【獣医師監修】老犬のてんかん発作の原因や理由は?対処・治療法(副作用)、治療費、予防対策は?
老犬でも「てんかん」になることがあります。発作が一過性ではなく、繰り返すものをてんかんと言いますが、それには遺伝的素因が考えられるもの、脳腫瘍や腎不全、甲状腺機能低下症のような病気、外傷、中毒などに起因するものがあります。今回は、老犬のてんかんの原因や症状、治療法や予防対策を解説します。
更新日:
【獣医師】【ドックトレーナー】【トリマー】
ペットスペース&アニマルクリニックまりも 病院長
一般社団法人女性獣医師ネットワーク 代表理事
株式会社WVN代表取締役
【学歴・経歴】
◇1982年:東京生まれ、東京育ち
◇2001年:青山ケンネルスクールトリミング科 卒業
◇2007年:麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
◇2009年:アニマルプラザ ドッグトレーナーズカレッジ 卒業
◇2009年:ペットスペース&アニマルクリニックまりも 開業
◇2011年:女性獣医師ネットワーク設立(2016年一般社団法人化)
◇2017年:株式会社WVN 設立
【資格】
◇獣医師
◇日本ドッグトレーナー協会 ドッグトレーナー A級ライセンス
◇日本アニマルアロマセラピー協会認定 アニマルアロマセラピスト
◇青山ケンネルスクールトリミング B級ライセンス
【所属】
◆一般社団法人 女性獣医師ネットワーク代表理事
【著作物】
「最新版 愛犬の病気百科」愛犬の友編集部
「犬にも人にも優しい飼い方のメソッド 愛犬をケガや病気から守る本」愛犬の友編集部
【ペットへの想い、職業上のペットとのかかわり】
18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。
ペットとその家族のサポートをしたい、的確なアドバイスをしたいという思いから、トリマーとして働きながら獣医師、ドッグトレーナーになりました。
病気の予防、未病ケアに力を入れ、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護師、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。
現在の愛犬は「シーズー」。
看板犬、スタッフ育成のモデル犬として良きパートナーです。
ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、ヨークシャテリアとも暮らしてました。
家族のいない犬の一時預かり、離乳前の子猫を育てるミルクボランティアなどもやってます。
目次
老犬のてんかん【原因・理由】
milestone.tyo_01/ PIXTA(ピクスタ)
老犬のてんかんは、脳の神経細胞の働きに一時的な不具合が生じることが原因で起こります。
【獣医師監修】老犬のお困りごと(愛犬の老化・ケア方法)解消「お役立ち」まとめ記事【20選】
なんだか愛犬に元気がないみたい…と感じたら、それは老化のサインかもしれません。いつでも愛嬌たっぷりで可愛い犬たちですが、実は人間よりも歳をとるのが早い生き物。犬の老化のサインを見逃さず、老後も快適な暮らしが送れるようにしてあげるためには、犬の老化についての知識を身につけておく必要があります。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
私たちの体は神経細胞が電気信号をやり取りすることでいろいろ機能していますが、そのやり取りに障害が起こることで、通常でない体の動きが発作として発現してしまうのです。
人の場合、古くは古代ギリシャのヒポクラテスが遺した物にもてんかんの記述があるそうですが、今もってその治療法に関する研究が続けられています。
【参照元】公益財団法人東京都医学総合研究所「身近な医学研究情報/てんかん」
HIME&HINA/ PIXTA(ピクスタ)
少々紛らわしいのは、痙攣(けいれん)発作が見られたからと言って、すべてがてんかんであるわけではないということ。
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
一過性の発作は「誘発性発作(または反応性発作)」と言い、てんかんとは区別され、その原因となり得るものには代謝のトラブルや心疾患、ストレス、中毒などがあります。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
それに対し、「24時間以上あけて2回以上の非誘発性発作が起きるもの」とされるのがてんかんです。
つまり、てんかんは発作を慢性的に繰り返す状態です。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
HIME&HINA/ PIXTA(ピクスタ)
さらに、てんかんは以下ABの2つ、もしくはCも含めた3つに分類されています。
老犬のてんかん【分類】
てんかんの種類 | 原因 |
---|---|
A:特発性てんかん (真性てんかん/原発性てんかん/一次性てんかん) | 原因は不明だが、遺伝的素因が考えられ、生後半年~5歳に発症することが多い |
B:症候性てんかん (続発性てんかん/二次性てんかん/構造的てんかん) | 脳腫瘍、脳梗塞、水頭症、腎不全、肝不全、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症、インスリノーマ、感染、低血糖、電解質の異常、外傷による脳の損傷、中毒、薬の副作用などに起因して、二次的に発症するもの |
C:潜在性てんかん | 症候性の疑いがあるが、原因がわからないもの |
てんかんは同じ意味を指しながらも専門家によっては違う用語が使われることもあり、混乱を招きがちです。
犬猫のてんかんでは、国際的に共通する指標をつくるべく、2014年に『国際獣医てんかん特別委員会(International Veterinary Epilepsy Task Force / IVETF)』が設立されました。
老犬のてんかん【症状・状態】
老犬のてんかん発作は3段階に分けることができます。
iStock.com/redonion1515
老犬の「てんかん」①【発作前】
落ち着かずにうろうろ徘徊する
【獣医師監修】愛犬が急に認知症に?老犬の「認知症」原因や症状、対策、治療、予防方法は?
老犬でよく見られる「認知症」は単なる老化現象ではなく、加齢にともなう一つの疾患です。現在のところ、残念ながら完治させることはできず、進行を遅らせる努力をするしかありません。何より予防が大切です。そのために知っておきたい犬の認知症の症状や予防、対処方法などについて詳しくご紹介します。
よだれが出る
【獣医師監修】犬のよだれがポタポタ止まらず元気がない。ストレス?原因や病気、対処、予防法は?
犬がよだれを垂らすのは珍しくありません。しかし、普段はよだれをあまり垂らさない犬に見られる「異常に多い」「他にも症状がある」となると気になります。犬がよだれを垂らす原因は何なのか?病気の可能性や対策、予防方法はあるのか?今回は犬のよだれについて詳しく解説します。
吠える(鳴く)
【獣医師監修】老犬の夜鳴き、原因や理由は?鳴きやまない場合の対処法やサプリメントなど予防法!
老犬の介護生活では、「寝たきりの愛犬が鳴き止まない」「夜鳴きを無視できない」など、夜鳴きに頭を悩ませる飼い主さんが多くいます。原因は認知症だけではなく、痛みや不快感などいくつか考えられます。夜泣きの原因や理由を探るとともに、その対処法や予防方法について詳しく解説していきます。
歩き方がおかしい
などの様子が見られることがあります。
老犬の「てんかん」②【発作】
iStock.com/tzahiV
通常のてんかん発作は数秒から2~3分ほどで終わりますが、その間に多量のよだれや尿失禁、脱糞などが見られることも。
てんかん発作は全身性の場合もあれば、体の一部の場合もあります。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
老犬の「てんかん」③【発作後】
てんかん発作が終わってからは、
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
落ち着かない
嗜眠(しみん)
見当識障害
一時的な失明
などの症状が見られることがあります。
老犬の「てんかん」④【発作による分類】
【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)
てんかんは、「全般発作」と「焦点(部分/局所)発作」とに分けられ、それぞれ症状に違いがあります。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
老犬の「てんかん」【発作による分類】
発作の分類 | 症状 |
---|---|
【全般発作】 · 脳全体に異常 · 全身症状 · 多くは意識喪失 | 【痙攣性全般発作】 A:間代性痙攣 四肢をバタバタさせる B:強直性痙攣 全身が突っ張ったように固くこわばる C:強直間代性痙攣 AとBが混ざったもの E:ミオクローヌス 散発的で、よだれや尿失禁、意識喪失はない 【非痙攣性全般発作】 全身の筋肉が脱力 |
【焦点発作】 (部分発作/局所発作) · 脳の片側または一部に異常 · 発作は体の一部で、行動異常が見られることも · 意識がない場合も · 全般発作に移行することも(二次性全般発作) | 【発作例】 ・ 四肢のどれかの脚が痙攣 ・ 顔面痙攣 【行動異常】 ・ 周回行動 ・ 何もない空中を噛み続ける ・ いない虫を追い続ける ・ 一点を凝視し続ける ・ 異常に落ち着かない |
老犬のてんかん【気をつけたい犬種】
iStock.com/flintjackson
てんかんにおける遺伝的背景が確認されている犬種はいくつかあり、以下のような犬種はてんかんリスクがあるとされています。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
ラブラドール・レトリーバー
ゴールデン・レトリーバー
オーストラリアン・シェパード
ボーダー・コリー
ビーグル
白豆 / PIXTA(ピクスタ)
シェットランド・シープドッグ
ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレン
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
スタンダード・プードル
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
また、腎不全や甲状腺機能低下症など症候性てんかんを起こす可能性のある病気を患っている犬は注意が必要です。
【獣医師監修】「犬の慢性腎不全(慢性腎臓病)」 原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の「慢性腎不全(まんせいじんふぜん)」とは、老廃物や毒素を排出する腎臓の機能が徐々に低下していき、体内に蓄積した毒素によってさまざまな症状を示す状態です。腎臓の機能が低下しても、重度に低下するまではほとんど症状を示さず、症状を示した時には腎不全のために有効な治療を行うことができないことも多々あります。
【獣医師監修】「犬の急性腎不全(急性腎臓病・急性腎障害)」 原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の「急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)」とは、老廃物や毒素を排出する機能をもつ腎臓の機能低下によって起こる病気で、急激に体調が悪化します。ここでは急性腎不全について詳しく解説します。
老犬のてんかん【発作の対応方法と後遺症】
老犬の「てんかん」【発作の対応方法】
老犬にてんかんの発作が起こったときは、次のように対応しましょう。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
iStock.com/Rattankun Thongbun
発作中の犬を抑え込まない
ケガしそうな物は片付け、ソファ等から落ちないように
窒息しないよう、犬の口にタオルなど噛ませない
噛まれてケガをしないよう、犬の顔や口の周囲は触らない
発作がどのくらい続くか、時間を測る
発作の様子を携帯電話などで動画に撮る
発作が終わった後は、犬をゆっくり休ませ、様子をよく観察する
老犬の「てんかん」【後遺症】
iStock.com/alexsokolov
以下のような場合は危険な状態なので、すぐに動物病院へ行くようにしてください。
てんかん治療が遅れると、場合によっては認知機能の低下、運動障害など後遺症が残ることもあります。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
てんかん「後遺症」①【てんかん重積】
iStock.com/fstop123
てんかん重積とは、てんかん発作が5分以上続く、または発作が終わっても意識が戻らないうちに新たな発作が出る状態です。
てんかん発作によって筋肉の収縮が繰り返され、体温が上昇して熱中症に近い状態になるのに加え、脳への低酸素状態が続くことで脳へダメージを与える可能性があります。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
てんかん「後遺症」②【群発性発作】
iStock.com/Halfpoint
24時間以内に2回以上のてんかん発作を繰り返す状態を言います。
老犬のてんかん【検査・治療法・治療費】
老犬の「てんかん」【検査】
iStock.com/Andrey_Kuzmin
老犬のてんかんでは、発作を引き起こす原因を調べるために検査が必要になることがあります。
脳の異常を確かめるには、CTやMRI、脳脊髄液検査、脳波検査などが有効だそうですが、特に脳波検査は限られた状況でしか行えず、なかなか難しいようです。
しかし、中には脳の検査をしても異常が見つからないケースもあります。
【獣医師監修】犬の「健康診断」は何歳から必要?愛犬の健康寿命を延ばすために、年1回の健康診断を!
昨今の動物病院は、病気を予防するための場所にもなってきています。愛犬が病気になってから駆け込むのではなく、日頃から飼い主とかかりつけ医が信頼関係を築くことの大切さ、そして愛犬の健康寿命を延ばすための予防医療の大切さを、地域密着型病院の院長である成城こばやし動物病院の小林元郎獣医師に教えていただきました。
老犬の「てんかん」【治療法】
Amaviael / PIXTA(ピクスタ)
老犬のてんかん【治療法】
分類 | 治療法 |
---|---|
特発性 | 発作を抑制するための生涯にわたる投薬治療 |
症候性 | 原因となる病気の治療に加えて上記の治療 |
投薬を開始するタイミングは、てんかん発作がどの程度出ているかなど、犬の状況によって判断されます。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
薬は1種で効くこともあれば、複数の使用で効くこともある他、犬によってはまったく効果が出ない場合もあります。
抗てんかん薬は、途中で勝手に止めると発作が以前より重くなったり、興奮や痙攣(けいれん)、不安傾向などの副作用が出ることもあります。
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】愛犬が薬を警戒して飲まない、イライラ。薬の上手な飲ませ方、ポイントやコツは?
愛犬が「薬を飲まない、飲んでくれない」と苦労している飼い主の方も多いと思います。愛犬にとって薬を飲むことは、感染症予防や治療にとても大切です。ただ、愛犬に薬を飲ませるのはなかなか大変ですよね。今回は、飼い主も愛犬もストレスにならない、上手な薬の飲ませ方やポイント、コツについて解説します。
さらには、死亡することもあるので、薬を中止する時には獣医師の指示に従ってください。
freeangle / PIXTA(ピクスタ)
老犬のてんかん【抗てんかん薬の例】
使われる薬の例 |
---|
フェノバルビタール ゾニサミド 臭化カリウム ジアゼパム クロナゼパム |
【獣医師監修】愛犬が薬を警戒して飲まない、イライラ。薬の上手な飲ませ方、ポイントやコツは?
愛犬が「薬を飲まない、飲んでくれない」と苦労している飼い主の方も多いと思います。愛犬にとって薬を飲むことは、感染症予防や治療にとても大切です。ただ、愛犬に薬を飲ませるのはなかなか大変ですよね。今回は、飼い主も愛犬もストレスにならない、上手な薬の飲ませ方やポイント、コツについて解説します。
iStock.com/CatLane
人では外科手術も行われていますが、犬猫でも手術ができるよう研究が重ねられているようです。
【参照元】長谷川大輔(日本獣医生命科学大学)「ペットの難治性てんかんに対する てんかん外科の導入を目指して」(日本学術振興会、科研費NEWS 2017年度 VOL.4 p17)
参考として、スカルキャップというハーブにはてんかんや痙攣(けいれん)に有功とされる抗痙攣作用があるとされます。
iStock.com/mantinov
また、近年、世界的にも注目されているものにカンナビジオール(CBD)があります。
てんかんや痙攣発作に有功とする報告があり、犬での報告例もありますが、まだエビデンスが十分というわけではなく、現在のところは使用に慎重を期すようです。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
【参照元】藤麻里、伊地知優子、菅野晶子「犬のけいれん発作に対する大麻草由来『カンナビジオール(CBD)』の有用性」
老犬のてんかん【治療費】
freeangle / PIXTA(ピクスタ)
老犬のてんかんの治療費の目安は以下の通りです。
てんかんの症状や動物病院によって治療費は異なるため、かかりつけの獣医師へ相談しましょう。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
老犬のてんかん【治療費の目安】
項目 | 料金幅 |
---|---|
血液検査 | ~5万円 |
尿検査 | ~2万5,000円 |
レントゲン検査 | ~5万円 |
心電図検査 | ~5万円超 |
CT検査 | ~5万円超 |
脳脊髄液 | ~5万円超 |
調剤料(1回) | ~1万2,500円 |
処方箋 | ~1万円 |
【参照元】公益社団法人 日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査(平成27年度)」
老犬のてんかん【予防対策】
iStock.com/hoozone
てんかんを予防するのはなかなか難しいと思いますが、できることがあるとすれば、以下のようなことでしょう。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
老犬の「てんかん予防」①【病気の治療】
症候性てんかんを起こす可能性のある病気をもっている犬では、病気の治療を心がけましょう。
老犬の「てんかん予防」②【ストレスの軽減】
老犬のてんかんでは、ストレスがきっかけになることもあるので、ストレスがなるべくかからないように、心がけましょう。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
老犬の「てんかん予防」③【睡眠】
iStock.com/Tuutikka
睡眠障害がてんかんに影響するとも言われるので、ゆっくり眠れるような環境づくりをしましょう。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
特に、老犬は、気温や気圧、月の満ち欠けに影響されるとも言われます。
季節代わりや台風の時期には注意して、老犬が安眠できるようにしたいものです。
老犬の「てんかん予防」④【中毒】
チョコレートや玉ねぎなど、犬が中毒を起こすものは犬の近くには置かないように気を付けましょう。
【獣医師監修】犬がチョコレートを食べたら死亡する?中毒症状や致死量、応急処置、対処法は?
「犬にチョコレートを与えていけないのは嘘?」嘘ではありません。愛犬にチョコレートは絶対に与えないでください。最悪の場合、命を落とすこともある危険な食べ物です。なぜ、犬にはチョコレートを与えてはだめなのでしょうか?犬にチョコレートを与えてはいけない理由や誤食した場合の中毒症状、致死量、対処法などついて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬が玉ねぎを食べたり舐めたら死亡する?中毒症状や致死量、応急処置、対処法は?
犬が玉ねぎを食べると中毒や貧血を起こし、最悪の場合は死亡することもあります。「少しくらい大丈夫」「玉ねぎが害なんて嘘」という意見もありますが、犬に玉ねぎを食べさせてはいけません。では、なぜ玉ねぎを犬に食べさせてはダメなのでしょうか?犬が玉ねぎを食べてはいけない理由や誤飲した場合の応急処置、対処法を詳しく解説します。
老犬の「てんかん予防」⑤【運動】
iStock.com/Таисья Корчак
人では適度な運動がてんかん発作を抑制し、薬の副作用も出にくくすると言われるので、犬も適度な運動は心がけたほうがいいかもしれません。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
【獣医師監修】愛犬が薬を警戒して飲まない、イライラ。薬の上手な飲ませ方、ポイントやコツは?
愛犬が「薬を飲まない、飲んでくれない」と苦労している飼い主の方も多いと思います。愛犬にとって薬を飲むことは、感染症予防や治療にとても大切です。ただ、愛犬に薬を飲ませるのはなかなか大変ですよね。今回は、飼い主も愛犬もストレスにならない、上手な薬の飲ませ方やポイント、コツについて解説します。
老犬のてんかん【まとめ】
iStock.com/HMVart
犬のてんかんは、生涯にわたって治療が必要になる可能性が高く、しっかり病院へ通うことが大切な病気です。
【獣医師監修】犬のてんかん、発作で突然死する?原因や症状、治療法は?後遺症や治療費、予防法!
犬にも、人間同様にてんかん発作があります。急に愛犬が痙攣(けいれん)し始めると、死亡してしまうのではないかと驚いてしまうかもしれません。犬がてんかんを発症する年齢、発作の症状、かかりやすい犬種はあるのかなど、知識を得ておきましょう。
てんかんの治療には薬がどの程度効いているのか、定期的に血中濃度のチェックもしなければならず、治療には根気も必要になるでしょう。
犬の一生を支えてあげられるのは飼い主さんだけです。
愛犬が幸せな一生を送れるように、犬のてんかんについて正しい知識を身に着けましょう。
【獣医師監修】老犬のお困りごと(愛犬の老化・ケア方法)解消「お役立ち」まとめ記事【20選】
なんだか愛犬に元気がないみたい…と感じたら、それは老化のサインかもしれません。いつでも愛嬌たっぷりで可愛い犬たちですが、実は人間よりも歳をとるのが早い生き物。犬の老化のサインを見逃さず、老後も快適な暮らしが送れるようにしてあげるためには、犬の老化についての知識を身につけておく必要があります。
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】老犬の震え(振戦)の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬は体が震えることも珍しくありません。一口に「震える」と言っても、厳密には「振戦(しんせん/震え)」と「痙攣(けいれん)発作」とに分けることができます。この記事では、主に「振戦」についてについて詳しく解説します。老犬の震えには、心配のないものもあれば、注意が必要な震えもあります。
【獣医師監修】愛犬が薬を警戒して飲まない、イライラ。薬の上手な飲ませ方、ポイントやコツは?
愛犬が「薬を飲まない、飲んでくれない」と苦労している飼い主の方も多いと思います。愛犬にとって薬を飲むことは、感染症予防や治療にとても大切です。ただ、愛犬に薬を飲ませるのはなかなか大変ですよね。今回は、飼い主も愛犬もストレスにならない、上手な薬の飲ませ方やポイント、コツについて解説します。
【獣医師監修】愛犬が急に認知症に?老犬の「認知症」原因や症状、対策、治療、予防方法は?
老犬でよく見られる「認知症」は単なる老化現象ではなく、加齢にともなう一つの疾患です。現在のところ、残念ながら完治させることはできず、進行を遅らせる努力をするしかありません。何より予防が大切です。そのために知っておきたい犬の認知症の症状や予防、対処方法などについて詳しくご紹介します。
【獣医師監修】老犬が夜中に吠える(鳴く・無駄吠え)原因や理由は?対処・治療法(費)予防対策は?
老犬になると吠える(鳴く)ようになる犬もいれば、逆にあまり吠え(鳴く)なくなる犬もいます。ストレス耐性が低下するとともに不安になりやすい老犬では認知症になりやすく、吠える(鳴く)原因にもなります。「要求なのか?」「訴えなのか?」「病気なのか?」老犬が吠える原因や理由、予防対策などについて詳しく解説します。
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