【獣医師監修】老犬におすすめの食事は?適量や回数、注意点は?食べさせ方と手作りレシピ!
老犬の食事は悩みがつきものです。筋肉維持には良質のタンパク質、認知症予防には抗酸化食品やオメガ3脂肪酸、関節のためにはグルコサミンやコンドロイチンなど積極的に与えたいですが、食事の回数を調整し、食べさせ方にも工夫が必要になります。今回は、老犬の食事に関して詳しく解説します。
更新日:
【獣医師】【ドックトレーナー】【トリマー】
ペットスペース&アニマルクリニックまりも 病院長
一般社団法人女性獣医師ネットワーク 代表理事
株式会社WVN代表取締役
【学歴・経歴】
◇1982年:東京生まれ、東京育ち
◇2001年:青山ケンネルスクールトリミング科 卒業
◇2007年:麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
◇2009年:アニマルプラザ ドッグトレーナーズカレッジ 卒業
◇2009年:ペットスペース&アニマルクリニックまりも 開業
◇2011年:女性獣医師ネットワーク設立(2016年一般社団法人化)
◇2017年:株式会社WVN 設立
【資格】
◇獣医師
◇日本ドッグトレーナー協会 ドッグトレーナー A級ライセンス
◇日本アニマルアロマセラピー協会認定 アニマルアロマセラピスト
◇青山ケンネルスクールトリミング B級ライセンス
【所属】
◆一般社団法人 女性獣医師ネットワーク代表理事
【著作物】
「最新版 愛犬の病気百科」愛犬の友編集部
「犬にも人にも優しい飼い方のメソッド 愛犬をケガや病気から守る本」愛犬の友編集部
【ペットへの想い、職業上のペットとのかかわり】
18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。
ペットとその家族のサポートをしたい、的確なアドバイスをしたいという思いから、トリマーとして働きながら獣医師、ドッグトレーナーになりました。
病気の予防、未病ケアに力を入れ、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護師、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。
現在の愛犬は「シーズー」。
看板犬、スタッフ育成のモデル犬として良きパートナーです。
ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、ヨークシャテリアとも暮らしてました。
家族のいない犬の一時預かり、離乳前の子猫を育てるミルクボランティアなどもやってます。
目次
老犬の食事【おすすめの食事・食材は?】
successo images / PIXTA(ピクスタ)
老犬の食事はステージによっても若干違いがあります。
【獣医師監修】老犬のお困りごと(愛犬の老化・ケア方法)解消「お役立ち」まとめ記事【20選】
なんだか愛犬に元気がないみたい…と感じたら、それは老化のサインかもしれません。いつでも愛嬌たっぷりで可愛い犬たちですが、実は人間よりも歳をとるのが早い生き物。犬の老化のサインを見逃さず、老後も快適な暮らしが送れるようにしてあげるためには、犬の老化についての知識を身につけておく必要があります。
老犬の食事【基本】
十分な量を食べられる老犬(主に前期~中期)では、基本的に良質なタンパク質が摂れて、低カロリーなものを与えるようにしましょう。
ただし、低カロリーを意識し過ぎて単純に量を減らすと、十分な栄養が摂れずに痩せてくることがあるので注意が必要です。
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一方、後期の老犬のようにほんの少ししか食べられない犬では、少量で栄養が摂れるよう高カロリーのものを与えるようにしてください。
ドッグフードの場合は、老犬介護用の高カロリータイプや子犬用のドッグフードを使用する、または普段の食事に栄養補助食品として市販されているカロリーが高めのものを加えるなどするといいでしょう。
【獣医師監修】老犬を介護する際の悩みは?病気や医療費、トイレなど介護のポイントやコツ!
老犬の介護生活には悩みがつきものです。それゆえに、試行錯誤と工夫は必要。そして、もう一つ大事なのが飼い主さんの気持ちの持ち方です。そうしたメンタル面も含め、老犬の介護について知っておきたいポイントをまとめました。各テーマについては、別の記事でお伝えします。
【保存版】犬の体重別!愛犬に与える適切なご飯の量とカロリー「早見表」と「計算方法」
犬のご飯の量は、犬の体重別にどのくらいのカロリーが必要なのか【早見表】と【計算方法】を使ってお伝えします。「早見表」は、犬の体重1kgごとに一日に必要なカロリーを表記しています。また、「安静時」と「実質必要」な犬のエネルギー計算式をご紹介しますので、ぜひ、今後のご参考にしてください。
老犬の食事【積極的に摂り入れたい栄養素】
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愛犬に長生きしてもらうためにも、栄養のある食べ物を与える必要があります。
ここで、老犬におすすめの栄養素を見ていきましょう。
栄養素①【動物性タンパク質】「筋肉の維持に」
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老犬は関節炎を患っていることが多いですが、関節を支えるにも体の熱を産生するにも大事なのが筋肉。
その筋肉をつくり、維持するにはタンパク質が必要となります。
犬はもともと肉食なので、動物性タンパク質を十分に与えたいものです。
ドッグフードの場合は、植物性タンパク質が多く含まれるものより、動物性タンパク質が豊富なものがおすすめです。
【獣医師監修】「犬の股関節形成不全」 原因や症状、なりやすい犬種、治療方法は?
犬の股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)とは、股関節の発育がうまくいかず、変形や緩みが生じて、歩き方などがおかしくなる病気です。亜脱臼や脱臼、関節炎なども併発します。多くは遺伝によることが多いので、子犬の時からの観察や体重管理が大切です。
栄養素②【オメガ3脂肪酸】「認知症予防」「細胞膜や皮膚・被毛の健康」
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認知症予防には「ビタミンE」や「βカロテン」など抗酸化作用のある成分を含む食品や「DHA・EPA」などオメガ3脂肪酸がよいとされています。
【獣医師監修】愛犬が急に認知症に?老犬の「認知症」原因や症状、対策、治療、予防方法は?
老犬でよく見られる「認知症」は単なる老化現象ではなく、加齢にともなう一つの疾患です。現在のところ、残念ながら完治させることはできず、進行を遅らせる努力をするしかありません。何より予防が大切です。そのために知っておきたい犬の認知症の症状や予防、対処方法などについて詳しくご紹介します。
そうした食品を積極的に使用する、または含まれるシニア犬用のドッグフードを使用するといいでしょう。
また、オメガ3脂肪酸は細胞膜や皮膚・被毛の維持・改善にも役立ちます。
栄養素③【コンドロイチン・グルコサミン】「関節に」
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犬の軟骨は壊れると再生できません。
そのため、栄養や運動、環境でサポートする必要があります。
サプリメントを使用する場合は、必ず犬用のサプリメントを与えましょう。
栄養素④【プロバイオティクス・プレバイオティクス】「お腹の調子を整える」
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【獣医師監修】老犬の下痢が止まらない(繰り返す)原因や理由は?食事や対処法・予防対策!
老犬での下痢は珍しくありませんが、体力や免疫力が低下しているだけに心配にもなりますよね。ストレスや冷えから下痢になることもあれば、重大な病気が隠れていることもあります。下痢になりやすい傾向にある犬や、動物病院を受診する目安も含めて、老犬の下痢について詳しく解説します。
【獣医師監修】老犬の便秘が心配、何日が動物病院に行く目安?原因や理由、解消方法、予防対策は?
老犬は下痢と並んで便秘もしがちです。運動量や食べる量も減り、消化機能も低下することから便秘しやすくなりますが、他にも原因は考えられます。愛犬が1日に必要とする水分量を知っていますか? 実は、便秘にも水分量が関係することがあるのです。今回は、老犬の便秘の原因や理由、対処法、予防方法などについて詳しくお伝えします。
腸内環境を整えるには、生きた善玉菌であるプロバイオティクスと、そのエサとなるプレバイオティクス(オリゴ糖・食物繊維)の摂取は有効です。
老犬におすすめの食品例
特長や効果 | 食品 |
---|---|
動物性タンパク質 | ・鶏肉/牛肉/豚肉 ・魚類 ・卵 ・乳製品 |
抗酸化食品 | ・カボチャ ・ブロッコリー ・にんじん ・りんご ・バナナ ・イチゴ ・小豆 |
オメガ3脂肪酸 | ・マグロ、鮭、秋刀魚、イワシなどの魚 ・魚油 ・亜麻仁油、えごま油 |
整腸作用や便秘予防 | ・ヨーグルトやチーズ ・納豆や味噌 ・桃 ・梨 ・キウイ ・りんご ・バナナ ・サツマイモ ・アスパラガス ・ごぼう ・大豆 ・シイタケ |
【獣医師監修】犬が食べてもいい野菜!犬にあげてはいけない中毒の危険(ダメ)がある野菜!
普段、ドッグフードを与えている人でも、自分の食事のおすそ分けや、フードへのトッピングとして野菜をあげる機会があるのではないでしょうか? 体に良いと考えられている野菜の中でも「犬が食べてもいい野菜」と犬にあたえると中毒症状を引き起こす「危険な野菜」について解説していきます。
【獣医師監修】犬が果物を食べても大丈夫?おすすめの果物やあげてはダメ(危険)な果物!
もも、キウイ、スイカ、パイナップル、柿など、ダイエットにも人気の食べ物で、体にも良い効果があるされている果物。果物が大好きな犬もいますが、犬の食事やおやつに果物(フルーツ)を与えても大丈夫なのでしょうか?ここでは、犬が食べても良い果物とあげてはダメ(危険)な果物について解説していきます。ぜひ、今後の参考にしてください。
【獣医師監修】犬が魚(魚介類)を食べても大丈夫?おやつにおすすめな魚や注意点は?
日本人が大好きな「マグロ」「カニ」「うなぎ」などの魚(魚介類)ですが、愛犬に与えても大丈夫なのか飼い主として不安になることもあると思います。ここでは、「マグロ」「カニ」「うなぎ」など、愛犬に与えても大丈夫な魚(魚介類)や、与える際の注意点などについてご紹介します。
老犬の食事【食べさせ方は?】
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老犬は消化機能も低下するので、消化のよいものを与えましょう。
そのためには、
消化のよい食材を使用する
食材を細かくする
ドッグフードをふやかす
など、消化しやすくする他、「缶詰」「ペースト状・スープ状のフード」を使うなどするといいでしょう。
歯が弱っている、または歯がない場合は、咀嚼(そしゃく)はできなくても食べること自体には問題がないので、同じく消化しやすいものを与えましょう。
また、食事内容を変更する場合は、消化器官に負担をかけないよう、成犬時より時間をかけて少しずつ変更するようにしてください。
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飲み込む力が弱くなっている老犬では、食事に水分を足す他、場合によってはとろみを使う方法もあります。
食べる環境や器も意外に大事で、筋力が弱っている老犬では自分の体を支えづらくて食べにくいことがあるので、器の位置をちょうどよい高さに調節し、床には滑り止めのマットを敷くといいでしょう。
前庭疾患などで首が傾いたり、動いたりしてしまう犬では、食器を持っていてあげたほうが食べやすいかもしれません。
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自力で食べられない犬には、流動食をシリンジ(小型犬~中型犬)やはちみつ・ドレッシングの空容器(中型犬~大型犬)に入れて、口の端から少しずつ流し込んであげます。
抱っこして与えるなら、首が上方に真っ直ぐ伸びきらないようにして与える、寝たまま与えるなら枕をして頭を少し高くして与えるなどして誤嚥(ごえん)を予防しましょう。
【獣医師監修】犬がはちみつを食べても大丈夫?マヌカハニーは?腎不全やボツリヌス菌など注意点も!
マヌカハニーやはちみつヨーグルト、咳(せき)止めに役立つなど、健康効果が注目されているはちみつ。人間では腎不全のときの味付けにもよく使われるようです。犬ははちみつを食べても大丈夫でしょうか? はちみつの食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
老犬の食事【回数・量】
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消化器官に負担をかけないよう、老犬の食事は1日量を何回かに分けて与えるようにします。
ドッグフードにトッピングをする場合は、2~3割以内で。
特殊な例として、インスリノーマのような疾患がある場合、低血糖になるのを防ぐために、食事を4~5時間おきに1日で5~6回与える、また、空腹時間がなるべく短くなるよう、敢えて硬いままのドライフードを与えて腹持ちをよくするという考え方もあります。
しかし、これは犬の状況によって違うので、低血糖が心配な病気がある場合には動物病院で相談しましょう。
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なお、老犬にとっては水分量も大事です。
老犬は水を飲む意識が低下しがちですし、腎臓病のような疾患をもつ犬では水分量の調整も必要になることでしょう。
愛犬が1日に必要な水分量を求める一般的な計算式を知っておくと、ちゃんと水分を摂れているか、目安になるのではないでしょうか。
【1日の水分量(ml)】=「体重kg」0.75乗×132、もしくは 「体重kg」×50ml
老犬の食事【ご飯を食べない場合の工夫!】
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老犬では、基礎代謝や運動量が低下することから、食欲にムラが出たり、ご飯を食べなくなったりすることがあります。
【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
その理由としては、
必要エネルギーの減少
消化機能の低下
飲み込む力の低下
味覚・嗅覚の低下
食べ物の好みの変化
ストレス
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
歯のトラブル
病気
体の痛み
認知能力の低下
薬の副作用
食器の高さが合わない
など、いろいろ考えられます。
iStock.com/Zontica
原因を突き止めるとともに、以下のように食事の与え方に多少の工夫も必要です。
好物をトッピングする
水分量を増やす
ご飯を人肌程度に温める
ドッグフードならば、好みそうなものをローテーションする
消化のよい食材を与える
缶詰、ウェット、ペースト、スープタイプなどのドッグフードを使用
食器の高さや形、床が滑らないかなど食べる環境を見直す
適度な運動をする
食事を数回に分けて知育玩具に入れ、遊ばせながら食べさせる
気分を変えさせるために散歩の途中など、あえて外で食べさせる
などがあります。
老犬の食事【注意点!】
adam121 / PIXTA(ピクスタ)
老犬の食事は、以下にも気をつけたいものです。
老犬の食事の注意点①【病気】
食事をあまり食べない
【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
食事の後に吐くことを繰り返す
【獣医師監修】老犬が吐く、嘔吐を繰り返す原因や理由は?対処・治療法、治療費、予防対策は?
老犬が吐く時、一過性で心配のないものもあれば、腎不全や膵炎(すいえん)、突然に発症する前庭疾患など気をつけたい病気の場合もあります。老犬はちょっとしたことで体調を崩しやすく、また、病気の進行も早いと言われるので、嘔吐についても原因や症状など基本情報を知っておきましょう。
などの場合、病気が隠れていることもあるので、食べ方や食欲を観察をするとともに、気になる時には動物病院へ連れていきましょう。
病気の【例】
副腎皮質機能亢進症(クッシング)
糖尿病
膵外分泌不全
認知症
【獣医師監修】愛犬が急に認知症に?老犬の「認知症」原因や症状、対策、治療、予防方法は?
老犬でよく見られる「認知症」は単なる老化現象ではなく、加齢にともなう一つの疾患です。現在のところ、残念ながら完治させることはできず、進行を遅らせる努力をするしかありません。何より予防が大切です。そのために知っておきたい犬の認知症の症状や予防、対処方法などについて詳しくご紹介します。
ストレス
【獣医師監修】犬のストレス、病気や死亡の原因になる?ストレス行動やサイン、発散・解消法!
ストレスは万病のもとと言われます。それは、人間だけでなく犬にも当てはまること。愛犬のストレスを遠ざけて、健康に暮らしてもらえるよう、飼い主としてできることを心得ておきたいものです。
薬剤の副作用
老犬の食事の注意点②【わがまま・偏食】
iStock.com/Phanuwat Yoksiri
老犬がなかなかご飯を食べないからとあれこれ与えているうちに、
【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
美味しいものは食べる
おやつは食べる
【獣医師監修】人間用のお菓子を食べても大丈夫?肥満や病気のリスクと対処法は?手作りレシピ
人間用のお菓子がもつ甘い香りに誘われて、愛犬におねだりされてしまうと、ついつい「少しなら大丈夫」と思ってしまうことも。しかし、チョコなど犬にとって危険な食べて物は、犬の寿命を縮めるだけでなく、最悪、中毒死してしまう恐れもあります。人間用のお菓子を愛犬に食べさせてはいけない理由をここで詳しく解説していきます。
というふうにわがままになることもあるので注意が必要です。
老犬の食事の注意点③【認知症】
認知症であると、食べ物でないものを口にしてしまうこともあります。
愛犬が危険な物を口にしないよう周囲を片付けるなどの注意が必要です。
【獣医師監修】愛犬が急に認知症に?老犬の「認知症」原因や症状、対策、治療、予防方法は?
老犬でよく見られる「認知症」は単なる老化現象ではなく、加齢にともなう一つの疾患です。現在のところ、残念ながら完治させることはできず、進行を遅らせる努力をするしかありません。何より予防が大切です。そのために知っておきたい犬の認知症の症状や予防、対処方法などについて詳しくご紹介します。
老犬の食事【手づくりレシピ!】
KY / PIXTA(ピクスタ)
老犬におすすめの食べやすいレシピを2つご紹介します。
1.卵と野菜の【ごまうどん】
【材料】 | 【分量】 | 【一口メモ】 |
---|---|---|
鱈または鮭 | 70g | タンパク質、消化がよい、DHA、EPA、体を温める |
ささみ | 100g | 動物性タンパク質、消化がよい |
卵 | 1個 | バランスのよい栄養素、カルシウム |
かぶ | 50g | 消化がよい、消化吸収促進 |
うどん | 50g | 消化がよい |
だし汁 | 水分補給 | |
ごま | 少々 | 抗酸化作用、肝臓強化 |
りんご | 3分の1個 | 抗酸化作用、整腸作用 |
【獣医師監修】犬がうどんを食べても大丈夫?味付けやアレルギー(ネギ)などの注意点は?
日本全国で古くから食べられている、うどん。消化がいいので、おやつ代わりに食べるという人もいますよね。犬はうどんを食べても大丈夫でしょうか? 味付けはしてもいい? 腎臓病の犬におすすめって本当? うどんの食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
老犬用手作りレシピ①【卵と野菜うどん】
【獣医師監修】犬がにんじん(生)を食べても大丈夫?加熱が必要?適量は?「ネギ類」や下痢に要注意!
「にんじんクッキー」「にんじんケーキ」など愛犬のおやつににんじんを与えたい飼い主さんもいると思います。また、生野菜を好む犬に「生」のにんじんを与えてもよいのでしょうか?ここでは、にんじんを愛犬に与える際のメリットや注意点、適量などについて解説していきます。
【獣医師監修】犬がりんご(皮・種・芯)を食べても大丈夫?適量は?腎臓病や下痢、アレルギーに注意!
りんごなどのフルーツが大好きな犬もいますが、犬がりんごやりんごの加工製品を食べても大丈夫なのでしょうか?また、子犬や老犬にはりんごを与えても大丈夫なのでしょうか?今回は、犬にりんごを与える際の注意点(アレルギー)やメリット・効果(抗酸化作用)、適量などについて詳しく解説します。
(2)卵はといておく。
【獣医師監修】犬が卵(生卵)を食べても大丈夫?殻は?適量やアレルギー、腎臓疾患がある犬は注意!
卵かけご飯、卵焼き、ゆで卵、鍋の締めの卵雑炊など、人間が美味しそうに食べている卵を、愛犬が欲しそうな目で見つめていたら・・・はたして犬に卵をあげても大丈夫なのでしょうか? 「アレルギーや適量は?」「生で食べてもOK?」など、気になる点について解説します。
(3)鱈(鮭)、ささみ、かぶ、うどんは食べやすい大きさにカット。
【獣医師監修】犬がささみを食べても大丈夫?適量や保存方法は?尿路結石や腎臓病、胆泥症の心配は?
低カロリーでダイエット食のイメージがある、鶏のささみ。愛犬の手作りごはんやおやつによく使うという人もいるかもしれません。犬にささみを食べさせても大丈夫なのでしょうか?茹で方は?毎日あげても大丈夫?ささみの食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
【獣医師監修】犬がうどんを食べても大丈夫?味付けやアレルギー(ネギ)などの注意点は?
日本全国で古くから食べられている、うどん。消化がいいので、おやつ代わりに食べるという人もいますよね。犬はうどんを食べても大丈夫でしょうか? 味付けはしてもいい? 腎臓病の犬におすすめって本当? うどんの食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
(4)煮たてただし汁の中に先にかぶを、その後、魚や肉、うどんを入れ、アクを取りながら柔らかくなるまで煮る。
【獣医師監修】犬が魚(魚介類)を食べても大丈夫?おやつにおすすめな魚や注意点は?
日本人が大好きな「マグロ」「カニ」「うなぎ」などの魚(魚介類)ですが、愛犬に与えても大丈夫なのか飼い主として不安になることもあると思います。ここでは、「マグロ」「カニ」「うなぎ」など、愛犬に与えても大丈夫な魚(魚介類)や、与える際の注意点などについてご紹介します。
【獣医師監修】犬に鰹節を毎日食べさせても大丈夫?メリットやアレルギー、適量、注意点、ポイントは?
愛犬の手作りご飯やおやつに「人間用の鰹節(かつおぶし)を入れても大丈夫なのか?」と心配している飼い主の方もいるのではないでしょうか?ここでは、犬に鰹節を与えるときのメリットやデメリット、鰹節を与える際のアレルギーなどの注意点やポイントについて詳しく解説していきます。
【獣医師監修】犬が昆布を食べても大丈夫?だし汁やだしがら、昆布茶は?適量やアレルギーなど注意点!
日本人にとってなじみ深い海藻の、昆布。ミネラルや食物繊維が豊富で、愛犬の手作りごはんに使いたいという人もいるかもしれませんね。犬に昆布を食べさせても大丈夫なのでしょうか?昆布水やだしがらは?昆布の食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
(5)火が通ったところで溶き卵を全体に回し入れてふんわり程度に火を通し、そのまま食べやすい温かさになるまで冷ます。
【獣医師監修】犬が卵(生卵)を食べても大丈夫?殻は?適量やアレルギー、腎臓疾患がある犬は注意!
卵かけご飯、卵焼き、ゆで卵、鍋の締めの卵雑炊など、人間が美味しそうに食べている卵を、愛犬が欲しそうな目で見つめていたら・・・はたして犬に卵をあげても大丈夫なのでしょうか? 「アレルギーや適量は?」「生で食べてもOK?」など、気になる点について解説します。
【獣医師監修】犬がゴマを食べても大丈夫?適量やメリット、アレルギー、注意点は?
「ごまだれ」「ごま油」「胡麻せんべい」「ゴマ豆腐」「ごまドレッシング」「黒ゴマきな粉」など、さまざまな食品に使用されているゴマ。犬のおやつや食事にゴマを与えても大丈夫なのでしょうか?今回は、犬にゴマを与える際の適量やアレルギーなどの注意点について詳しく解説していきます。
【獣医師監修】犬がにんじん(生)を食べても大丈夫?加熱が必要?適量は?「ネギ類」や下痢に要注意!
「にんじんクッキー」「にんじんケーキ」など愛犬のおやつににんじんを与えたい飼い主さんもいると思います。また、生野菜を好む犬に「生」のにんじんを与えてもよいのでしょうか?ここでは、にんじんを愛犬に与える際のメリットや注意点、適量などについて解説していきます。
(7)りんごは食後のデザートに(ヨーグルトに混ぜてもよい)。
【獣医師監修】犬がりんご(皮・種・芯)を食べても大丈夫?適量は?腎臓病や下痢、アレルギーに注意!
りんごなどのフルーツが大好きな犬もいますが、犬がりんごやりんごの加工製品を食べても大丈夫なのでしょうか?また、子犬や老犬にはりんごを与えても大丈夫なのでしょうか?今回は、犬にりんごを与える際の注意点(アレルギー)やメリット・効果(抗酸化作用)、適量などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬がヨーグルト(人間用)を食べても大丈夫?プレーンがおすすめ?アレルギーや注意点!
整腸作用など健康にいい印象のあるヨーグルト。乳酸菌などの善玉菌を増やし、悪玉菌の割合を減らして腸内環境を整えると言われます。犬はヨーグルトを食べても大丈夫でしょうか?市販のものや加糖タイプは?ヨーグルトの食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
(※飲み込みが難しい犬や流動食の犬では、これをさらに細かくするか、フードプロセッサーでとろとろに)
2.おからと野菜【ハンバーグ】
【材料】 | 【分量】 | 【一口メモ】 |
---|---|---|
ひき肉 | 150g | 動物性タンパク質、消化がよい |
おから | 50g | 低カロリー、消化がよい、食物繊維 |
卵 | 1個 | バランスのよい栄養素、カルシウム |
サツマイモ | 70g | 食物繊維が豊富、整腸作用 |
にんじん | 20g | 抗酸化作用 |
しいたけ | 1個 | 食物繊維、抗ガン作用 |
ごま油 | 少々 | 香りづけ、抗酸化作用 |
イチゴ | 2個 | 抗酸化作用 |
老犬用手作りレシピ②【ハンバーグ】
(1)さつまいもとブロッコリー、にんじんは食べやすい大きさにカットして十分茹でる
(※にんじんはすりおろしてもよい)
【獣医師監修】犬がさつまいもを食べても大丈夫?生や皮は?適量や腎臓病、シュウ酸、尿路結石に注意!
甘くておいしいさつまいも。さつまいもが大好物という犬も多く、おやつや手作りご飯で与えたい人もいるのでは。犬はさつまいもを食べても大丈夫でしょうか? 腎臓病への影響は? 冷凍保存できる? さつまいもの食材としての特長や注意点、適量などを詳しく解説します。
【獣医師監修】犬がブロッコリー(スプラウト)を食べても大丈夫?芯はダメ!?アレルギーや注意点!
ブロッコリーはビタミンCやKが豊富な緑黄色野菜。くせがなく食べやすいため、毎日の食事はもちろん、お弁当にも活躍する野菜ですが、愛犬に与えても大丈夫でしょうか?今回は、ブロッコリーを与えた際のメリットや注意点、適量などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬がにんじん(生)を食べても大丈夫?加熱が必要?適量は?「ネギ類」や下痢に要注意!
「にんじんクッキー」「にんじんケーキ」など愛犬のおやつににんじんを与えたい飼い主さんもいると思います。また、生野菜を好む犬に「生」のにんじんを与えてもよいのでしょうか?ここでは、にんじんを愛犬に与える際のメリットや注意点、適量などについて解説していきます。
(2)しいたけはみじん切りにし、ひき肉、おからと混ぜ、卵を割り入れる
【獣医師監修】犬がしいたけ(生)を食べても大丈夫?ダメ?干ししいたけや出汁、注意点や適量は?
栄養素満点で、健康管理に良いイメージがあるしいたけ。手作りご飯やおやつとして、愛犬にもしいたけ(生)や干ししいたけ、出汁を食べさせても大丈夫なのでしょうか?愛犬にしいたけを与える際の注意点や適量、栄養素などについて詳しく解説します。
【獣医師監修】犬が卵(生卵)を食べても大丈夫?殻は?適量やアレルギー、腎臓疾患がある犬は注意!
卵かけご飯、卵焼き、ゆで卵、鍋の締めの卵雑炊など、人間が美味しそうに食べている卵を、愛犬が欲しそうな目で見つめていたら・・・はたして犬に卵をあげても大丈夫なのでしょうか? 「アレルギーや適量は?」「生で食べてもOK?」など、気になる点について解説します。
(3)(2)をよく混ぜ合わせてハンバーグ状にする
(4)少量のごま油で(3)を焼き上げる
(※飲み込みにくい犬ではそのままぽろぽろに焼く)
【獣医師監修】犬が食べてもいい野菜!犬にあげてはいけない中毒の危険(ダメ)がある野菜!
普段、ドッグフードを与えている人でも、自分の食事のおすそ分けや、フードへのトッピングとして野菜をあげる機会があるのではないでしょうか? 体に良いと考えられている野菜の中でも「犬が食べてもいい野菜」と犬にあたえると中毒症状を引き起こす「危険な野菜」について解説していきます。
【獣医師監修】犬がいちごを食べても大丈夫?適量や注意点(下痢)は?歯周病予防で寿命が伸びる?
愛犬と一緒にいちご狩りに出かけ、大好きなフルーツ、いちごを食べたい飼い主さんもいるでしょう。人間同様に、犬にもいちごを食べさせて大丈夫なのでしょうか?また、ヨーグルトやアイス、ジャムなどのいちごの加工品やキシリトール中毒は大丈夫なのでしょうか?今回は、犬にいちごを与える際の適量や注意点などについて詳しく解説します。
(6)飲み込みにくい犬では野菜の茹で汁を少し加える。
老犬の食事【まとめ】
iStock.com/Aladino Gonzalez
犬も加齢にともない食べ物の好みが変わることがあります。
もしかしたら、それは何かの栄養素が足りていないサインなのかもしれません。
「食は体をつくる」と言いますが、体は正直です。
愛犬のちょっとした変化に気づけるのは飼い主さんだからこそ。
高齢期はいろいろ変化しやすい時期でもあるので、少しの変化も見逃さず、愛犬に最適な食事を選んでくださいね。
【参照元】橋本道男「食事・運動と認知症予防」老年期認知症研究会、老年期認知症研究会誌vol.20 No.4 2016 p25-31
【獣医師監修】老犬のお困りごと(愛犬の老化・ケア方法)解消「お役立ち」まとめ記事【20選】
なんだか愛犬に元気がないみたい…と感じたら、それは老化のサインかもしれません。いつでも愛嬌たっぷりで可愛い犬たちですが、実は人間よりも歳をとるのが早い生き物。犬の老化のサインを見逃さず、老後も快適な暮らしが送れるようにしてあげるためには、犬の老化についての知識を身につけておく必要があります。
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【獣医師監修】老犬がご飯を食べない原因や理由は?ご飯を食べない時の対処法やポイント・コツ!
老犬が、元気がなく、ご飯を食べない(食欲不振)といった悩みはよく聞かれます。犬も加齢にしたがい、体や気持ちにもいろいろ変化が出てきます。ご飯を食べない原因や理由は、歯や床など、意外なところに原因がある場合もあります。今回は老犬がご飯を食べない原因や理由、対処法やポイント、コツなどについて詳しく解説します。
【獣医師監修】老犬の散歩はいつまで必要?歩かない場合は?時間や距離、頻度(回数)の目安は?
老犬(高齢犬)だから散歩や運動は必要ないというわけではありません。関節炎や認知症などが心配な老犬だからこそ、無理のない範囲で散歩や運動をすることは予防やリハビリにもなります。「老犬の散歩の頻度は?」「距離は?」と気にするより、飼い主さんの「散歩に行ってあげたい」と思う気持ちが何より大事です。
【獣医師監修】犬が食べてもいい野菜!犬にあげてはいけない中毒の危険(ダメ)がある野菜!
普段、ドッグフードを与えている人でも、自分の食事のおすそ分けや、フードへのトッピングとして野菜をあげる機会があるのではないでしょうか? 体に良いと考えられている野菜の中でも「犬が食べてもいい野菜」と犬にあたえると中毒症状を引き起こす「危険な野菜」について解説していきます。
【獣医師監修】犬が果物を食べても大丈夫?おすすめの果物やあげてはダメ(危険)な果物!
もも、キウイ、スイカ、パイナップル、柿など、ダイエットにも人気の食べ物で、体にも良い効果があるされている果物。果物が大好きな犬もいますが、犬の食事やおやつに果物(フルーツ)を与えても大丈夫なのでしょうか?ここでは、犬が食べても良い果物とあげてはダメ(危険)な果物について解説していきます。ぜひ、今後の参考にしてください。
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