分の出費があることは言うまでもありません。
基本的にペット保険は一年契約で、掛け捨てタイプ。
そのため、満期になっても支払った掛け金が戻ってくることはありません。

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柴犬のペット保険【加入デメリット②】
犬が加齢するごとに掛け金が高くなるのが一般的で、中にはその上げ幅が大きいペット保険もあり、何年か継続加入しているうちに、予想外に掛け金が高くなってしまうことがあります。
柴犬のペット保険【加入デメリット③】
たとえ治療費がかかる病気があったとしても、それが補償対象外の病気であると補償はしてもらえず、ペット保険を活用することができません。
ペット保険に加入する際には、対象となる病気をしっかり確認しておきましょう。
柴犬のペット保険加入のタイミングや待機期間、補償開始時期は?

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柴犬のペット保険【入るタイミングは?】
愛犬が何らかの病気や怪我で治療中でも、ペット保険に加入できる場合とできない場合とがあります。
それがどんな病気や怪我なのか、そしてどんな病歴があるのかによっても違ってきますし、各ペット保険会社の規定によっても違います。
内容によっては条件付きで加入できる場合もありますが、加入できたとしても、その時点で治療中の医療費については補償対象とはなりません。
つまり、病気や怪我の治療中ではペット保険加入の門は狭くなるというわけです。
また、新規に加入できる年齢に制限が設けられていることがほとんどで、シニア犬向けの保険プランがないペット保険では、制限年齢になるまでの間でなければ新規加入はできないことになります。
したがって、ペット保険に新規加入するならば、治療中の病気や怪我がなく、比較的若い年齢のほうが有利と言えるでしょう。

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柴犬のペット保険【待機期間は?】
ペット保険の多くは、新規加入後、保険契約が開始になると同時に「待機期間(または免責期間)」と呼ばれる一定期間(おおむね1ヶ月程度)を設けています。
この待機期間(免責期間)内に生じた病気は補償対象にはならないのでご注意ください。
なお、癌については待機期間を長く設けている場合があります(60日~120日程度)。
また、怪我に関しては、待機期間中であっても補償になるペット保険もあれば、病気同様に待機期間を設け、補償とはならないペット保険もあります。
一方で、この待機期間を設けておらず、契約後すぐに補償が開始されるタイプのペット保険も存在します。
このように待機期間に関しても各社各様であり、実際の補償に関わる部分なので、重要事項説明書やパンフレットなどをよくご確認ください。

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柴犬のペット保険【補償開始時期は?】
実際に補償が開始される日のことを「補償開始日」「責任開始日」などと言います。
注意したいのは、新規加入の場合、契約をしたからといって、その日から補償が開始されるわけではないということ。
たとえば、保険の申し込みを毎月15日で締め切り、契約が有効となる日を翌月の1日からとしているペット保険があるとします。
この場合、7日に申し込みをしたとしても、契約が有効となるのは翌月の1日からで、さらに待機期間を1ヶ月設けている場合、実質的な補償が開始されるのは申し込み日の翌々月の1日から、つまり、およそ2ヶ月後ということになります。
なお、保険が有効となる日までの間には審査が行なわれ、条件が合わない場合には保険契約ができないこともあります。
柴犬のペット保険加入時の補償対象年齢(犬種)、割合、告知、多頭飼いなどの条件は?

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柴犬のペット保険【補償対象年齢】
ペット保険に新規加入できる年齢は、7歳まで、8歳まで、10歳まで、11歳まで、12歳までなどペット保険会社によって違いがあるので、よく確認してください。
10歳を過ぎても入れるペット保険はあるわけですが、選択肢がより広くなるという意味では、できれば6~7歳頃までに加入するのが有利となります。
柴犬のペット保険【補償対象犬種】
ペット保険では純血種、ミックス犬問わず加入することができますが、掛け金については、小型犬・中型犬・大型犬といったサイズ・体重によって分けられ、大型犬になるほど掛け金が高くなるのが一般的です。
しかし、中にはサイズに加え、その犬種の特質や有病率などを考慮した分類となっているペット保険も存在します。
柴犬の場合は「小型犬」に分類されていることもあれば、「中型犬」に含まれていることもあります。

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柴犬のペット保険【補償対象割合】
ペット保険では、治療費のうちどのくらいを補償してくれるのか、それには3つのタイプがあります。
柴犬のペット保険【補償対象割合】
【補償プラン】 | 【補償内容】 |
---|---|
定率補償 | 実際に支払う治療費のうち70%、50%など一定の割合を補償するタイプ。残りは自己負担となる。 |
定額補償 | 治療費がいくらかかったかに関わらず、あらかじめ定められた一定の額を補償するタイプ。 |
実額補償 | 実際にかかった治療費の全額、つまり100%を補償するタイプ。 |
特に実額補償では一見お得のように思えますが、代わりに掛け金が高い傾向にあることは注意のしどころです。
柴犬のペット保険【告知義務は?】
ペット保険に加入するには、基本的に告知義務が生じます。
内容はそれぞれのペット保険会社によって違いますが、「犬種」「生年月日」「体重」などの他、主に以下のような項目が必要となります。
柴犬の【告知義務】の内容
✔ ワクチン接種の有無とその状況
✔ これまでに罹った病気
✔ 過去3カ月以内に動物病院で受けた治療について
✔ 現在治療中の病気や怪我があるか
これらの回答により、「無条件での保険契約」になるか、「治療歴によっては特定の病気または特定の身体の一部分に対しては補償対象外とされた契約」になるか、はたまた「契約ができない」ということになるのか、保険契約にとってて非常に重要な部分となります。

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万一、嘘の告知をし、それが判明した場合は、受け取れる保険金の額が左右されたり、契約自体が破棄となったりすることがあるので、絶対にしませんように。
柴犬のペット保険【多頭飼いは対象?】
多頭飼いでもペット保険に加入することは可能です。
むしろ、多頭飼いでは2頭目以降が割引となるなど、若干お得になっているペット保険もあります。
また、全頭を保険に加入させるのはお金がかかり過ぎるという場合は、病気しやすい犬、健康リスクがありそうな犬だけを加入させるという考え方もあるので、状況によってご判断ください。
柴犬のペット保険【病気】【手術】【入院・通院】の補償範囲は?夜間診療や限度額は?

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柴犬のペット保険【病気の補償範囲は?】(歯周病・パテラ・先天性心疾患など)
実は、ペット保険で治療費が補償されると言っても、すべての病気が補償されるわけではありません。
ペット保険会社によって違いはありますが、基本的に、「先天性疾患(または加入前に発見されている先天性疾患)」や、すべてまたは一部の「遺伝性疾患、病気にはあたらない」と判断されるものなどは補償対象外となります。
以下に補償対象外となることが多い病気の例を示しますが、A社では補償対象外でも、B社では補償対象となる場合や、その病気が原因で他の病気を発症して治療が必要な時は補償対象となる場合もあるので、詳しくは各ペット保険会社の規約や条件をご確認ください。
【免責事項として補償対象外になることが多い病気・処置の例】
【病気・処置例】 |
---|
歯周病、乳歯遺残、不正咬合、抜歯、予防のための歯石除去など |
眼瞼内反・外反、進行性網膜萎縮症など |
膝蓋骨脱臼、股関節形成不全、肘関節形成不全、レッグ・ペルテス病など |
鼠径(そけい)ヘルニア、臍(さい)ヘルニア、停留睾丸など |
(注:子犬を購入する時に、「生命保証」というサービスがありますが、これはペットショップやブリーダーなど販売者独自のサービスとなり、ペット保険会社の保険商品に付随するものではありません)

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柴犬のペット保険【手術などの補償範囲は?】(去勢・避妊など)
手術費用が補償となるプランであっても、去勢・避妊手術は補償対象とはなりません。
逆に、たとえば本来は補償対象外としている抜歯や歯石除去が、他の病気の治療のために必要で、全身麻酔をかけて行うのであれば手術にあたると判断され、補償対象となる場合もあります。
愛犬に手術が必要で、それが補償してもらえるのかどうかよくわからない時には、加入しているペット保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。
柴犬のペット保険【入院・通院の補償範囲は?】
通院・入院・手術の補償について、一回の手術につき補償可能な入院日数を限定しているペット保険もあれば、退院するまでを一回と数え、年間の回数を設定しているもの、限度額以内であれば保険を利用できる回数に制限を設けていないものなど、ペット保険会社によってまちまちです。

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柴犬のペット保険【ワクチン・予防接種・健康診断は補償範囲?】
ペット保険では、基本的に予防にあたるものや、病気の範疇には入らないとされるもの、代替医療、美容系、出産系、先天性疾患(またはすでに発見されている先天性疾患)、すべてまたは一部の遺伝性疾患などは補償対象外とされるため、狂犬病の予防注射や各種感染症のワクチン、健康診断などの費用は補償されません。
(注:先天性疾患については、補償期間内に初めて診断された場合は補償対象になる場合もあります)
柴犬のペット保険【夜間・救急診療は補償範囲?】
夜間・救急・往診などの治療費も補償されることがありますが、その場合、「夜間」「救急」「往診」であることから加算された治療費の分は補償対象外となり、基本の治療費のみが補償対象となる場合もあります。

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柴犬のペット保険【支払い(年間)限度額・限度回数は?】
各ペット保険には補償可能な限度額や、保険を利用できる限度回数などが設けられているので、よく確認してください。
これらの限度額・回数を超えた分については補償対象にならず、自己負担となってしまいます。
たとえば、
1日分として補償可能な限度額
手術1回あたりの補償限度額
年間にわたる補償限度額
年間にわたる利用できる限度回数
など。
しかし、中には年間の限度額以内であれば、1日の限度額や利用回数を設定していないペット保険も存在します。
また、一定の額に満たない治療費については補償しないという意味の「免責金額」を設けているペット保険と、設けていないペット保険とがあることにも注意が必要です。
柴犬がペット保険に加入する場合の保険料は毎月いくら?保険証はある?

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柴犬のペット保険【保険料は?毎月いくらかかる?】
ペット保険に加入する場合、柴犬ではおおむね以下の掛け金(保険料)がかかります。
これは子犬期~シニア期まで、リーズナブルなプランからやや充実したプランまでを含んだ概算であり、オプション分は含まれていません。
柴犬のペット保険の掛け金【目安】
【月/年】 | 【料金の目安】 |
---|---|
月額 | およそ700円~9,000円 |
年額 | およそ8,000円~10万円 |
柴犬のペット保険【保険証はある?】
ペット保険の中には、人間で言う健康保険証のようなカードが用意されており、それを動物病院の窓口に提出すると、その場で保険清算(窓口清算)ができる仕組みのものもあります。
たいへん便利ではありますが、まだ数が少ないのが現状です。
窓口清算ができない場合は、一旦治療費全額を支払い、保険金請求書や診療明細書などの必要書類をペット保険会社に送付し、後日保険金が振り込まれてくるのが一般的です。
柴犬の子犬・老犬(シニア)はペット保険に加入できる?

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柴犬のペット保険【子犬は加入できる?】
子犬でもペット保険に加入することは可能です。
新規加入できる年齢は生後30日齢から、生後50日齢から、生後2ヶ月齢からなどペット保険によって違いがあります。
柴犬のペット保険【老犬(シニア)は加入できる?】
昨今では老犬(シニア犬)向けの保険プランも登場しました。
しかし、まだ稀(まれ)です。
老犬でペット保険に新規加入するのはなかなかハードルが高いわけですが、継続加入するならば終身補償が可能なペット保険が多いので、なるべく若いうちに加入してシニア期に備えるのも一つの方法です。
ただし、更新の段階で条件が合わなくなると、契約が継続できない場合もあることにはご注意ください。
柴犬がペット保険に入る際の選び方やポイント!

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柴犬【ペット保険の選び方・ポイント①】
ペット保険にはそれぞれ特色や違いがあるので、最初から一つに決めないこと。
細部にわたっていろいろなペット保険を比較検討することをおすすめします。
柴犬のペット保険【選び方・ポイント②】
柴犬で見られがちな遺伝性疾患や、なりやすい病気を把握した上で、それらが補償対象になるのか、ならないのかを確認しましょう。
また、愛犬の年齢ステージで出やすい病気についても併せて確認を。

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柴犬のペット保険【選び方・ポイント③】
保険商品の説明がわかりやすく、知りたい情報がしっかりと記載されているかを見ることもペット保険選びのポイントになります。
以下については必ず確認するようにしましょう。
加入できる年齢や病歴
愛犬の年齢や病歴で加入できるか。
掛け金
年間を通して十分に払える金額か、加齢した時の掛け金はどうか。
限度額(1日、1回、年間)
限度額が設定されている場合、その限度額を超えてしまった分は自己負担になるので、限度額があまりに低いと不安。
利用限度回数
利用回数が設定されている場合、その回数が少ないと不利。
免責金額
免責金額が設定されているかどうか。
更新の度に限度額や利用回数はリセットされるのか
リセットされない場合は、利用するごとに利用枠が少なくなっていくので不利。
補償範囲
補償範囲は広ければ広いほど良い。
補償対象外のもの
病気になっても補償対象外なら保険を使えないので、事前に必ず確認を。
請求の仕方
書面での請求の場合は意外に面倒なもの。事前に請求方法も確認を。
柴犬のペット保険、更新や解約、乗り換え時のトラブル防止や注意点は?

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柴犬のペット保険【更新や解約トラブル防止・注意点!】
継続加入していると一生安心と思いがちですが、中には継続加入できても継続できる年齢に制限を設けていたり、要相談となっていたりするペット保険もあるのでご注意ください。
また、更新時に無条件で更新できるとは限らず、それまでに罹(かか)ってしまった病気があり、その病気によっては条件が付けられて更新となることがある他、条件に合わなくなれば更新不可と判断されることもあります。
これからというシニア期になって保険を継続できないというトラブルもあるので、いつまで継続できるのか、気になる病気に罹(かか)った時には継続できるのか、確認するようにしましょう。
その他、特に掛け金が年払いで途中解約したい場合、返金についてはどう計算されるのか、契約時にあらかじめ確認しておくことも大切でしょう。

Jasmin Wang / PIXTA(ピクスタ)
柴犬のペット保険【乗り換えトラブル防止・注意点!】
ペット保険の乗り換えを考える時、乗り換え先の新規加入できる年齢枠に当てはまるかは必ず確認をしてください。
ペット保険を乗り換えて逆に補償条件が狭くなるようではマイナスになるので、補償範囲や限度額など確認しましょう。
特に、補償対象、補償対象外となるものについては各社で違いもあるので要チェックです。
また、それまでに罹(かか)ったことのある病気は補償対象外になることがあるので、その点も確認を。
なお、それまで終身のペット保険に加入していた場合は、乗り換えることがほんとうにプラスになるのか熟考も必要です。
柴犬のペット保険【まとめ】

ホタル / PIXTA(ピクスタ)
柴犬は病気に強いというイメージがありますが、長寿な分、高齢になってからの病気も心配です。
できるだけ長く入れて、補償範囲も広く、加齢による掛け金の上げ幅も少なめのペット保険が良いのではないでしょうか。
それ以前に、なるべく愛犬の健康を維持できるよう、日々の健康管理を大切にしたいものですね。
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