こわもての番犬?実は穏やかなブルマスティフの性格と飼い方

ブルマスティフは、そのこわもてな顔立ちから凶暴だと思われがちですが、実は穏やかな性格の持ち主で、家庭犬として飼育されている犬種です。とはいえ、家庭犬として飼うには、性格や特徴をしっかりと理解しなければなりません。ブルマスティフの正しい基礎知識を知り、楽しい“ブルマスティフ・ライフ”を送りましょう。

ブルマスティフの特徴

ブルマスティフは、ブルドッグのような顔立ちが特徴。眉間にしわを寄せ、口はへの字型で、少し顎を突き出したようなユーモラスな表情です。体は、全体に力強い体付きで、マスティフ似。前脚はまっすぐに伸びて後脚の太腿は筋肉質で力強く走るのに適しており、耳は垂れ耳で、尾は太く垂れています。

体の皮膚はややたるみがあり、引っ張ると伸びます。眉間のしわは、皮膚のたるみが原因です。たるみには、外敵から攻撃された際にけがを防ぐ役割があります。

犬種の定義としては被毛はダブルコートの短毛で、毛色はフォーン、ブリンドル、フォーンなどの単色。マズルはブラックでなければいけません。幅広の胸に白斑(はくはん)が入るのはOKですが、他の部位に白斑が入るのは好ましくないとされています。

ブルマスティフの歴史

ブルマスティフは、イギリスが原産です。1860年代に「オールド・イングリッシュ・ブルドッグ」と「イングリッシュ・マスティフ」を交配して、誕生しました。この当時は交雑種として扱われており、犬種としては確立していなかったため、数が増えることはなかったそうです。

1920年代になると、純血種をつくり、飼育数を増やすことが試みられます。まず「オールド・イングリッシュ・ブルドッグ」と「イングリッシュ・マスティフ」を交配させたハーフ犬をつくり、再度「イングリッシュ・マスティフ」と交配させ、固定繁殖させました(「戻し交配」と呼ばれます)。こうして、マスティフの特性を強めに持たせたブルマスティフが誕生したのです。

ブルマスティフには、農場などへの不審者を取り押さえる「ガード・ドッグ」の役割が与えられました。強靭な顎の強さを持っているため、一度かみついたら主人が来るまでは絶対に離さず、確保し続けたといわれています。当時の毛色は、夜間であっても待機できるように、ブラックが多かったようです。

戦時中では軍用犬として、活躍。現在のブルマスティフは、家庭犬やショードッグとして、世界中で大切に飼育されています。 日本でも、大型犬愛好家の間で根強い支持を得ており、2014年度ジャパンケネルクラブのブルマスティフの登録頭数は、138犬種中107位で11頭です。

ブルマスティフの性格

性格と外見ともに、ブルドッグ4割、マスティフ6割が理想的だといわれている、ブルマスティフ。性格は穏やかで落ち着いており、少々のことでは動じない忍耐強さも備えています。そして無邪気で優しい心の持ち主で、いつも一緒に家族といたがる、甘えん坊さんです。ただし、信頼した飼い主には忠実ですが、侵入者や不審人物には強い警戒心を示すので、要注意です。凶暴性はありませんが、飼い主を守ろうとする防衛本能に満ちています。

ブルマスティフの基本情報と性格のまとめ

基本情報

・サイズ:大型犬
・体高:オス=64~69センチ/メス=61~66センチ
・体重:オス=50~59キロ/メス=41~50キロ
・原産国:イギリス
・用途:番犬、家庭犬

性格

・穏やか
・落ち着いている
・無邪気
・忍耐強い
・忠実
・防衛本能が強い
・強い警戒心

ブルマスティフの平均寿命とかかりやすい病気

ブルマスティフの平均寿命は、8~10年程度と考えられています。かかりやすい病気は、股関節形成不全。この病気の原因の多くが遺伝といわれているので、購入段階で親犬や股関節形成不全の血統のブルマスティフではないかということを確認をしておくと、安心です。

大型犬に多い胃捻転(いねんてん)も、かかりやすい病気の一つ。ふくらんだ胃がねじれてしまう病気です。吐きたいのに吐けない、お腹がふくらみ過ぎているといった症状があれば、緊急性を要するので、すぐに動物病院に連れて行きましょう。食後の運動は控え、一気にドカ食いさせないようにして、予防に努めます。

マスティフ系の犬種に多い眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)という目の病気にも、注意が必要。目の靭帯に異常をきたし、主に下のまぶたが内側に反り返ってしまう病気で、遺伝の場合は遅くとも1歳未満で発症することが多い病です。ただし、手術で回復するので、あまり心配はいりません。

普段から心掛けたいこととしては、垂れ耳の手入れが挙げられます。耳垢が溜まりやすい犬種なので、いつも清潔にし、耳疾患にかからないよう注意してください。加えて、ブルマスティフは肥満になりやすいので、餌と運動のバランスに気を配ることも大切です。

ブルマスティフの飼い方~孤独にさせない

ブルマスティフを孤独にさせず、家族の一員として責任と覚悟を持って育てましょう。ブルマスティフは、家族と一緒に暮らすことを望む犬種です。できれば、室内で飼育するのが、理想です。無駄ぼえもないことから、マンションで飼育している人もいるくらいです。外につなぎっぱなしで一人ぼっちにさせてしまうと、警戒心だけが育ってしまうので、注意しましょう。

最も大切なのは、飼い主家族とのコミュニケーションをしっかり取り、信頼を築くこと。飼い主との信頼関係をつく上げた後は、大きな体をすり寄せて甘えてくるような愛らしい一面もあります。

ただし、他の犬種に比べて防衛本能が強いので、自分のテリトリーを主張して、そこに入らせない、という気質が出る場合があります。家族全員が犬より上位に位置し、テリトリーの主張をさせないよう、しつけましょう。特に子どもがいる場合は、子どもを犬よりも上位にさせることが重要です。

しつけは最初が肝心です。子犬で迎え入れたら、愛情深く接して、人間との暮らし方を教えていきましょう。比較的、教えたことはよく理解します。愛犬との暮らしをより上質なものにするために、正しいしつけを飼い主側が学んでおく必要があります。犬の飼育初心者には扱いが大変な犬種かもしれませんが、これまでに犬を飼ったことがある方であれば、ブルマスティフの特徴を体感しやすいのかもしれません。大型犬を初めて飼うのであればしつけのプロに手ほどきを受けるのが、良いでしょう。

ブルマスティフは運動量が必要な犬種なので、散歩は、状態に合わせて1日30分~1時間程度を2回行います。大きな体でそれなりの力があるため、歩行訓練は必ず身に付けてください。また、警戒心からか、散歩中に他の犬とのすれ違いを怖がることがあります。子犬の頃から他の犬や環境になじませ、社会性を学ばせた上で、警戒心を緩くしてあげましょう。

被毛の手入れは楽だけど、夏場は暑さに要注意!

比較的暑さや寒さには強いブルマスティフですが、夏場は暑い時間帯を避け、少しでも体へのストレスを避けた方がいいでしょう。

被毛の手入れはかなり、楽な方です。週に1回ほどピンブラシでマッサージするように、ブラッシングします。被毛にべたつきが出たら、シャンプーをしましょう。お湯をくぐらせ、絞ったタオルで体を拭いてあげます。

ブルマスティフは存在感のある犬種

ブルマスティフの、物静かで凛(りん)とたたずむ姿は、存在感そのもの。家庭犬として飼っているだけで、ある意味ガードマンを1人雇っているのと同じようなものです。強くて優しいブルマスティフとの暮らしは想像以上に楽しいので、ちょっとひょうきんな顔で甘えてくるブルマスティフをしっかりと受け止めてあげられるような飼い主になってくださいね。

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