【獣医師監修】犬がそら豆(生)を食べても大丈夫?皮や鞘は?メリットや注意点、適量は?

初夏から出回る「そら豆」。ビールのお供に最高ですよね。 人間が大好きなそら豆ですが、愛犬にもそら豆を与えても大丈夫なのでしょうか?ここでは、愛犬にそら豆を与える際のメリットや栄養素、注意点、適量などについて解説します。

先生にお聞きしました
徳本 一義 先生
ペット栄養学会理事。小動物の臨床栄養学に関するスペシャリスト。
獣医師 MBA(経営学修士)

ヘリックス株式会社 代表取締役社長

【資格】
獣医師

【所属】
ペット栄養学会 理事
一般社団法人ペットフード協会 新資格検定制度実行委員会 委員長
日本獣医生命科学大学 非常勤講師
帝京科学大学 非常勤講師
など

大学卒業後、小動物臨床に従事。

その後、ペットフードメーカーに入社し、小動物臨床栄養学に関する研究、情報発信を中心とした活動を行う。

現在は、獣医療・教育関連のコンサルタントとしての活動。ペットの栄養に関する団体の要職を務める。

自宅で9頭の猫と暮らす愛猫家。
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犬がそら豆を食べても大丈夫!(※ただし、加熱する)

犬がそら豆を食べても大丈夫!(※ただし、加熱する)

K321/ Shutterstock.com

犬がそら豆を食べても大丈夫です。

ただし、生のそら豆は犬にとって消化が悪いので、加熱したものをあげるようにしましょう。

そら豆入りの手作りごはんを作る場合は、茹でたり蒸したりして加熱調理をしてください。

犬がそら豆を食べるメリット!

メリット①「カリウムで体内の余分な塩分を排出」

メリット①「カリウムで体内の余分な塩分を排出」

Sigma_S / PIXTA(ピクスタ)

そら豆には、カラダの中に摂りすぎた塩分を外に排出し、血圧を下げる働きをするカリウムが含まれています。

ただし、カリウムは腎臓病には摂取制限がかかる場合があります。

心配がある場合は、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。

メリット②「リンとカルシウム、マグネシウムで骨の健康をサポート」

メリット②「リンとカルシウム、マグネシウムで骨の健康をサポート」

kei / PIXTA(ピクスタ)

骨や歯を構成する重要なミネラルに、カルシウム、リン、マグネシウムがあります。

これらが欠乏すると、骨の成長が滞ったり、骨や歯の健康状態が悪くなったり、骨折しやすくなったりします。

そら豆には、それらのミネラルが豊富に含まれているので、愛犬の骨や歯の健康を保つのに役立ちます。

メリット③「たんぱく質で健康なカラダをキープ」

メリット③「たんぱく質で健康なカラダをキープ」

seiko / PIXTA(ピクスタ)

そら豆には、植物性たんぱく質が豊富に含まれています。

たんぱく質は、犬の筋肉や骨、皮膚、血液、内臓など、犬のカラダを健康に保つのに絶対に必要な栄養素。

総合栄養食のペットフードを主食にしていれば、たんぱく質不足に陥ることはありませんが、「手作りごはん」を食べさせる場合は、そら豆はタンパク源として使える食材のひとつです。

犬に与えるそら豆の主な栄養素!

hanabiyori/ Shutterstock.com

-そらまめ/未熟豆/茹で
エネルギー112kcal
水分71.3g
たんぱく質10.5g
脂質0.2g

【参照元】文部科学省「食品成分データベース」

そら豆【豆知識①】「未熟豆」とは?

上の表に「そらまめ/未熟豆」と書いてありますね。「未熟豆?」と思われた方もいるでしょう。

実は、私たちが食べている緑色が鮮やかな豆は、そら豆が完熟する前の未成熟な状態なのです。

完熟した豆は実が固くなり、煮豆などの加工品として使用されます。

大粒のそら豆をふっくら甘く煮た「おたふく豆」がそれにあたります。

また、中国料理で使われる調味料のひとつ、豆板醤(とうばんじゃん)の原料にもなります。

ちなみに、鞘(さや)から出したそら豆には、「お歯黒」とよばれる爪のような部分があります。

その爪の色が薄いものほど若々しく、みずみずしい味わいが楽しめます。

爪が黒くなるほど熟した証拠で、実が引き締まって味が濃くなります。

そら豆【豆知識②】そら豆と「花豆」は同じ?

「おたふく豆」のように、熟した豆を煮て食べるものに花豆があります。

形が似ていることから、そら豆と花豆を同じものだと思っている人もいるかもしれませんが、まったく違うものです。

花豆はインゲン豆の一種で、そら豆のように未成熟の豆を食べることはありません。

犬にそら豆を与える際の注意点は?

注意点①「生は消化不良を起こす」

注意点①「生は消化不良を起こす」

Kimi / PIXTA(ピクスタ)

そら豆には炭水化物も多く含まれています。

その量は、たんぱく質の約1.5倍。炭水化物は、体内で消化されてエネルギーになるもので、健康を維持するのになくてはならない重要な栄養素のひとつです。

炭水化物は、動物が消化できるデンプンと、消化できない食物繊維に分けられます。

デンプンは、熱が加わってアルファ化されないと消化・吸収がされにくい特徴があります。

そのため、加熱していないそら豆は、消化不良を起こし、下痢などの原因になりかねないので、茹でたり蒸したりしてからあげましょう。

注意点②「腎臓に負担がかかる」

注意点②「腎臓に負担がかかる」

YAMATO / PIXTA(ピクスタ)

リンの摂り過ぎは、腎臓に負担がかかるので、腎臓病の心配がある子には与える量に注意が必要です。

注意点③「外側の厚い鞘(さや)は消化に悪い」

注意点③「外側の厚い鞘(さや)は消化に悪い」

本気のくまにゃん / PIXTA(ピクスタ)

外側の厚い鞘(さや)は消化に悪いので、愛犬の口に入らないところに捨てるように注意しましょう。

また、外側の熱い鞘から取り出したそら豆は、爪の部分を取って皮から実を取り出して、ざっくり刻んで主食に混ぜるかトッピング。

新鮮なそら豆なら、皮も柔らかく、食物繊維も含まれているので、皮付きのまま刻んであげても大丈夫です。

犬にそら豆を与える場合の適量は?(※茹でたもの)

犬にそら豆を与える場合の適量は?(※茹でたもの)

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

犬にそら豆をあげる際は、以下の量を目安にしてください。

なお、適正体重を上回っている場合は、現体重ではなく、適正体重に基づいた摂取可能量をあげましょう。

犬のサイズ(体重目安)1日あたりの摂取可能目安量
超小型(2kg程度)34g(6粒 )
小型(3~5kg程度)46~67g(10〜15粒)
中型(6~15kg程度)77~153g(18〜36粒 )
大型(20~30kg程度)189~256g(45〜60粒 )

上表で紹介している分量は、一見してわかるように、人間がそら豆を食べる量より、ずっと多い分量になっています。

それは、1日のカロリー摂取量の2割をそら豆に変えて計算しているからです。

実際には、飼い主がおつまみで食べているそら豆を少し分けしてあげるケースが多いと思います。

一度に数粒あげる程度なら、人間が食べる塩ゆでしたものや、醤油などで味付けしてあるものでも、とくに心配はありません。

ここで紹介する犬がそら豆を食べる時の目安量は、主食に総合栄養食のドッグフードを食べている場合のトッピングやおやつとして算出しています。

トッピングやおやつで食べる量は、1日の摂取カロリーの2割以下に抑え、その分ドッグフードの量も減らしてください。

なお、手作りでフードを作る場合は、別途、栄養バランスや与える量の計算が必要です。

犬に与える「そら豆」まとめ

犬に与える「そら豆」まとめ

2shrimpS/ Shutterstock.com

夏の訪れを感じさせる、そら豆。

愛犬と一緒に旬の味覚を楽しむのも、楽しい時間になりそうですね。

ただし、そら豆の与えすぎには注意しましょう!

愛犬の健康を守ることができるのは飼い主だけです。

正しい知識を持って、愛犬と健康な生活を送りましょう。

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