【獣医師監修】老犬の震え(振戦)の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬は体が震えることも珍しくありません。一口に「震える」と言っても、厳密には「振戦(しんせん/震え)」と「痙攣(けいれん)発作」とに分けることができます。この記事では、主に「振戦」についてについて詳しく解説します。老犬の震えには、心配のないものもあれば、注意が必要な震えもあります。
更新日:
【獣医師】【ドックトレーナー】【トリマー】
ペットスペース&アニマルクリニックまりも 病院長
一般社団法人女性獣医師ネットワーク 代表理事
株式会社WVN代表取締役
【学歴・経歴】
◇1982年:東京生まれ、東京育ち
◇2001年:青山ケンネルスクールトリミング科 卒業
◇2007年:麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
◇2009年:アニマルプラザ ドッグトレーナーズカレッジ 卒業
◇2009年:ペットスペース&アニマルクリニックまりも 開業
◇2011年:女性獣医師ネットワーク設立(2016年一般社団法人化)
◇2017年:株式会社WVN 設立
【資格】
◇獣医師
◇日本ドッグトレーナー協会 ドッグトレーナー A級ライセンス
◇日本アニマルアロマセラピー協会認定 アニマルアロマセラピスト
◇青山ケンネルスクールトリミング B級ライセンス
【所属】
◆一般社団法人 女性獣医師ネットワーク代表理事
【著作物】
「最新版 愛犬の病気百科」愛犬の友編集部
「犬にも人にも優しい飼い方のメソッド 愛犬をケガや病気から守る本」愛犬の友編集部
【ペットへの想い、職業上のペットとのかかわり】
18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。
ペットとその家族のサポートをしたい、的確なアドバイスをしたいという思いから、トリマーとして働きながら獣医師、ドッグトレーナーになりました。
病気の予防、未病ケアに力を入れ、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護師、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。
現在の愛犬は「シーズー」。
看板犬、スタッフ育成のモデル犬として良きパートナーです。
ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、ヨークシャテリアとも暮らしてました。
家族のいない犬の一時預かり、離乳前の子猫を育てるミルクボランティアなどもやってます。
目次
老犬の震え(振戦)【原因・理由】
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老犬が急に震えだすと、「どこか具合でも悪いのでは?」と心配になりますよね。
【獣医師監修】老犬のお困りごと(愛犬の老化・ケア方法)解消「お役立ち」まとめ記事【20選】
なんだか愛犬に元気がないみたい…と感じたら、それは老化のサインかもしれません。いつでも愛嬌たっぷりで可愛い犬たちですが、実は人間よりも歳をとるのが早い生き物。犬の老化のサインを見逃さず、老後も快適な暮らしが送れるようにしてあげるためには、犬の老化についての知識を身につけておく必要があります。
そもそも「震える」という時、震えも痙攣(けいれん)も同じようにとらえがちですが、発症機序(メカニズム)に違いがあるため、基本的に「振戦(しんせん/震え)」と「痙攣(発作)」とは区別されます。
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬の痙攣・口から泡を吹いている。この症状から考えられる原因や病気は?
犬が口から泡を吹き、痙攣(けいれん)を起こしているのは、明らかに異常な状態です。すぐに動物病院へ行く必要があるのか?原因は何か?今回は、犬が痙攣(けいれん)を起こしたときや口から泡を吹いているときの原因と考えられる病気について解説します。
痙攣(けいれん)発作は、脳(大脳皮質)の電気的活動に異常が生じて体の一部、または全身に痙攣が起こり、意識障害が出ることもあるのに対して、振戦(しんせん)では多くの場合、意識は保たれています。
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振戦(しんせん)の原因は、「生理的なもの」と「病気に関連するもの」とに大別できますが、医学的には「中枢性のもの」と「末梢性のもの」とに分けることもできるようです。
ここでは老犬に見られがちな振戦の原因を、「生理的なもの」と「病気に関連するもの」に分けて考えてみたいと思います。
【参照元】花島律子「不随意運動の病態生理 振戦の病態生理」
老犬の震え(振戦)【原因】①「生理的なもの」
「生理的なもの」①【寒さや体温調節のため】
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筋肉量が落ち、体温調節もしづらくなった老犬では寒さを感じやすくなります。
また、若い頃ほど運動もしなくなるので、体が温まる機会も減りがちに。
体は寒さを感じると、震えることで熱を産生しようとします。
「生理的なもの」②【筋力の低下】
老犬は筋力が落ちることから、自分の体を支えにくくなり、体(特に後ろ脚)がプルプルと震えることがあります。
「生理的なもの」③【ストレスや不安・恐怖・警戒・興奮】
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老犬はストレス耐性が低くなり、不安も感じやすくなります。
何か気になることがある、ストレスがある、興奮するようなことがある、などによって体が震えることもあるでしょう。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
「生理的なもの」④【疲労や衰弱】
時には、体が疲れ切ることで振戦が見られることもあります。
老犬の震え(振戦)【原因】②「病気に関連するもの」
「病気に関連するもの」①【体の痛み】
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老犬で多いのは関節炎による痛み。
筋力低下も相まって体をうまく支えられずに震えることもあります。
お腹が痛いのにトイレを我慢していて震えることもあるので、日頃から老犬の様子はよく観察しましょう。
【獣医師監修】愛犬がトイレ(排泄)を覚えない?【犬種別】しつけ、トレーニングのポイントやコツ!
愛犬がトイレ(排泄)を覚えずに困っている飼い主さんも多くいると思います。柴犬、トイ・プードル、チワワ、ゴールデン・レトリーバー、フレンチ・ブルドッグなど、犬種によりトイレトレーニングの方法も異なるのでしょうか?ここでは、愛犬のトイレ(排泄)のしつけ方法やトレーニングのポイント、失敗しないコツについて解説します。
【獣医師監修】「犬の股関節形成不全」 原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)とは、股関節の発育がうまくいかず、変形や緩みが生じて、歩き方などがおかしくなる病気です。亜脱臼や脱臼、関節炎なども併発します。多くは遺伝によることが多いので、子犬の時からの観察や体重管理が大切です。
「病気に関連するもの」②【疾患の症状】
小脳や神経の問題、電解質の異常といった代謝性の問題など、何らかの病気の症状として振戦(しんせん)が見られることもあります。
「病気に関連するもの」③【薬の副作用や中毒】
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犬の認知症の薬として使用されるジアゼパムのような薬剤でも、副作用として振戦が見られることがあります。
【獣医師監修】愛犬が急に認知症に?老犬の「認知症」原因や症状、対策、治療、予防方法は?
老犬でよく見られる「認知症」は単なる老化現象ではなく、加齢にともなう一つの疾患です。現在のところ、残念ながら完治させることはできず、進行を遅らせる努力をするしかありません。何より予防が大切です。そのために知っておきたい犬の認知症の症状や予防、対処方法などについて詳しくご紹介します。
【獣医師監修】愛犬が薬を警戒して飲まない、イライラ。薬の上手な飲ませ方、ポイントやコツは?
愛犬が「薬を飲まない、飲んでくれない」と苦労している飼い主の方も多いと思います。愛犬にとって薬を飲むことは、感染症予防や治療にとても大切です。ただ、愛犬に薬を飲ませるのはなかなか大変ですよね。今回は、飼い主も愛犬もストレスにならない、上手な薬の飲ませ方やポイント、コツについて解説します。
副作用が気になったときは、すぐに獣医師へ相談しましょう。
「病気に関連するもの」④【発熱】
たとえば、老犬で見られがちな感染症や膵炎などでは熱が出ることがあります。
発熱によって体が震えることもあるでしょう。
老犬の震え(振戦)【症状・状態】
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老犬の振戦(しんせん)は、脚や頭部など体の一部、または全身が不随意運動(自分の意思とは関係ない動き)によって筋肉の収縮と弛緩(しかん)を繰り返し、リズム性をもって小刻みにプルプル震えたり、時にはゆらゆら揺れているように見えたりすることもあります。
場合によっては震えが徐々に激しくなったり、歩き方がぎこちなくなったりする他、歩けないほど震える、立てないということも。
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また、安静時には震えが出ず、何か動作をすると震えが出る、逆に安静時に震えが出るということもありますし、何かをしようとしてその目標物に近づくほど震えがひどくなる場合もあります。
原因によっては、振戦とともに下痢や嘔吐、食欲不振などの症状が見られるます。
【獣医師監修】老犬の下痢が止まらない(繰り返す)原因や理由は?食事や対処法・予防対策!
老犬での下痢は珍しくありませんが、体力や免疫力が低下しているだけに心配にもなりますよね。ストレスや冷えから下痢になることもあれば、重大な病気が隠れていることもあります。下痢になりやすい傾向にある犬や、動物病院を受診する目安も含めて、老犬の下痢について詳しく解説します。
【獣医師監修】老犬が吐く、嘔吐を繰り返す原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬が吐く時、一過性で心配のないものもあれば、腎不全や膵炎(すいえん)、突然に発症する前庭疾患など気をつけたい病気の場合もあります。老犬はちょっとしたことで体調を崩しやすく、また、病気の進行も早いと言われるので、嘔吐についても原因や症状など基本情報を知っておきましょう。
【獣医師監修】犬の食欲不振・犬が食べない。考えられる原因や対処方法は?
「食欲不振」「嘔吐」「下痢」は、飼い主がすぐに気づいてあげられる愛犬からの3大「不調サイン」と言われています。食欲がない状態を見過ごさずに、適切に対処することが大切です。
振戦(しんせん)が病気に起因している場合は、病気自体はそれほど重度ではないのに震えは大きい、またはその逆もあり得ます。
老犬の震え(振戦)【考えられる病気は?】
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振戦(しんせん)が病気の症状として見られる場合、以下のような例があります。
老犬の震え(振戦)で考えられる病気
【病名】 | |
---|---|
振戦で考えられる病気① | 低血糖 |
振戦で考えられる病気② | 甲状腺機能低下症 |
振戦で考えられる病気③ | 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群) |
振戦で考えられる病気④ | 糖尿病 |
振戦で考えられる病気⑤ | インスリノーマ |
振戦で考えられる病気⑥ | 低カルシウム血症 |
振戦で考えられる病気⑦ | 高カリウム血症 |
振戦で考えられる病気⑧ | 小脳の疾患 |
振戦で考えられる病気⑨ | 大脳の脳梗塞 |
振戦で考えられる病気⑩ | 中毒 |
振戦で考えられる病気⑪ | 重症筋無力症 |
振戦で考えられる病気⑫ | 特発性ステロイド反応性振戦症候群 |
振戦で考えられる病気①【低血糖】
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糖尿病の治療に使われるインスリンの過剰投与や、インスリノーマ、副腎皮質機能低下症(アジソン病)などによって「低血糖」に陥り、振戦が起こることがあります。
振戦のほかにも
ふらつき
運動失調
体のこわばり
痙攣(けいれん)発作
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
元気がない
などの症状も現れる可能性があります。
振戦で考えられる病気②【甲状腺機能低下症】
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「甲状腺機能低下症」は、体の代謝に大事な働きをする甲状腺ホルモンの分泌量が低下することで、
元気がない
ぼんやりしている
嗜眠(しみん/意識障害の一つで眠り続ける)
運動失調
脱毛
などの症状が見られます。
振戦で考えられる病気③【副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)】
iStock.com/stonena7
「副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)」は、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることから
元気がない
動きが鈍い
嗜眠(しみん/意識障害の一つで眠り続ける)
食欲低下
【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬の食欲不振・犬が食べない。考えられる原因や対処方法は?
「食欲不振」「嘔吐」「下痢」は、飼い主がすぐに気づいてあげられる愛犬からの3大「不調サイン」と言われています。食欲がない状態を見過ごさずに、適切に対処することが大切です。
お腹が膨らむ
左右対称性の脱毛
皮膚の色素沈着
などが見られます。
振戦で考えられる病気④【糖尿病】
iStock.com/Chalabala
「糖尿病」は、体内のインスリンがうまく働かず、血中のブドウ糖濃度が高くなり、
多飲多尿
【獣医師監修】犬の多飲多尿。この症状から考えられる原因や病気は?
生命の維持に不可欠な水。けれども、犬が水をいつもより飲み過ぎている場合は、病気の兆候ということも考えられます。水をたくさん飲むと同時に、尿の色が薄くなり、尿の量も増え、何度もトイレへ行って排尿している時は、とくに注意。そんな犬の多飲多尿について、その原因や症状などを詳しく紐解きます。
不活発
食欲低下
【獣医師監修】犬の食欲不振・犬が食べない。考えられる原因や対処方法は?
「食欲不振」「嘔吐」「下痢」は、飼い主がすぐに気づいてあげられる愛犬からの3大「不調サイン」と言われています。食欲がない状態を見過ごさずに、適切に対処することが大切です。
【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
嗜眠(しみん/意識障害の一つで眠り続ける)
嗜眠
などの症状が見られます。
振戦で考えられる病気⑤【インスリノーマ】
iStock.com/alvarez
「インスリノーマ」は、脾臓のβ細胞の過形成および腫瘍により、体内でインスリンが過剰に産生され、低血糖になりやすい病気です。
犬では多くが悪性の腫瘍とされており、
ふらつきや運動失調
元気がない
ぼんやりしている
痙攣(けいれん)発作
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
などの症状もあります。
振戦で考えられる病気⑥【低カルシウム血症】
iStock.com/MarieDolphin
血液中のカルシウムは骨や歯の維持に大切なだけでなく、神経の働きや筋肉の収縮にも作用します。
カルシウムの血中濃度が低下することで、振戦(しんせん)のほか
運動失調
脚のこわばり
などが見られることがあります。
振戦で考えられる病気⑦【高カリウム血症】
iStock.com/VioletaStoimenova
高カリウム血症は、腎臓からのカリウム排泄能力が低下するなどして、血中のカリウム濃度が高くなり、
脚の筋力低下
不整脈
などを招きます。
振戦で考えられる病気⑧【小脳の疾患】
iStock.com/redonion1515
小脳は体がスムーズな動きをするのに重要な働きをしている器官。
小脳の変性・異常などにより、振戦とともに
ふらつき
運動失調
などが見られます。
振戦で考えられる病気⑨【大脳の脳梗塞】
iStock.com/Gabi Uhrova
大脳で脳梗塞が起こった場合、振戦のほか
回転するように歩く
体の片側の麻痺
嗅覚麻痺
などの症状が見られます。
振戦で考えられる病気⑩【中毒】
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犬がチョコレートやカフェイン、キシリトールなどを口にしてしまうことで、
中毒を起こし、振戦やふらつき、
【獣医師監修】犬がチョコレートを食べたら死亡する?中毒症状や致死量、応急処置、対処法は?
「犬にチョコレートを与えていけないのは嘘?」嘘ではありません。愛犬にチョコレートは絶対に与えないでください。最悪の場合、命を落とすこともある危険な食べ物です。なぜ、犬にはチョコレートを与えてはだめなのでしょうか?犬にチョコレートを与えてはいけない理由や誤食した場合の中毒症状、致死量、対処法などついて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬がキシリトール(ガム)を食べたら死亡する?中毒症状や致死量、応急処置、対処法は?
犬がキシリトールを食べてはいけません。これは嘘やデマではなく、キシリトールによって犬は低血糖や肝不全を起こし、命に関わることもあるためです。キシリトールは食品や歯磨き粉、化粧品にも使われる人間にとって身近な存在。それだけに注意が必要です。キシリトールがダメな理由、誤飲した時の対処方法などについて詳しく解説します。
痙攣
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
嘔吐
【獣医師監修】老犬が吐く、嘔吐を繰り返す原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬が吐く時、一過性で心配のないものもあれば、腎不全や膵炎(すいえん)、突然に発症する前庭疾患など気をつけたい病気の場合もあります。老犬はちょっとしたことで体調を崩しやすく、また、病気の進行も早いと言われるので、嘔吐についても原因や症状など基本情報を知っておきましょう。
下痢
【獣医師監修】老犬の下痢が止まらない(繰り返す)原因や理由は?食事や対処法・予防対策!
老犬での下痢は珍しくありませんが、体力や免疫力が低下しているだけに心配にもなりますよね。ストレスや冷えから下痢になることもあれば、重大な病気が隠れていることもあります。下痢になりやすい傾向にある犬や、動物病院を受診する目安も含めて、老犬の下痢について詳しく解説します。
などの症状が見られることがあります。
振戦で考えられる病気⑪【重症筋無力症】
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重症筋無力症は、神経からの信号が筋肉にうまく伝わらず、
自分の体を支えにくい
疲れやすい
などの症状が見られます。
振戦で考えられる病気⑫【特発性ステロイド反応性振戦症候群】
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特発性ステロイド反応性振戦症候群(ホワイト・ドッグ・シェイカー・シンドローム/特発性小脳炎)は、原因が不明の病気です。
当初は白い犬に発症するとされていましたが、他犬種でも見られます。
症状は、
体全体の振戦
歩行困難
痙攣(けいれん)発作
【獣医師監修】老犬の痙攣(けいれん)発作の原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬で時折見られる痙攣(けいれん)。一般的には「痙攣(けいれん)発作」と言われることもありますが、実は、定義も解釈も難しい部分があるのが痙攣です。今回はわかりやすく、痙攣の原因や理由、対処法、治療法、治療費、予防対策などについて詳しく解説します。
など、若い時期に発症することが多いと言われています。
老犬の震え(振戦)【気をつけたい犬】
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老犬の震え、振戦(しんせん)はどんな犬であっても起こる可能性はありますが、特に以下のような犬は気をつけてあげたいものです。
老犬の震えに気をつけたい犬①【小型犬】
チワワやヨークシャー・テリアのような小型犬は、体表面積が小さいため、大型犬よりも体内の熱の発散には有利ですが、熱の保持には不利な分、寒さを感じやすくなります。
室温や気温には気を付け、老犬が寒さで震えていないか注意しましょう。
老犬の震えに気をつけたい犬②【筋肉量の落ちた老犬】
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筋肉には熱を産生する作用もあるので、筋肉量が低下すると寒さを感じやすくなります。
筋肉が落ちてしまった中期~後期の老犬は寒さが原因で震えないよう、注意したいものです。
老犬の震えに気をつけたい犬③【ストレス】
もともとストレスに弱い犬では、加齢によってさらにストレス耐性が低くなる可能性もあります。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
老犬の震えに気をつけたい犬④【関節疾患】
iStock.com/undefined undefined
関節疾患のある犬は、加齢によって関節疾患が悪化する可能性もあります。
関節疾患は震えの原因にもなるので、気になる場合は獣医師へ相談しましょう。
【獣医師監修】「犬の股関節形成不全」 原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)とは、股関節の発育がうまくいかず、変形や緩みが生じて、歩き方などがおかしくなる病気です。亜脱臼や脱臼、関節炎なども併発します。多くは遺伝によることが多いので、子犬の時からの観察や体重管理が大切です。
老犬の震えに気をつけたい犬⑤【疾患がある犬】
副腎皮質機能低下症やインスリノーマなどの疾患がある犬は、病気の進行によっては振戦が出る可能性もあります。
老犬の震え(振戦)【治療法・治療費】
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老犬の震え、振戦が生理的でごく自然な反応である場合は、基本的に特別な治療は必要としません。
一方、治療が必要なケースでは、振戦を起こしている原因に対する治療を行うことになります。
言ってみれば、振戦(しんせん)は痛みや痒(かゆ)みと同じ。
その症状を止めただけでは、治るものも治りません。
そのため、血液検査や血液化学検査、尿検査、電解質の検査など種々の検査が必要になることがあります。
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たとえば、血液化学検査によってグルコースの値が低ければ低血糖、カルシウムが低いと低カルシウム血症などの可能性を探ることができ、レントゲンやCT、MRIなどでは脊髄や椎骨などの異常が見つかることもあります。
その場合には、さらに脊髄液の検査が必要になるかもかもしれません。
また、神経系疾患に起因するのであれば、手術が必要になる可能性も考えられます。
老犬の震え(振戦)に処方される薬の例
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フェノバルビタール
ジアゼパム
ゾニサミド
ケプラ
シュウ酸カリウム
ガバベンチン
レベチラセタム
老犬の震え(振戦)で行う検査の例
【振戦に関連する検査の料金目安】
【項目】 | 【料金目安】 |
---|---|
血液検査 | ~5万円 |
尿検査 | ~2万5,000円 |
レントゲン検査 | ~5万円 |
CT検査 | ~5万円超 |
脳脊髄液検査 | ~5万円超 |
調剤料 | ~1万2,500円 |
処方箋 | ~1万円 |
【参照元】公益社団法人 日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)」
老犬の震え(振戦)【予防・対策】
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老犬の振戦(しんせん)を予防するには、以下のようなことを心がけましょう。
「老犬の震え(振戦)」予防・対策①【体温調整】
老犬の振戦(振戦)、震えには寒さ・冷え対策が大事です。
老犬は体温調節がしづらくなっているので、部屋や寝場所を暖かくし、寒がるようなら洋服を着せるようにしましょう。
また、寝たきりの犬では血流が悪くなり、体の末端(足先)が冷えやすくなるので、靴下を履かせるのもよいでしょう。
【獣医師監修】老犬が寝たきりになったらどうする?原因や理由、対処、注意点やポイント、予防法!
犬の寿命も延び、寝たきりとなって介護が必要になるケースも珍しくありません。愛犬の健康寿命を延ばし、元気に天寿を全うする“ピンピンコロリ”が理想ですが、なかなか難しいのも現実です。ここでは、犬が寝たきりになった場合の原因や理由、対処法、注意点などについて詳しく解説します。
「老犬の震え(振戦)」予防・対策②【筋肉】
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筋肉には熱を作り出す作用もあります。
体温維持のためにも、適度な散歩や運動、寝たきりの犬ではなるべく起きている姿勢を保てる時間を設けるなどして筋力維持に努めましょう。
【獣医師監修】老犬が寝たきりになったらどうする?原因や理由、対処、注意点やポイント、予防法!
犬の寿命も延び、寝たきりとなって介護が必要になるケースも珍しくありません。愛犬の健康寿命を延ばし、元気に天寿を全うする“ピンピンコロリ”が理想ですが、なかなか難しいのも現実です。ここでは、犬が寝たきりになった場合の原因や理由、対処法、注意点などについて詳しく解説します。
筋肉をつくるには良質なタンパク質の摂取も必要です。
「老犬の震え(振戦)」予防・対策③【関節炎】
老犬は関節炎をもっている犬が多いので、筋力維持に加え、痛みの緩和のためにも、可能な範囲で軽いエクササイズやマッサージなどを取り入れてください。
【獣医師監修】犬のマッサージで痛み・コリを解消し免疫力アップ!お腹・首・足、部位ごとのやり方は?
愛犬とのスキンシップタイムには、マッサージやストレッチをしながら愛犬の健康を促進してあげるのがおすすめです。犬のマッサージ(ドッグマッサージ)のやり方と秘訣を学びましょう。飼い主さんも愛犬も、極上のリラックスタイムを!
また、古靴下や筒状に縫った古タオル(燃えにくい素材のもの)の中に小豆を入れ、レンジで1~2分温めると簡易カイロになります。
脚の関節や腰、首など気になる箇所に乗せて、保温と痛み軽減に使うのもおすすめです。
ただし、火傷(やけど)には注意してください。
「老犬の震え(振戦)」予防・対策④【ストレス】
iStock.com/Таисья Корчак
回避できるストレスは回避を。
疾患によっては、ストレスがきっかけで振戦が出たり、ひどくなったりすることもあるので、愛犬にはなるべくストレスを感じさせないようにしましょう。
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
「老犬の震え(振戦)」予防・対策⑤【病気】
「甲状腺機能低下症」が原因の寒さや「インスリノーマ」「副腎皮質機能低下症」で陥る低血糖では老犬に震え(振戦)が出ることがあります。
愛犬に何らかの病気があるならば、治療に努めるとともに、どんな症状が出やすいかなどの知識を得ておきましょう。
「老犬の震え(振戦)」予防・対策⑥【健康診断】
iStock.com/K_Thalhofer
老犬は病気の進行も早いと言われるので、半年に1回程度は健康診断をおすすめします。
【獣医師監修】犬の「健康診断」は何歳から必要?愛犬の健康寿命を延ばすために、年1回の健康診断を!
昨今の動物病院は、病気を予防するための場所にもなってきています。愛犬が病気になってから駆け込むのではなく、日頃から飼い主とかかりつけ医が信頼関係を築くことの大切さ、そして愛犬の健康寿命を延ばすための予防医療の大切さを、地域密着型病院の院長である成城こばやし動物病院の小林元郎獣医師に教えていただきました。
老犬の震え(振戦)【まとめ】
iStock.com/Irina Shpiller
老犬の震え、振戦は突然見られることが多いので慌ててしまうこともありますが、状況を観察することは大切です。
「寒くないか?」「体力が落ちていないか?」「何か変わったものを食べなかったか?」「最近変わったことはなかったか?」「痛みはないか?」など、愛犬をよく観察します。
iStock.com/ThamKC
振戦が続くのならば、
どんな状況の時に出るのか?
その時の犬の様子はどうか?
震え方はどうか?
他に気になることはないか?
などチェックして、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
なお、嘔吐や下痢、発熱、呼吸困難、震えが止まらない、嗜眠などの症状が併せて見られる場合は、早めに動物病院に行くことをお勧めします。
【参照元】
・群馬大学「体が震える原因を解明」
・鳥取大学農学部獣医学科 今川智敬「犬にもある脳梗塞」
・江畑健二et al.「全身性振戦症候群の犬の1例」
・日本獣医病理学専門家協会「No.1014イヌの小脳/日本大学」
・Catherine Barnette, DVM, VCA「Shaker Syndrome in Dogs」
【獣医師監修】老犬のお困りごと(愛犬の老化・ケア方法)解消「お役立ち」まとめ記事【20選】
なんだか愛犬に元気がないみたい…と感じたら、それは老化のサインかもしれません。いつでも愛嬌たっぷりで可愛い犬たちですが、実は人間よりも歳をとるのが早い生き物。犬の老化のサインを見逃さず、老後も快適な暮らしが送れるようにしてあげるためには、犬の老化についての知識を身につけておく必要があります。
【獣医師監修】老犬が吐く、嘔吐を繰り返す原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬が吐く時、一過性で心配のないものもあれば、腎不全や膵炎(すいえん)、突然に発症する前庭疾患など気をつけたい病気の場合もあります。老犬はちょっとしたことで体調を崩しやすく、また、病気の進行も早いと言われるので、嘔吐についても原因や症状など基本情報を知っておきましょう。
【獣医師監修】老犬の下痢が止まらない(繰り返す)原因や理由は?食事や対処法・予防対策!
老犬での下痢は珍しくありませんが、体力や免疫力が低下しているだけに心配にもなりますよね。ストレスや冷えから下痢になることもあれば、重大な病気が隠れていることもあります。下痢になりやすい傾向にある犬や、動物病院を受診する目安も含めて、老犬の下痢について詳しく解説します。
【獣医師監修】犬の呼吸が早い・荒い・苦しそう・息切れしている。この症状から考えられる原因や病気は?
犬の呼吸がハアハアと荒く苦しそうだったり、息切れしていたりすると、飼い主は心配でたまらないですよね。犬の呼吸が早い、苦しそうといった症状は、どんなことから起こるのでしょうか。
【獣医師監修】犬の頭(体全体)が震えている。考えられる原因や症状、主な病気は?
犬の頭が震えている時は、頭だけでなく体全体が震えていることが多くあります。なぜ犬の頭や体が震えているのか、飼い主としては心配になると思います。ここでは、犬が震える原因や考えられる主な病気について解説します。
【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
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